アスペルガーの館の掲示板

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[#18681] こわれ者です akaoni 07/4/5(木) 15:15 [未読]
[#18743] Re:こわれ者です 07/4/9(月) 11:51 [未読]
[#18750] Re:こわれ者です 六華 07/4/9(月) 18:55 [未読]
[#18755] Re:少し疑問 ジョン 07/4/10(火) 0:31 [未読]
[#18746] Re:こわれ者です 六華 07/4/9(月) 16:16 [未読]

[#18681] こわれ者です
 akaoni  - 07/4/5(木) 15:15 -

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    こんにちは、最近テレビで「こわれ者の祭典」と言うグループを知りました。彼らは、自身の障害を隠すことなく人前にさらして、そのことで生きるエネルギーに変えている。そんな姿がうらやましく見えました。自分のことを上手く隠したり、誤魔化すことに自信がもてず落ち込むばかり。できれば、全ての障害者たちが、自分を隠すことなく生きてゆける社会になってほしいです。ほんの小さな失敗にくよくよしたり、他人との言葉の行き違いが怖くなったり、アスペルガーはコミュニケーションが大変な障害。ここで、少しでも元気になれるような書き込みをしたいです。

[#18743] Re:こわれ者です
   - 07/4/9(月) 11:51 -

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   アスペルガー当事者の笛と申します。

▼akaoniさん:
> こんにちは、最近テレビで「こわれ者の祭典」と言うグループを知りました。彼らは、自身の障害を隠すことなく人前にさらして、そのことで生きるエネルギーに変えている。

私は自分の障害を「こわれている状態」とは捉えておりません。
ですから、自分のことをこわれ者とは考えておりません。
ただ、多数派の人々とは「異なる」というだけです。
しかし、多数派の人々を基準にするのでなければ、別に「異なる」わけでもありません。
そして、多数派の人々を基準にするのでなければ、別に「障害者」でもありません。
「自身の障害を隠すことなく人前にさら」すことは、自分を恥じることなしに生きるという意味で、「生きるエネルギー」が生まれるというのは私にも理解できそうですが、
自分を「こわれ者」と呼ぶのは、個人的には賛同いたしかねます。

[#18746] Re:こわれ者です
 六華  - 07/4/9(月) 16:16 -

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   akaoniさん、はじめまして
六華(りっか)と申します。

面白いグループを参加してくださって、ありがとうございました。
「こわれ者の祭典」のサイトも見ましたが、個性豊かなメンバーが揃っていて興味深いですね。

他にも、「障害」を生きるエネルギーに変えているグループはありますよ。
たとえば、興行も行っている身体障害者のプロレス集団「ドッグレッグス」。
障害者対健常者のタッグマッチもあります。

彼らの試合はドキュメンタリーで観たのですが、リングネームの紹介の仕方が、ブラックジョークにあふれていてユニークなんです。
「僕を街で見かけたら、手を貸してください、優しくしてください。ザ・弱者!」
「IQ81で愛の手帳がもらえずに、障害者になれなかった健常者! 菓子パンマン!」
「福祉の皮をかぶった悪魔、今世紀最大の偽善者! ビッグバン・ボランティア」
その場で聞いたらドキッとしそうですけど、これもひとつの自己表現なのですよね。

彼らは、福祉の専門家のような「理解ある人」ではなく、これまで障害者とは関わりのなかった健常者に興行を見てほしいそうです。
障害者と健常者のつきあいには、どんなに互いがわかり合おうとしても、感情的なもつれがつきまといます。
それは当然のことであって、ぶつかり合いを放棄することは、共生を諦めることになってしまいます。
障害者と健常者のよりよい関係とは何か?
彼らが行う「障害者対健常者」の真剣勝負は、その答えを探すための象徴です。

障害者本人は、リングに世間への怒りをぶつけながら、観客から声援を浴びることで、失われた自信を取り戻し、
観客は、障害者が身体を酷使しながら闘う姿を見せつけられることで、シビアな現実を直視し、自分が傍観者であったと自覚する。
彼らの興行には、さまざまなメッセージが込められています。

主催者が執筆した本もおすすめです。
「無敵のハンディキャップ ー障害者が『プロレスラー』になった日」
(北島行徳著・文芸春秋)

もうひとつ、関西にある劇団をご紹介します。
脳性マヒ・ポリオなどの障害を持つ人たちが演じる「劇団態変」。
重度の障害を持つ人たちが舞台の上で、くねくねと身体を動かす姿は、一見、痛々しくて不安定なのですが、
障害特性そのものを前面に押し出して、その人独自の表現力に変えることで、従来にない「美」の創造を目指しているそうです。
「真っすぐなもの」や「滑らかでスムーズな動き」に美を見出してきた健常者とは、逆転の発想ですね。

「障害者と健常者」「発達障害者と定型者」が、共生するには、
互いの価値観を壊して歩み寄ることなくしては、始まらないのだ、と。
彼らの自己表現から、そういうメッセージを感じますね。

[#18750] Re:こわれ者です
 六華  - 07/4/9(月) 18:55 -

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   笛さん、こんにちは
六華(りっか)と申します。
横レスで、すみません。

笛さんの「賛同しかねる」という、お気持ちを否定するわけではないのですが…
「こわれ者の祭典」のサイトはご覧になりましたか?
このグループは、自分たちを卑下しているのではなく、敢えて「こわれ者」と呼んでいるのだと思いますよ。

彼らを「こわれ者」とみなすのは世間であって、その世間に対する「こわれ者でも、こんなにエネルギーにあふれているんだよ」という皮肉を込めたアピールだと思います。
個々のメンバーが、「(ノイローゼ自慢)(摂食障害 / 引きこもり自慢)(脳性マヒ自慢)etc」と紹介されているあたりからして、葛藤を乗り越えているから、自分を揶揄する強さがあるのだろうなと。

彼らも笛さんと同じく、障害をポジティブにとらえているからこそ、できることなんでしょうね。

[#18755] Re:少し疑問
 ジョン メールホームページ  - 07/4/10(火) 0:31 -

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   ▼六華さん:
>笛さん、こんにちは
>六華(りっか)と申します。
>横レスで、すみません。
>
>笛さんの「賛同しかねる」という、お気持ちを否定するわけではないのですが…
>「こわれ者の祭典」のサイトはご覧になりましたか?
>このグループは、自分たちを卑下しているのではなく、敢えて「こわれ者」と呼んでいるのだと思いますよ。
>
>彼らを「こわれ者」とみなすのは世間であって、その世間に対する「こわれ者でも、こんなにエネルギーにあふれているんだよ」という皮肉を込めたアピールだと思います。
>個々のメンバーが、「(ノイローゼ自慢)(摂食障害 / 引きこもり自慢)(脳性マヒ自慢)etc」と紹介されているあたりからして、葛藤を乗り越えているから、自分を揶揄する強さがあるのだろうなと。
>
>彼らも笛さんと同じく、障害をポジティブにとらえているからこそ、できることなんでしょうね。

六華様

はじめまして、ジョンと申します。
障害のとらえ方はいろいろだと思います。
最近の傾向は、医学界において、名称の変更を促進していると
思います。例えば、精神分裂病→統合失調症など。
辻井先生は将来「障害」という言葉はなくなる、と「障害」という
言葉自体に抵抗を持っておられました。そのような先生は多いです。

こわれ者の祭典は、ある程度集客しなければならない関係上、
敢えてショッキングな名称を付けていると思います。
彼らは彼らなりに「障害」に対する偏見をなくしたいという
啓蒙に役立っていると思います。

「レインマン」だって、人が知らなければ、自閉症に対する
理解も得られなかったわけですから、啓蒙に貢献したと
思います。この映画は、アメリカにおける「自閉症」に対する
理解を10年早めたと言われています。

横道に反れますが、先日電車のなかで、立派なご婦人が、
「そんな生活していたら、自閉症になっちゃうわね。」と言って
いたのを聞いて、やはり知られていないと感じました。

私たち自閉症者は、自分たちの呼称に敏感です。
そのため、仮に「こわれ者」が障害者を指すのであれば、
その言葉は、私たちに向けないで、健常の人たちへのメッセージとして
使ってほしいと思います。私たちはこわれ者でもないし、
私たちの呼称でもないからです。

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