アスペルガーの館の掲示板

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[#5631] 診断 夕焼け 05/4/13(水) 11:41 [未読]
[#5635] Re:診断 秋桜 05/4/13(水) 20:06 [未読]
[#5643] Re:診断 夕焼け 05/4/14(木) 9:18 [未読]
[#5648] Re:診断 秋桜 05/4/14(木) 11:43 [未読]
[#5697] Re:診断 夕焼け 05/4/16(土) 14:10 [未読]
[#5644] Re:診断 フリージア 05/4/14(木) 9:45 [未読]
[#5696] Re:診断 夕焼け 05/4/16(土) 14:07 [未読]

[#5631] 診断
 夕焼け  - 05/4/13(水) 11:41 -

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    高校二年生の息子のことです。
幼いころから「ちょっと変わっている子」でとおっていましたが、一年の三学期に不登校になり、市役所の相談窓口の方の勧めもあってクリニックへ行ってみました。予約は一ヶ月も先でその頃には不登校も解決しており、本人には話すことなく母親の私一人での受診でした。
先生に幼い頃からの話をすると、先生は「お子さんはおそらくアスペルガーでしょう」「今は落ち着いている様なので又何か心配なことがあれば、本人を連れてきてください。」と。
本人は学校へは通っているものの、気持ちは少々落ち込み気味ではありますし、ちょっと変っている子であり、クラスでも浮いてしまう状態。
診断はつけていただいたほうが良いのか、それとも今までと変わらずすごしてよいものか、大変迷っております。診断をしていただくにも本人にどう話して連れて行けばよいのかも…。
レッテルは貼りたくない、個性としてとらえたい。でも、診断をしていただいたほうがよりよい対応方法が見つかるのではないか、いや、診断を受ける時点で本人がうけるショックを考えたら今までどおりにしたほうが…
アスペルガー症候群のことを知ってからまだ二ヶ月足らずで、毎日考えが堂々巡りをしています。
まとまりの無い文章になってしまいましたが、どなたかアドバイスをいただけるとうれしく思います。


[#5635] Re:診断
 秋桜 メールホームページ  - 05/4/13(水) 20:06 -

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   ▼夕焼けさん:
はじめまして、秋桜と言います。アスペルガーでかつ休業中の訓練士です。私自身幼い頃自閉症と言われ、専門家や母親による療育を受けて育ちました。

>レッテルは貼りたくない、個性としてとらえたい。でも、診断をしていただいたほうがよりよい対応方法が見つかるのではないか、いや、診断を受ける時点で本人がうけるショックを考えたら今までどおりにしたほうが…
>アスペルガー症候群のことを知ってからまだ二ヶ月足らずで、毎日考えが堂々巡りをしています。
>まとまりの無い文章になってしまいましたが、どなたかアドバイスをいただけるとうれしく思います。

医療機関というのは診断名をもとに処方(薬物治療やカウンセリングなど)という形で対応します。そこはまずご了承ください。でも診断されたからといって「レッテルを貼られた」と思わなくてもいいのではないでしょうか。

診断はあくまでもスタートで、本当に大切なのは本人が生きやすくなる方法をみんなで一緒に考えていくことだと思います。

私自身医療や療育の現場で多くの人と関わってきましたが、発達障害と診断されるほどではなくても社会性に問題があって上手く人と関われずに困っている人は意外に多いものです。誰かがポン、と背中を押して関わり方を教えれば驚くほど変わるケースもあります。ただし息子さんの場合それが学校ではうまく行っていないのかもしれません。だから他の機関でその方法を探る、と考え方を変えて医療機関を上手に利用すればいいと思います。

また、病院へ行く際には息子さんと対等にかつきちんと話し合い、息子さんが受診することをきちんと理解してもらうことが大切です。高校2年生にもなれば恐らく本人も日常で困ったことはいくつかあるでしょうし、うまく言語化できないために周囲に助けを求められない可能性もあります。

診断名を告げられることで息子さんはショックを受けることもあるかもしれません。でも社会人になって困ってから言われるよりはいいことだってあるかもしれませんよ。私自身は6歳で告知されて苦労した面もありましたが、小さいうちに自分の問題が分かっていたので、大学で心理学を勉強し、さらに訓練士になる専門教育を受けられたことで、本当に自分にとってもプラスになったと思います。

[#5643] Re:診断
 夕焼け  - 05/4/14(木) 9:18 -

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   ▼秋桜さん:

>医療機関というのは診断名をもとに処方(薬物治療やカウンセリングなど)という形で対応します。そこはまずご了承ください。でも診断されたからといって「レッテルを貼られた」と思わなくてもいいのではないでしょうか。
>
>診断はあくまでもスタートで、本当に大切なのは本人が生きやすくなる方法をみんなで一緒に考えていくことだと思います。
>

頭ではわかっているつもりでも、きっと私自身がまだ偏見や差別をしているのでしょうね。

>私自身医療や療育の現場で多くの人と関わってきましたが、発達障害と診断されるほどではなくても社会性に問題があって上手く人と関われずに困っている人は意外に多いものです。誰かがポン、と背中を押して関わり方を教えれば驚くほど変わるケースもあります。ただし息子さんの場合それが学校ではうまく行っていないのかもしれません。だから他の機関でその方法を探る、と考え方を変えて医療機関を上手に利用すればいいと思います。

私がクリニックに行ってきましたが、「本人が受診したらどんなことをしますか?」質問には、「話を聞いて傷をなめてあげるようなことしかできません。」という回答でした。つかみどころが無くて、医療機関の上手な利用のしかたがわかりません。

>
>また、病院へ行く際には息子さんと対等にかつきちんと話し合い、息子さんが受診することをきちんと理解してもらうことが大切です。高校2年生にもなれば恐らく本人も日常で困ったことはいくつかあるでしょうし、うまく言語化できないために周囲に助けを求められない可能性もあります。
>
>診断名を告げられることで息子さんはショックを受けることもあるかもしれません。でも社会人になって困ってから言われるよりはいいことだってあるかもしれませんよ。私自身は6歳で告知されて苦労した面もありましたが、小さいうちに自分の問題が分かっていたので、大学で心理学を勉強し、さらに訓練士になる専門教育を受けられたことで、本当に自分にとってもプラスになったと思います。

そうですよね。もう少し早くわかってあげていたら…と悔やまれます。
本人は16年間も必死で自分なりの生き方を模索してきたのに、ひっくり返される様に感じるのではないでしょうか。
まずは、私自身が偏見や差別を払拭し、本人をそのまま受け止める。少しずつ話をしていき、本人も事実を見つめることができる状態を作っていき、じっくりと話をしてみたいと思います。
慌てず、じっくりとまた、時をはずさぬように見つめて生きたいと思います。

最後になりましたが、秋桜さん、有難う御座います。

[#5644] Re:診断
 フリージア  - 05/4/14(木) 9:45 -

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   ▼夕焼けさん:
こんにちわ
とても近い年令の子どもを持つ親です。
横浜クリニックのサイトに告知についての文章が載っています。
http://www.ypdc.net/
支援としての告知という考え方です。
一読を是非お勧め致します。

> 高校二年生の息子のことです。
とのこと。思春期は身体のシステムが不安定で個人差も大きい時期ですよね。
以下、少し長くなりますが、同じ悩みを持つ者としての私見を書かせて下さい。

私自身は、親だけでの通院を続け、主治医の先生に細々とした相談に乗って頂いております。身体の不調を口実に本人をドクターの元へ連れて行ったことも有りますが、確定診断の為の検査もしていませんし、本人への告知していません。
本人が自己を客観視可能になる年令(通常は18才が目安となる)までは、告知を避けるように主治医からアドバイスされています。

「いつの時期に、どのように診断や告知を行うか?」は、本人の性格や、どれだけ援助の受け皿が有るか?また、本人が援助を受け付ける素地を持っているか?を見極めた上での判断になってくると思います。

上記の見極めが済むまでは、告知や診断のための検査を避け、夕焼けさん御自身がアスペルガーについての理解を進め、お気持ちの整理をすすめられてはいかがでしょうか?

一方で、お子さんに「気持ちの落ち込みがみられる」とのことですので、クリニックへの通院は、可能なら勧めてみる方が、安心していられると感じます。理由は、本当に落ち込んでしまうと、ドクターに自分の気持ちをお話しする意欲も無くなったり、起きあがる元気も無くなる事が有るからです。

診断や告知とは切り離して、「誰にでも軽い鬱的な状態になることはあるし、飲み薬の助けを得ることで随分楽に成ることもあるらしい。お薬が必要かどうかも私には解らないけれど、早めに相談に行ってみる方が、私は安心できるのだけれど、どうかしら?」と、持ちかけてみることも、一つの方法かな?とは思います。

>レッテルは貼りたくない、個性としてとらえたい。でも、診断をしていただいたほうがよりよい対応方法が見つかるのではないか、いや、診断を受ける時点で本人がうけるショックを考えたら今までどおりにしたほうが…
>アスペルガー症候群のことを知ってからまだ二ヶ月足らずで、毎日考えが堂々巡りをしています。

同じ様な悩みを抱いてきています。この事を考え始めてから、年単位の時が経っていますが、それでも眠れない夜を過ごすことも有ります。一朝一夕に答えの出る事柄では無いですよね。

それでも、「自閉スペクトラムのどこかに存在するという仮定のもとに対応をなさって、間違いは無いと思いますよ。」と言いたいです。 というのは、スペクトラムへの援助の考え方は、「その人毎の特性に大きな差異が有ることを理解して、注意深く対応しよう」という事に尽きるからです。「典型発達へ同じ対応をしたらマイナスになる」というような対応方法は、今までに出会っていません。

ご本人を連れて行くかどうかとは別に、市の相談窓口やクリニックのドクター、また、各地のアスペルガー児・者の親の会等とのコンタクトを続ける事で、夕焼けさんを支えるパイプを数多く、確保出来ると心強いですね。

(私は、弱っているときには、本当にあちこちのお世話になっております。この館に集う方々をはじめ、支えて下さる皆様に感謝致しております。)
素人の偏った考え方かもしれません。 お気に障ったらお許し下さい。

[#5648] Re:診断
 秋桜 メールホームページ  - 05/4/14(木) 11:43 -

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   ▼夕焼けさん:
こんにちは、秋桜です。お返事をありがとうございます。

>>診断はあくまでもスタートで、本当に大切なのは本人が生きやすくなる方法をみんなで一緒に考えていくことだと思います。
>
>頭ではわかっているつもりでも、きっと私自身がまだ偏見や差別をしているのでしょうね。

発達障害というものは一番人間らしい所がうまく機能しない障害だし、外見からは分かりにくい物であるため、よけい社会からの理解を得づらいのだと思います。

私が仕事でご家族の方とお話しする際によく言うのは「今までの常識や世間体は忘れて、この子にとって一番いい方法を考えてください」ということです。

社会性の問題を抱えている方とお付き合いしていく上で大切なことは、本人の問題を捉えつつ、それと社会のルールをどう擦り合わせて考えていくかということなのです。そしてできたらその役割を次第に本人ができるように周囲の人たちが導いていくことなのです。

>私がクリニックに行ってきましたが、「本人が受診したらどんなことをしますか?」質問には、「話を聞いて傷をなめてあげるようなことしかできません。」という回答でした。つかみどころが無くて、医療機関の上手な利用のしかたがわかりません。

うーん、この回答は正直疑問に感じました。いい医師なら「カウンセリングなどで一緒に考えていきましょう」と答えると思いますし、投薬の可能性も含めて説明するものです。

フリージアさんも[#5644]に書かれていますが、「落ち込んだ時に少し楽になれるようにお薬を出してもらえるみたいだよ」という対応の仕方もあると思います。そういうお話がないとしたら他の相談機関や医療機関を探してみるのも一つの手だと思いますよ。

>そうですよね。もう少し早くわかってあげていたら…と悔やまれます。
>本人は16年間も必死で自分なりの生き方を模索してきたのに、ひっくり返される様に感じるのではないでしょうか。
>まずは、私自身が偏見や差別を払拭し、本人をそのまま受け止める。少しずつ話をしていき、本人も事実を見つめることができる状態を作っていき、じっくりと話をしてみたいと思います。
>慌てず、じっくりとまた、時をはずさぬように見つめて生きたいと思います。
>
>最後になりましたが、秋桜さん、有難う御座います。

ここの掲示板を読んでいると診断が出てホッとした、という意見もあれば途方に暮れてしまったという意見もあります。私の夫も30歳を過ぎて「多分アスペルガーだろう」と専門医から診断されたことがきっかけでこのサイトをオープンしました。

感じ方は人それぞれです。私が関わっていたお子さんのご家族にも「原因が分かって良かった」「治らない物だと分かって落ち込んだ」といった様々な意見があります。

私自身は3歳頃に自閉症だろう、ということで療育が始まり、4歳からは母が専門家と連絡を取りながら自分で療育を続けました。6歳で告知され、その日はショックでしたが、よく訳が分からないまま他の人に言ってよけいにいじめられたこともありました。だから告知の時期はやはり思春期までは難しいのかな、と思っています。でも先にも書きましたが、自分のことを早い時期から分かっていたのはとてもよかったと考えています。私にとってアスペルガーである自分というのは小さい頃から当たり前のことであり、それなしのことは考えられないのです。

自分の障害について悩んでいた時に「君は発達障害なんかじゃない」と言ってくれた人と一時付き合っていたことがありましたが、私の感情の波の激しさに相手が戸惑ってしまって結局分かれてしまい、「やっぱりアスペルガーである私を認めてくれる人じゃないと駄目なんだ」と実感し、その後出会ったShinyu(管理人)と付き合って結婚しました。

告知については私は正直言って診断名よりもまず本人が自分の問題を自覚して向き合える環境を作ってあげることが大事だと考えます。

以前[#3904]に私が指導していたお子さんのことを書きましたが、その子ははっきりした告知こそはされなかったものの、自分が人間関係やコミュニケーションがうまく行っていないことを自覚したことで本当に変わりました。そういった経験を積み重ねることが本当の意味で必要なことなのだと私は感じています。

[#5696] Re:診断
 夕焼け  - 05/4/16(土) 14:07 -

引用なし
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   ▼フリージアさん:
>横浜クリニックのサイトに告知についての文章が載っています。
>http://www.ypdc.net/
>支援としての告知という考え方です。
>一読を是非お勧め致します。

とても参考になりました。
有難う御座います。
まずは自分から…という気持ちで
楽しみながら、がんばっていこうと思います。

[#5697] Re:診断
 夕焼け  - 05/4/16(土) 14:10 -

引用なし
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   ▼秋桜さん:
>
>告知については私は正直言って診断名よりもまず本人が自分の問題を自覚して向き合える環境を作ってあげることが大事だと考えます。
>
>以前[#3904]に私が指導していたお子さんのことを書きましたが、その子ははっきりした告知こそはされなかったものの、自分が人間関係やコミュニケーションがうまく行っていないことを自覚したことで本当に変わりました。そういった経験を積み重ねることが本当の意味で必要なことなのだと私は感じています。

まさしくその通りでね。
本人以前に私が事実をしっかりと受け止めることから始め、あせらずじっくりと楽しみながら(?)がんばろうと思います。

ありがとうございました。

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