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▼HSさん:
>実家の両親が私がASだということを理解してくれなくて困っています。
>今まで普通どおりだったから障害があるわけないだろ、なに言い訳してるんだ、という感じです。誤診に決まっているから、セカンドオピニオンを求めろ、と繰り返すだけです。
知的障害を伴わない発達障害は、何かと誤解の原因になって非常に厄介です。ある意味では、知的障害を伴うケースより厄介でしょう。
コミュニケーションの問題は「努力不足」「言い訳」と解釈され、こだわりの問題やパニックを起こしやすい事象については「精神障害」と嘲笑され、それぞれ当事者が社会で冷や飯を食わされることが多い原因となっています。
ましてや御家族の方が理解を示していただけない、ということであればますます問題は厄介です。
家庭というものは、各人にとってオアシスであるのが「あらまほしき」姿です。そういったところで「言い訳」と解釈されてはたまったものではありません。
私の場合はHSさんとはむしろ逆のケースで、4歳のときに「自閉症」の確定診断がありましたが、もともと家族の者に身体障害や発達障害に対する偏見があったため、言葉の暴力により精神的な虐待を長年受けてまいりました。(肉体的な暴力は無かった)
>ASのことを持ち出すと、「また愚痴ばかり言って。お前は愚痴を言うことだけが趣味だから進歩しないんだ」とか「誰だって苦労してるんだ。本気でやればできないことなんて何もない。お前は努力しないだけだ」と言って話を打ちきってしまいます。
もちろん、現状を脱却するための努力は各人に必要でしょう。
しかし発達障害も「障害」である以上、努力の限界はすぐに見えてきます。
陸上競技のハードルは、全力疾走すればほぼ確実に飛び越せます。しかし徒歩ではハードルをまたぐことは非常に困難ですし、身体障害者には困難ないし不可能です。
そのために、医療機関にも水先案内人になってもらわないと、かえって独りよがりの努力で方向性を見失い、墓穴を掘ることが多いです。
>歯科医をしている弟も、医者が報酬ほしさに外来患者に適当な診断名をつけているだけ、と言って取り合ってくれません。今度会うときには、ASに関する本や医者の診断書を見せて、私の状態を理解してもらおうと思いますが、ムリかもしれません。
歯科医といえども、医療従事者です。発達障害に対する十分な知識は必要でしょう。(例えば、歯科機械のドリルのモーターが発する高周波音が我慢できないケースが多かったり、感覚過敏で痛みに極端に敏感だったり、エトセトラ)
しかし専門知識が邪魔をして、偏見を取り払うことは困難だと思います。
手っ取り早いのは、HSさんが一度御家族の方(どなたか1名だけで構いません)に診察に御同行をお願いする、これに尽きるでしょう。
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