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▼樹村さん:
どうもご多忙の中、コメントありがとうございます。
【16318】のコメントなどと併せ読んだ結果、
樹村さんの孤立型に関する説明がすっきり分かり始めました。
また、なぜ他のメンバーとの理解に齟齬が生じたのかも。
このスレッドの状況も落ち着いてきているので、
これ以上あんまりしつこくやるつもりもありませんが、
フィードバックだけはやっておきます。
キー・ワードは《マイナスの関係》です。
> 次に、孤立型の定義ですが。私は、
> 幼児期の孤立型:
> ・まるで他人が存在しないかのように振る舞う
> ・無理に他人に関わられるとパニックになりやすい
> 成人期の孤立型
> ・シゾイドパーソナリティ障碍に類似した型
>と捉えています。成人期の定義については主治医の言動から。また、
>有名なカザノさん(精神科医)のwebにも、似たようなことが書いて
>ありました。シゾイドについては、DSM-IVかICD-10をご参照下さい。
【16318より引用】
>その1)愛に対する拒絶感が強いこと
> 私のように強い拒絶感を持っている人はマレだと思います。
> 孤立型でも、普通は家族の間の情的交流は出来るようですし、
> 恋愛も(結婚も)望まれる方が多そうですし、それ以外の広義
> の愛についてもたいていは「積極的には求めない」レベルでは
> ないかしら?と思います。
注意書きにおいて決定的に失敗しているのは、
上記の部分の解説なのです。
「まるで他人が存在しないかのように振舞う」のと
「他人を拒絶する,あるいは避ける」ことは必ずしも同義ではありません。
この点は昔、玉井収介が強調されておりました。要約すれば、
「人を避けるあるいは拒絶するのであればマイナスの関係が存在するが、
自閉症の子どもはプラスの関係もマイナスの関係もない」と。
(『自閉症』講談社新書)
現代的に翻訳するならば、
不登校や場面緘黙と自閉症(特に孤立型)本来の特徴の違いもここにあります。
(もちろん、自閉っ子が成長していく過程で不登校や場面緘黙になっても、
全く不自然ではありませんが。)
話をまとめますと、樹村さんは注意書きの中で、
「ハッキリとした孤立型で、さらにたぶん他の要因」とコメントしておられ、
孤立型であることを強調しておられます。
ところが、じっさいの注意書きを読むと、
《マイナスの関係》に関する記述ばかりが目立っております。
(マイナスの関係に関する記述は、
孤立型以外のご自身の特徴を述べたものなのかもしれませんが)
樹村さんと同じ前提に立って自閉を理解されている人ならともかく、
そうでない人には逆効果になります。
また、樹村さんの主治医やカザノ医師の説明にも
ある程度はローナ・ウィングの説明にはなかった解釈が
付け加えられております。
別にウィングの説明が絶対的に正しく、
他の医師の説明が決定的に間違っていると申している訳ではありません。
逆に他の医師の方がウィングが気がつかなかった視点を持っている場合も
あるでしょう。
しかし、孤立型という言葉を創造したのが他ならぬウィングである以上、
まずはウィングの定義に従って説明された方が無難かと思います。
(だからと言って、今さら書き換える必要もございませんが)
以上、注意書きの樹村さんご自身の症状,状態像の記述を見た感想でした。
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