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▼文の母さん:
>樹村さんの注意事項に関していろいろな意見が出ていますが,十人十色のアスペル>ガ−という障害に対して配慮を訴えているこういう場から,個別の配慮に関してこ>んな風に拒絶するような発言が出ることが悲しい気持ちがします。
合理的配慮について語っていなかった側面がございますので、
補足だけしておきましょう。
その配慮の内容には「当事者の要望に沿った配慮」
「当事者の要望に沿わない配慮」の2種類がございます。
後者の配慮については分かりにくいかもしれませんが、
例えば
1.アルコール依存症で健康を害している人が「酒を飲みたい」
と言ってもそれに応じない
2.対人操作をしてしまう傾向のある障害者の対人操作には乗らない
3.当事者が暴力によって自己主張する癖を身につけてしまった場合、
暴力行為があっても相手の要望には応じない
などがございます。
相手がひたすら望むように対応することだけが、
合理的な配慮という訳でもないのです。
さらに言えば、
本当は相手の要望に応じない配慮の方が遥かにエネルギーを使います。
要望に応じる配慮の方はただ相手の言いなりになっていればいいだけですから。
で、自閉スペクトル障害に対する配慮に話を戻します。
例えば、暗黙のルールを読み取るのが苦手な自閉っ子がいたとしましょう。
その場合、彼あるいは彼女にとっての合理的配慮とは何か?
暗黙のルールが読み取れないのは仕方ないので、
本人にルールを与えないあるいはルールを破っても放置することが
個別の合理的配慮の主旨に適っているのか?
ルールが分かりやすいように非言語ルールを言語化,単純化していくことが、
個別の合理的配慮の主旨に適っているのか?
少なくともあたしが理解する限り、
合理的配慮に適っているのは後者の方です。
そのために相手の要望に応じない個別の合理的配慮を行う場合も、
私生活ではございます。
今回のスレッドの主旨からが外れますが、
教育上は重要なことと思いますので、いちおうご指摘申し上げます。
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