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今回のコメントについては、誰にレスをしている訳でもございません。
こういう考え方もあるんだぞ、というぐらいの話です。
自閉者の対人スキルの話が出ると決まって話題になるものの1つが、
「でも、それって本人の感じている世界、
本当に生きたい人生を否定することになるんじゃないか?」と。
実はあたしも確かにそういった側面はあるなと思っているのですよ。
特に1人で過ごすことが好きな自閉者,
静かに過ごすことが好きな自閉者にとって、
「友達を作る」とか「人とよりよい関係を作る」という教育目標が、
時に苦痛になっちゃうこともあるんじゃないか、と。
あたしを診断してくれた医者の話では、
あたし自身は孤立型だったらしいので、その辺は分からなくもないんです。
しかし、だからこそあたしはこうもいっておきましょう。
多少は面倒でも対人スキルを身につけておいた方が、
逆説的に1人で静かに過ごす人生を実現しやすいんだと。
例えば、1人で静かに過ごすのが好きな当事者が、
非常に対人面での困難が大きかったとしましょう。
すると、本人の周りでは当然トラブルやいさかいが多くなる。
周囲の人間にも非常に目立ってしまう
周りの人は何とか対人スキルを身につけさせなければならない、
と考えて頑張ってしまう。
他人からアドバイスをされる機会も増えていく。
そうなると、とても本人が1人で静かに過ごせるどころじゃ
なくなっちゃうんですよ。
そういう場合、一通りの生活スキルと対人スキルを身につけちゃって、
周りの人間から
「こいつなら、おせっかいを焼かなくても大丈夫だろう」
と嘘でも思われておいた方が自己実現(?)がしやすいこともあるのです。
少なくともあたしの場合はそうでした。
友達を作ったりよい人間関係を作るために対人スキルを磨くのではなく、
1人静かに過ごす人生の障害物にならないように
実社会やネット社会でトラブルにならない程度の対人スキルを身につけておく。
「積極的に人と関わること」を目標とはせず、
「人と関わらなければならない場面」でのみ、
無難に目立たず他人とのやりとりをこなせるようにする。
そういう選択肢がないものかな、とちょっと考えておりました。
ま、一般的な社会参加の理念から考えれば邪道かもしれませんが。
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