アスペルガーの館の掲示板

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[#18740] お花を摘んではいけない(?) flor 07/4/9(月) 10:32 [未読]

[#18752] Re:お花を摘んではいけない(?) kaze 07/4/9(月) 21:06 [未読]
[#18760] Re:お花を摘んではいけない(?) flor 07/4/10(火) 2:33 [未読]
[#18765] Re:お花を摘んではいけない(?) kaze 07/4/10(火) 8:27 [未読]

[#18752] Re:お花を摘んではいけない(?)
 kaze ホームページ  - 07/4/9(月) 21:06 -

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   ▼florさんへ

 こんばんわ。
 アスペの子供を持つ、当事者でもあるKAZEと申します。
 実は、私は、日本自然保護協会の自然観察指導員をやっています。

 自然観察会でも、基本的には、お花は摘まないことを薦めていますが、
それは、植物自体が、花が咲くときだけではなくて、芽を出すところ、つぼみがつくところ、花が咲くところ、種がつくところ、やがて枯れるところと、その植物の一生を楽しみ、観察していくには、今花を摘まないほうがいいよという指導をします。

 しかし、私がやる自然観察会では、希少種で無い限り、例えばたんぽぽであるとかクローバーでは、摘んで、たんぽぽ水車を作ったり、クローバーで花冠を作ったりします。
 実は、最近のたんぽぽも、良く見ると西洋たんぽぽと言って、日本固有のたんぽぽでない物があったり、クローバーも牧畜用に外国から持ってこられたものだったりします。

 今年は、多分どこの町でも、たんぽぽなどは当たり年で、凄い数が咲いていると思います。
 ほんの少しだけ、楽しむ程度ならと私は考えています。

 私の観察会では、子供に話すときには特に、『自然のおこぼれにあずかるという事。』そして、それにはお返しが必要な事を話しています。
 たんぽぽで遊ばせてもらったら、自然の中に、自然に返らないゴミを捨てない。
 取って無くなってしまうものは、手折らないと教えています。

 例えば、最近かぶとむしなどの甲虫がブームですが、これには少し危険を感じます。
 虫も生きている。
 もし、おこぼれに預かる程度なら、他人の山に分け入って、何十匹も取る必要なないわけです。
 1匹の甲虫でも、大事に最後まで育ててあげることが大事だと思います。
 かぶとむしなどは、ひと夏しか生きられません。
 多く取ってきては、夏ごとに子孫も残せぬまま死んでいったら、使い捨てと一緒です。

 手折ることで、楽しむ事も、その他に手折らず種になるまで見守る・・・
是非、両方楽しんでみてください。
 どちらも、きっと素敵な体験になると思います。

 長くなりますが、もう一つ、書いておきます。
 親というものは、時々狡猾になります。
 例えば、『虫』が嫌いな親の中には、家庭に虫を持ち込ませないために、
虫が死んだら可哀相よと教える方もいます。
 また、枯れた花を始末するのが嫌で、手折る事を否定する方もいます。
 全てではないですよ。
 たまにいます。
 そういう方は、観察会でも、そこをとても強調されますが、実は『何故、手折ってはいけないか』という、根本的なところは理解されてない方が、いる事も確かです。

 そのお子さんは、どうかはわかりませんが、花を摘んだら可哀相・・・
 では、毎日食卓に上がる『野菜』は可哀相ではないのか?
 花は悪くて、野菜は良い なんて言うのは、人間の傲慢です。
 本当に大切なのは、生きているものは大切だよ。
 でも、手折られてしまうものに、今自分にとって楽しい時間をくれて、ありがとうと言う感謝の気持ちの方が大切だと、私は思います。

 感謝の気持ちが大切だからこそ、『おこぼれに預かる』程度の謙虚さが必要なのだと思います。

 全国、あちこちで、私の仲間達、自然観察員が、自然観察会を開いています。
 特に、この春先は多いです。
 是非、参加してみてください。
 HPもあります。

 日本自然保護協会 NACS-J で検索してみてください。
 

[#18760] Re:お花を摘んではいけない(?)
 flor  - 07/4/10(火) 2:33 -

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   kazeさん レスありがとうございます。

今までなんとなくもやもやした思いがあったところがクローズアップされました。
以前公園で、木を折って遊んでいる子たちがいて、
私的には木を折ることはいけないことなんだけど、親御さんはすぐそばにおられて
何も言わないので、そのままにしたことがあります。
もし息子が同じことをやり始めたら、私は間違いなくやめさせるけど、
(木は折ってはいけない、葉っぱなら、少しはとってもいいよと教えたことがあります)
草花は良いのになぜ木はいけないの?
どうして葉っぱだったらいいの?
どうしてみんなやってたのに僕にはダメだって言うの?
なーんて聞くかもしれない、そのとき私はなんて答えたらいいのかなあ?
と、ちょっと考えたのを思い出しました。

動物も、虫も生きている。
木や草だって生きている。
でも害虫は殺されちゃうし、雑草は抜かれてしまう。
同じ生命ではないのか?
結局人間に必要であるとか、害があるとか、人間が価値があると判断したかどうかで分けられるということで、そんなことを子供に説明するのも意味が無いというか、言ってはいけない気がします。

> そのお子さんは、どうかはわかりませんが、花を摘んだら可哀相・・・
> では、毎日食卓に上がる『野菜』は可哀相ではないのか?
> 花は悪くて、野菜は良い なんて言うのは、人間の傲慢です。
> 本当に大切なのは、生きているものは大切だよ。
> でも、手折られてしまうものに、今自分にとって楽しい時間をくれて、ありがとうと言う感謝の気持ちの方が大切だと、私は思います。
>
> 感謝の気持ちが大切だからこそ、『おこぼれに預かる』程度の謙虚さが必要なのだと思います。

この心、忘れてはいけないですね。
花を摘むときも、ものを食べるときも、そして、少し拡大して、洋服を着るときも、おもちゃや道具を使うときも。
謙虚さと感謝の念を持っていなければならないのだなと思いました。
このことは、息子にも話せていけるといいなと思います。

結局、どこまで良くてどこまで悪いか、それは個人個人が持つ価値基準であり、
人がどうこう教えるものではないのかもしれませんね。
上記の私の結局人間が勝手に考えてるだけね、という思いも決して人から教えられたものではなかった。
いろんな経験をするうちに子ども自身が導き出すものなのかもしれないと思いました。
私はつい、○○だから△△だ、みたいに、理由付けして教えようとする傾向があるのだと思いますが、子供にはそれはしなくてもいいかもとも思いました。
どうして?ってきかれたら、
『うーんどうしてかなあ?お母さんもわからないけどなんとなくそう思うんだあ』みたいな答えもありかな、と。
「あなたはどうおもう?」というのもいいのかもしれない。
そんなことの中から、いろんな考えがあるんだな、って、こたえはひとつではないんだなって、息子が感じてくれるといいなと思いました。

kazeさんのおっしゃる内容とはずれたことを考えたかもしれませんが・・・。
とってもいろんなことを考えることができました。
ありがとうございました。
>

[#18765] Re:お花を摘んではいけない(?)
 kaze ホームページ  - 07/4/10(火) 8:27 -

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   ▼florさんへ

 florさんの考え方は、間違ってないと私は思います。
 アスペに限らず、発達障害の子供は、勉強や知識の他に、現実的に体験していく事で、知識を深めたり、価値観を形成していく事が多いというか、その方が得意なような気がします。

 以前聞いたある教育関係者の話で、こんな話があります。

 昔の子供は、外で遊ぶ事で、体感することで、人間関係や価値観を養っていった。
 今は、自然に触れたり、体感する事が随分と減って、それと同時に発達障害と呼ばれる子供達がクローズアップされるようになった。
 昔だったら、何そのくらいというような、大らかさも消えたので、こういう子たちには住みにくい、育ちにくい現実がある。

 遊びと、発達障害を絡めた話だったのですが、全部とは言わずとも、なるほどと頷く部分もありました。

 florさんのおっしゃる、
 
『うーんどうしてかなあ?お母さんもわからないけどなんとなくそう思うんだあ』みたいな答えもありかな、と。
「あなたはどうおもう?」というのもいいのかもしれない。
そんなことの中から、いろんな考えがあるんだな、って、こたえはひとつではないんだなって、息子が感じてくれるといいなと思いました。

 こういう事って、とても大事な気がします。
 子供は、その精神世界が、どうしても親の考えに支配されやすい事が多いです。
 それは、仕方の無い事かもしれません。
 親も、正しい事を教えたい。
 それも大事です。

 でも、親も答えが出せない事、知らない事は、こうやって一緒に考えるという事も大事だと思います。
 
 観察員として話をしたお子さんに、こんなお子さんがいました。
 『私、花を取っちゃった。だから、大人になったら、花を育てる。』
 これも、自分がおこぼれに預かった、それを返すという事だと思います。

 こうやって、そのお子さんなりの価値観が生まれたときに、観察指導員やっていてよかったなぁと思います。

 その、花が可哀相と言うお子さんも、いつか、自分の矛盾に気付くかもしれません。
 人間は、何も食べないで生きていく事なんて出来ないでしょうから、
野菜でも、肉でも魚でも、それぞれに命があるという事・・・
気付いてくれると良いですね。

 そして、私達の子供達も、それぞれに素敵な価値観を得ていくと良いですね。
 

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