アスペルガーの館の掲示板

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[#1910] 本日放送!!「発達障害者支援法」 Camei Gackt 04/12/3(金) 8:01 [未読]

[#1955] Re:発達障害者支援法 POLINECIA 04/12/7(火) 0:32 [未読]
[#1956] Re:発達障害者支援法 素朴な疑問 04/12/7(火) 0:52 [未読]
[#1959] Re:発達障害者支援法 みーぽん 04/12/7(火) 12:54 [未読]
[#1970] 補足 POLINECIA 04/12/8(水) 0:41 [未読]
[#1973] Re:補足 素朴な疑問 04/12/8(水) 1:18 [未読]
[#1976] Re:補足 POLINECIA 04/12/8(水) 2:52 [未読]
[#2012] Re:補足 みーぽん 04/12/9(木) 13:51 [未読]
[#2006] Re:発達障害者支援法 POLINECIA 04/12/9(木) 8:44 [未読]
[#2011] Re:発達障害者支援法 みーぽん 04/12/9(木) 13:34 [未読]
[#2016] Re:発達障害者支援法 秋桜 04/12/9(木) 15:37 [未読]
[#2028] Re:発達障害者支援法 POLINECIA 04/12/10(金) 0:52 [未読]
[#2054] Re:発達障害者支援法 POLINECIA 04/12/11(土) 2:30 [未読]
[#2190] Re:発達障害者支援法 秋桜 04/12/14(火) 17:26 [未読]
[#2201] Re:発達障害者支援法 POLINECIA 04/12/14(火) 23:51 [未読]
[#2129] Re:発達障害者支援法 理沙 04/12/13(月) 10:41 [未読]
[#2134] Re:発達障害者支援法 POLINECIA 04/12/13(月) 13:03 [未読]

[#1955] Re:発達障害者支援法
 POLINECIA  - 04/12/7(火) 0:32 -

引用なし
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   で、こっちがみーぽんさんの見解のうち、
俺の議論と絡んでくるところだ。

▼みーぽんさん:
>アスペルガーの子を持つ親として、秋桜さんの書いてくださったレスは、まさし
>く!私の実情を代弁してくれたかのように感じました。
>発達障害者支援法、成立直後(つまり現時点)の一人の親の実情はこんなもんです。

俺はこのスレッドの中で、
発達障害者とその家族,職業的支援者(秋桜さんのような立場の人だな),
専門家は協力者であるとともに利害が1枚岩ではないとコメントした。
正確には「1枚岩ではない場合もある」と言った方が正確かもしれない。
特に発達障害児本人がそもそも障害児扱いされること自体を望まない場合、
支援をしたい家族や職業的支援者との利害は対立するものとなるだろう。
そして、その中でこの支援法は発達障害者の
メリットを最も優先させたいという立場から発言をしている。
要するに「発達障害児本人が困っていること」に対して、
何ができるのかという視点でこの支援法を見ているのだ。

みーぽんさんが言うように、
発達障害児の予防教育支援を最も重視する家族の立場から見れば、
発達障害者支援法のメリットはそれなりにある。
その点は俺もジョンさんとのやりとりの中で認めてきたはずだ。

ただし、発達障害児を家族の誰からも独立した一個の人格と認めた場合、
家族の要望が即発達障害児本人の要望にならないことは明らかだろう。
少なくとも、わりかし幼い発達障害児本人が自分から
「問題行動を改善するために予防教育を受けたい」
と切望する姿を俺は想像することができない。
面白い遊びでも用意しておけば、話は別かもしれないが。。。

みーぽんさんのコメントを見る限り、
発達障害児本人と家族の利害や要望を混同していないことはよく分かる。
ちゃんと、「一保護者として」という立場で発言しているしな。
そして、保護者の要望を実現させようとすることも間違っていない。
ただし、どんな支援を子供に受けさせる時にも自覚的であってほしいのだ。
「自分としては子供のためを思ってやっている療育支援でも、
それは発達障害児であるわが子自身が何を望んでいるかということとは、
無関係なのだ」と。

[#1956] Re:発達障害者支援法
 素朴な疑問  - 04/12/7(火) 0:52 -

引用なし
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   ▼POLINECIAさん:
>で、こっちがみーぽんさんの見解のうち、
>俺の議論と絡んでくるところだ。
>
>▼みーぽんさん:
>>アスペルガーの子を持つ親として、秋桜さんの書いてくださったレスは、まさし
>>く!私の実情を代弁してくれたかのように感じました。
>>発達障害者支援法、成立直後(つまり現時点)の一人の親の実情はこんなもんです。
>
>俺はこのスレッドの中で、
>発達障害者とその家族,職業的支援者(秋桜さんのような立場の人だな),
>専門家は協力者であるとともに利害が1枚岩ではないとコメントした。
>正確には「1枚岩ではない場合もある」と言った方が正確かもしれない。
>特に発達障害児本人がそもそも障害児扱いされること自体を望まない場合、
>支援をしたい家族や職業的支援者との利害は対立するものとなるだろう。
>そして、その中でこの支援法は発達障害者の
>メリットを最も優先させたいという立場から発言をしている。
>要するに「発達障害児本人が困っていること」に対して、
>何ができるのかという視点でこの支援法を見ているのだ。
>
>みーぽんさんが言うように、
>発達障害児の予防教育支援を最も重視する家族の立場から見れば、
>発達障害者支援法のメリットはそれなりにある。
>その点は俺もジョンさんとのやりとりの中で認めてきたはずだ。

そもそも予防教育支援とは何のことを言っているのですか?
発達障害で特に自閉症の場合は、ずっと小さい時から「困ること」がたくさんあるのがわかっていただけますか? パニックをしたくてしていると思いますか? 過敏性で困っていたいと思っていると思っているのですか?
ともかく、困っている状態がたくさんいっぱいあって、その状態を少しだけよくしてもらって、それがどうして「予防教育支援」なんですか?
「予防教育支援」とかいうと、発達障害でも、全然困っていない人に、家族が無理やり人格改造か何か始めるという意味ですか?


>
>ただし、発達障害児を家族の誰からも独立した一個の人格と認めた場合、
>家族の要望が即発達障害児本人の要望にならないことは明らかだろう。
>少なくとも、わりかし幼い発達障害児本人が自分から
>「問題行動を改善するために予防教育を受けたい」
>と切望する姿を俺は想像することができない。
>面白い遊びでも用意しておけば、話は別かもしれないが。。。

発達支援の実際を頭で考えているだけなのですね。それならそれで別にいいと思うのです。今までのコメントでは、いかにも専門家という感じで書かれておられましたので。子どもの発達支援は、子どもが楽しめるものを用意しながら進めていく、楽しい体験をするのが基本だと思いますけど。
想像できない、わからにことを、ご自身の想像で空論を言っているならそれはそれでいいのではないかと思います。ただ、あくまでも実態をご存知のない立場でということを明確になさってくださったらよかったのに。

>
>みーぽんさんのコメントを見る限り、
>発達障害児本人と家族の利害や要望を混同していないことはよく分かる。
>ちゃんと、「一保護者として」という立場で発言しているしな。
>そして、保護者の要望を実現させようとすることも間違っていない。
>ただし、どんな支援を子供に受けさせる時にも自覚的であってほしいのだ。
>「自分としては子供のためを思ってやっている療育支援でも、
>それは発達障害児であるわが子自身が何を望んでいるかということとは、
>無関係なのだ」と。

その通りですが、だから何だというのか、そこまで書いていただけませんか? だから発達支援をすることはけしからないと読めますが。
困った状態で放置される絶望感、パニックの際のどうしようもなさ、周囲の言葉の恐さとか、「わが子自身が何を望んでいるかどうかわからないから」放置して置けないというのは、ある意味、本人の立場ではないのかしら。どう見たって、本人が困った状態なら、少しでも困らない形で手伝ってくれた方がいいですよね。
言葉で説明できる本人には、言葉で語れる段階で、保護者がやったことの是非も含めて話し合えばいいのではないのですか? 

[#1959] Re:発達障害者支援法
 みーぽん  - 04/12/7(火) 12:54 -

引用なし
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   POLINECIAさん、ご返信ありがとうございます。
ちょっと夜は子供にかける時間がどうしても多くて、遅くなってしまいましたm(__)m

▼POLINECIAさん:
>俺はこのスレッドの中で、
>発達障害者とその家族,職業的支援者(秋桜さんのような立場の人だな),
>専門家は協力者であるとともに利害が1枚岩ではないとコメントした。
>正確には「1枚岩ではない場合もある」と言った方が正確かもしれない。
この理論に関してはおっしゃるとおりだと私も思います。
たしかに、利益という面から純粋に見れば。
ただ、実際の現場では違っていると思いますよ。
もちろん、生活の手段としてのみの理由で働いている方もなかにはいるでしょう。
(虐待事件なんかもありましたしね…)
でも私の経験からでは、大多数の職業的支援者のかたが真剣に子供のことを考え、私たち親子は助けられています。
そして、職業的支援者の方の助けが無ければ、私はいまだに子供に対して怒り続け、子供はパニックすら親に理解してもらえなかったことでしょう。

>みーぽんさんが言うように、
>発達障害児の予防教育支援を最も重視する家族の立場から見れば、
>発達障害者支援法のメリットはそれなりにある。
>その点は俺もジョンさんとのやりとりの中で認めてきたはずだ。
ごめんなさい…予防教育支援がどういうものをさすのか、実はイメージがわかないのです。
たぶん、療育の事を指しているのかなとは思ったのですが…。

>ただし、発達障害児を家族の誰からも独立した一個の人格と認めた場合、
>家族の要望が即発達障害児本人の要望にならないことは明らかだろう。
>少なくとも、わりかし幼い発達障害児本人が自分から
>「問題行動を改善するために予防教育を受けたい」
>と切望する姿を俺は想像することができない。
>面白い遊びでも用意しておけば、話は別かもしれないが。。。
たしかにそうです。
本人はあくまで本人であって、それ以外ではありえない。
親と子供は別人格です。所有物でもありません。
支援する上で一番いい理想は、発達障害者本人が自分の将来を見据えて"的確"に判断し、家族が惜しまず協力できればいいわけです。
…ですが、現実には発達障害を持ち、どうしても精神遅滞が起こりがちである上に、まだ幼い幼児に将来を見据えてどうしたいか考えろといったところで、無理な話です。
また、ここはアスペのかたが多くいらっしゃいますが、現実には言葉を持たない自閉のお子さんもたくさんいらっしゃるわけです。
心では感じていても、意思の疎通がまだできない。
また、自分で自分の進路を考えられる年齢に達するまで待っていては、実際には遅すぎてしまうのです。
そこらへんの事情はご存知かと思います。

親は教育の義務があります。
いや、そんなものなくても幸せに生きてほしい、少なくとも自分よりは、と思うものです。
私自身アスペの傾向が強くありますから、自分の子がだいたいどんなところでつまづくかはある程度は予測できます。
つまづくことはいい経験だと思うのです。
ですが、ほっておくのは間違いです。
子供が自分で解決できそうなことは本人にさせますが、アスペの特性上どうしてもできないこと・我慢できないことなんかもあるわけです。
それを親や支援者が理解し、子供と一緒に、どう現実的に社会と共存できるスタイルに替えていけるか考えてあげるのが大切だと思うのです。
本人の苦痛を思えば、それは幼いうちからはじめなければなりません。

療育というのは子供を社会順化させるものではありません。
その発達障害の特徴をよく捉え、子供にとってどんなスタイル(絵・写真・音)が最も本人に理解しやすいかを見つける作業でもあります。
また、他人を意識していない子供たちに、他人のなかにも信頼できる人間がいる・理解してくれる仲間がいるんだよということを覚えてもらう場でもあります。
そしてもっと大事なことに、親が発達障害を少しづつ理解し、今まで問題だと思っていたことがそうではないんだ、と気づく場なのです。
そして、無理やり「普通」に押し込むのではなく、こうすれば子供に無理の無い方法で集団生活もうまくできるんだということを、親子ともに学ぶ場なのです。
>
>みーぽんさんのコメントを見る限り、
>発達障害児本人と家族の利害や要望を混同していないことはよく分かる。
>ちゃんと、「一保護者として」という立場で発言しているしな。
>そして、保護者の要望を実現させようとすることも間違っていない。
>ただし、どんな支援を子供に受けさせる時にも自覚的であってほしいのだ。
>「自分としては子供のためを思ってやっている療育支援でも、
>それは発達障害児であるわが子自身が何を望んでいるかということとは、
>無関係なのだ」と。
私自身は常に心の中で自問しています。
「これは本当にこの子のためなのか?自分のためではないのか?」
POLINECIAさんのこの考え方は非常に大事なものだと、私も思っています。
へたをすれば自分が克服したいことを子供の中に投影してしまう、そういった危険性を常にはらんでいるともいえます。
心に刻み付けておきたいです。

[#1970] 補足
 POLINECIA  - 04/12/8(水) 0:41 -

引用なし
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   やれやれ、ずいぶんにぎやかなスレッドになったもんだ。

▼みーぽんさん:

>ごめんなさい…予防教育支援がどういうものをさすのか、
>実はイメージがわかないのです。

キーワードが出揃っているのでできれば自力で調べた方がいいとは思う。
俺も含めてこのサイトでは色々な人間が色々な思惑を持って情報を流す。
そう簡単に中立性のある情報を得ることは難しいと言っておこう。

そのことを断った上で俺から説明をする。
あくまでご自身でもお調べになって、よく吟味されることを希望する。

予防というのはコミュニティーモデルの心理学で使われる言葉で、
第1次予防,第2次予防,第3次予防の3つのレベルで考えている。

第1次予防…問題が起こらないように予防していく活動
第2次予防…「問題」が起きてしまった場合早期に対応し、
      「症状」がこじれ慢性化させないようにする作業
第3次予防…「障害」に陥った人が社会的,経済的な不利益を蒙らないように、
      それ以上のマイナスを背負ってしまわないようにする努力。

(山本和郎『コミュニティー心理学』東京大学出版 1986年参照)

そして、現在の障害者支援は全体的に第1次的予防,
第2次的予防に力を入れる場合が多い。
発達障害児支援の場合も例外ならずで、
発達障害者支援法案にも「早期発見,早期対応」
という条文が盛り込まれている。

>たぶん、療育の事を指しているのかなとは思ったのですが…。

今、みーぽんさんのお子さんが受けている指導は
第1次的予防に属する予防教育と言える。

早期発見,早期対応を軸とした予防教育に対する批判としては
以下のようなものが挙げられる。

1.先回り的であり、発達障害児が選択する余地がなくなる。
 (これは前に紹介した1994年のサラマンカ宣言に沿った批判)

2.「問題を起こしそうな子供」の管理装置になってしまう可能性がある

3.早期対応といいながら、早期対応するためのノウハウが確立されて、
 早期発見,告知によって家族の不安だけを煽る結果に陥っている。
 (この批判は技術的なもので、技術的問題が解決すれば消滅する)

4.発達障害児ばかりに焦点を当て、
 取り巻く環境を改善するという観点が欠如している。
 (これは以前に紹介したDPI,日本障害者フォーラム,JDなどから、
 批判が出されている)

どう判断されるもみーぽんさんの自由だが、
自分が賛成する意見,反対する意見の両方を吟味する癖を
身につけておくことだけはお勧めしたい。

以上だ。

[#1973] Re:補足
 素朴な疑問  - 04/12/8(水) 1:18 -

引用なし
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   ▼POLINECIAさん:
>やれやれ、ずいぶんにぎやかなスレッドになったもんだ。
>
>▼みーぽんさん:
>
>>ごめんなさい…予防教育支援がどういうものをさすのか、
>>実はイメージがわかないのです。
>
>キーワードが出揃っているのでできれば自力で調べた方がいいとは思う。
>俺も含めてこのサイトでは色々な人間が色々な思惑を持って情報を流す。
>そう簡単に中立性のある情報を得ることは難しいと言っておこう。
>
>そのことを断った上で俺から説明をする。
>あくまでご自身でもお調べになって、よく吟味されることを希望する。
>
>予防というのはコミュニティーモデルの心理学で使われる言葉で、
>第1次予防,第2次予防,第3次予防の3つのレベルで考えている。
>
>第1次予防…問題が起こらないように予防していく活動
>第2次予防…「問題」が起きてしまった場合早期に対応し、
>      「症状」がこじれ慢性化させないようにする作業
>第3次予防…「障害」に陥った人が社会的,経済的な不利益を蒙らないように、
>      それ以上のマイナスを背負ってしまわないようにする努力。
>
>(山本和郎『コミュニティー心理学』東京大学出版 1986年参照)

何かえらく古い本を出してきましたね。どうせなら、もう少し新しいものを出したら?
特にこの領域の専門でもないのだから、あんまり専門家ぶらずにやればいいのに。

>
>そして、現在の障害者支援は全体的に第1次的予防,

あのね、発達障害は、特に自閉症領域に関しては、発達最早期にはもう障害特性は発現しているわけで、第一次予防なんて言うなら、出産前に何かをするとかいう場合でしょ? すでに、生まれた直後に、過敏性などの問題のある人はもう「問題」が出て、「症状」に回りが振り回され、下手をすると虐待や心中につながっているわけですよね。
ポリネシアさんは、関連領域の専門で、DPI関係か何かの方なんでしょうけど、もう少し、発達障害の人たちの発達的な問題の現われや、障害特性を調べてから書き込んだら?

>第2次的予防に力を入れる場合が多い。
>発達障害児支援の場合も例外ならずで、
>発達障害者支援法案にも「早期発見,早期対応」
>という条文が盛り込まれている。
>
>>たぶん、療育の事を指しているのかなとは思ったのですが…。
>
>今、みーぽんさんのお子さんが受けている指導は
>第1次的予防に属する予防教育と言える。

どうしてそう言い切れるんですか? すでに困っていることがあるかもしれないし、二次的問題が少しあるかもしれないし。療育=第1次的予防という発想そのものが空論ですよ。何故、それがわからないのだろう?

>
>早期発見,早期対応を軸とした予防教育に対する批判としては
>以下のようなものが挙げられる。
>
>1.先回り的であり、発達障害児が選択する余地がなくなる。
> (これは前に紹介した1994年のサラマンカ宣言に沿った批判)
>
>2.「問題を起こしそうな子供」の管理装置になってしまう可能性がある
>
>3.早期対応といいながら、早期対応するためのノウハウが確立されて、
> 早期発見,告知によって家族の不安だけを煽る結果に陥っている。
> (この批判は技術的なもので、技術的問題が解決すれば消滅する)
>
>4.発達障害児ばかりに焦点を当て、
> 取り巻く環境を改善するという観点が欠如している。
> (これは以前に紹介したDPI,日本障害者フォーラム,JDなどから、
> 批判が出されている)

こうした改善すべき点があるのは確かだと思いますよ。ただ、だからといって、発達障害の人たちが、支援の場から排除され(本当に、排除されてきたんですよ。その痛みがわかります?)てきた現状を放置してよいということにはならないと思います。どうも、DPIのHPの反対声明などは、そうした発達障害の人の抱えてきた痛みに対する共感が感じ取れないですね。身体障害の方たちと異なる障害特性がありうるという想像力を持って欲しいと思います。
まずは法的に、支援が欲しい人は支援をもらえるような位置付けをして、その上で、現在、検討されつつある他のいろいろな障害も含んだサービス法案などのなかでサービスを考えるという手順しかないでしょう。

>どう判断されるもみーぽんさんの自由だが、
>自分が賛成する意見,反対する意見の両方を吟味する癖を
>身につけておくことだけはお勧めしたい。

みーぽんさんは、両方の意見を吟味されているのでは? すでに。
ポリネシアさんご自身のご意見がとても中立だとは思えないですよ。明らかに、DPIをはじめ、法案に反対してきた人たちの意見の流れと同じものです。(それ以上の独自性も発展もないですね)。発達障害の人たちについての理解のなさからきている発言だと思います。障害のありようによって、同じ障害のなかでも違いがあるのを理解していただくことは難しいのでしょうか。

せっかく書き込まれるなら、アスペ本人の方が助けられる具体的施策の提言の方に力を貸せばいいのに。法案の危惧や不安を煽ってばかりいる段階ではないでしょう。法案をもとに、必要なことを社会に理解させることが必要なことなんじゃないんですか?

[#1976] Re:補足
 POLINECIA  - 04/12/8(水) 2:52 -

引用なし
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   ▼素朴な疑問さん:
>せっかく書き込まれるなら、アスペ本人の方が助けられる具体的施策の提言の方に>力を貸せばいいのに。法案の危惧や不安を煽ってばかりいる段階ではないでしょ
>う。法案をもとに、必要なことを社会に理解させることが必要なことなんじゃない>んですか?

そう思うなら、頑張ってくれ。
俺への反論などにエネルギーを浪費している場合じゃないぞ。

[#2006] Re:発達障害者支援法
 POLINECIA  - 04/12/9(木) 8:44 -

引用なし
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   おっと、もう一点忘れるところだった。

▼みーぽんさん:
>>発達障害者とその家族,職業的支援者(秋桜さんのような立場の人だな),
>>専門家は協力者であるとともに利害が1枚岩ではないとコメントした。
>>正確には「1枚岩ではない場合もある」と言った方が正確かもしれない。
>この理論に関してはおっしゃるとおりだと私も思います。
>たしかに、利益という面から純粋に見れば。
>ただ、実際の現場では違っていると思いますよ。

俺がこの件についてこだわるのは以下のような事件があったからだ。
(元ネタが毎日新聞HPから削除されているんで、一部引用で失礼する。
プライバシー保護のため、一部実名を伏せる)

>養育の悩みから自閉症の長男(当時14歳)を殺して殺人罪に問
>われた神戸市北区道場町生野、元新聞販売店従業員、T被告に対し、
>神戸地裁は15日、懲役3年、
>執行猶予5年(求刑懲役6年)を言い渡した。笹野明義裁判長は、
>情状酌量で「できる限りの世話を長年続けるなど同情できる点が
>多い」と述べた。T被告の友人や医療関係者、障害者団体などから
>、刑の減軽を求める嘆願書約2万人分が集まっていた。
>[毎日新聞5月16日] ( 2003-05-16-00:57 )

この手の事件は他にもあるのだが
「医療関係者、障害者団体などから、刑の減軽を求める嘆願書約2万人分」
というところにご注目いただきたい。
俺は某支援団体に自閉本人,自閉児の家族,
ボランティアという複雑な立場で所属していたから、
当然俺の元にも嘆願書への署名願いが送られてきた。
この保護者がとても気の毒だと思ったが、署名はしなかった。
殺した子供が自閉児だったら減刑されるという話にはついていけなかったからだ。
そして、2万人もの専門家,支援者,家族が自閉児の立場には立てず、
家族の立場で動かざるを得ない現実があった。

そして、新聞記事の最後にはこう記されている。

>弁護人は「被告の子どもへの愛情を理解した判決で評価できる」
>と話した。

この記事はその後も度々自閉児の家族の支援を訴えるために、
利用されている。

確かに支援を必要としている自閉児家族が多いことは間違いないだろう。
しかし、この記事からは自閉児と家族もまた
異なる利害を抱えているという事実が看過されている。
あるいは自分の障害を自覚している自閉児・者がこの事件を知ったら、
どんな反応をするかといったことについても触れられていない。
俺が四者の利害を混同してはならないと言っているのはそういう意味もある。

で、俺が今の法案について見直しが必要だと考えているポイントは1つ。
結論から言えば、
支援法には「発達障害児に対する差別禁止条項」
を今よりも具体的に設けておく必要があると考える。
それは単純に発達障害児に対する体罰,虐待の禁止だけではなく、
療育のような本人の自由を制限する可能性のある支援についても、
何をやってよく何をやってはならないのかを
明確に規定しておいた方がいいだろう。
もちろん言葉のない発達障害児・者もいて、
こんなことを要求できない場合が多いことは重々承知しているが、
「差別禁止条項」はむしろそういう発達障害児・者にこそ必要と言える。

以上だ。

[#2011] Re:発達障害者支援法
 みーぽん  - 04/12/9(木) 13:34 -

引用なし
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   ▼POLINECIAさん:
>>養育の悩みから自閉症の長男(当時14歳)を殺して殺人罪に問
>>われた神戸市北区道場町生野、元新聞販売店従業員、T被告に対し、
>>神戸地裁は15日、懲役3年、
>>執行猶予5年(求刑懲役6年)を言い渡した。笹野明義裁判長は、
>>情状酌量で「できる限りの世話を長年続けるなど同情できる点が
>>多い」と述べた。T被告の友人や医療関係者、障害者団体などから
>>、刑の減軽を求める嘆願書約2万人分が集まっていた。
>>[毎日新聞5月16日] ( 2003-05-16-00:57 )
>
>この手の事件は他にもあるのだが
>「医療関係者、障害者団体などから、刑の減軽を求める嘆願書約2万人分」
>というところにご注目いただきたい。
>俺は某支援団体に自閉本人,自閉児の家族,
>ボランティアという複雑な立場で所属していたから、
>当然俺の元にも嘆願書への署名願いが送られてきた。
>この保護者がとても気の毒だと思ったが、署名はしなかった。
>殺した子供が自閉児だったら減刑されるという話にはついていけなかったからだ。
>そして、2万人もの専門家,支援者,家族が自閉児の立場には立てず、
>家族の立場で動かざるを得ない現実があった。
>
うーん、恥ずかしながら、私および主人もこの事件を知りませんでしたね。
悲しいかな、メディアでこういう事件はあまり取り上げてくれない現実がつらい。

私がPOLINECIAさんの立場ならどうだったろう…かなり複雑な心境ですね…
POLINECIAさんと同じ行動をとったかもしれないし…
でも、子供の行動やパニックで苦しんでいた直後なら、署名してたかもしれないですね。
けれど、本当に客観的に見るなら、たとえどんな理由があるにせよ、子供(他人)の命を奪うことの罪は変わらないはずですからね。
本来なら、嘆願書はおかしなものですね。
どうしても養育できないなら(理由が自閉症であっても病気であっても)、本当は施設へ預けるなりの他の措置を子供のために考えてあげるのが親の務めのはずですしね。

問題の根っこの部分に見え隠れするもの。
アスペの人などは情緒の部分が少し欠落してるせいもあってか論理的・合理的な見方が強くなる傾向が多いようですが、現実的には世間一般の多くの方々は、言ってる事は論理的に見えて実のところは感情の部分に強く支配されているように感じています。
「かわいそうだから」「なんとなくわかる(気がする)から」
大多数の人は単にそういう考えで署名していたのでは。
もちろん自閉症に対する偏見も大いに関係あるだろうとは思っていますが。
それにしても、自閉症児には共感してもらえないんだなぁ…

>で、俺が今の法案について見直しが必要だと考えているポイントは1つ。
>結論から言えば、
>支援法には「発達障害児に対する差別禁止条項」
>を今よりも具体的に設けておく必要があると考える。
>それは単純に発達障害児に対する体罰,虐待の禁止だけではなく、
>療育のような本人の自由を制限する可能性のある支援についても、
>何をやってよく何をやってはならないのかを
>明確に規定しておいた方がいいだろう。
>もちろん言葉のない発達障害児・者もいて、
>こんなことを要求できない場合が多いことは重々承知しているが、
>「差別禁止条項」はむしろそういう発達障害児・者にこそ必要と言える。
>
なるほど!
発達障害者本人を直接的に守る意味で、ですね。
私は法律にはまるで詳しくないですが、明文化することに賛成ですね。
特に発達障害者(児)はただのわがままに見えてしまう、本人の努力が足りないと思われてしまう。まったくそうでないのに。
「しつけが足りないんだ!」という誤った世間の認識が本人も家族も支援者をも泥沼に引きずりこみます。
発達障害の社会への理解を進めるのと同時に、少しでも悲しい事件を防ぐために
少しでも早く発達障害者の人権をはっきりと守っていく必要があると考えます。

掲示板ってホント面白いですね。
立場の違う、経験も違う人間が、違った視点から意見を交換できる。
当然、対立もする。
でも対立するからこそ、意見をすり合わせていけば、より先が見えてくる。
理想が球体だとすれば、一方向から見て丸に見えても実は円柱かもしれない。
いろんな人間がさまざまな角度から見て余分な部分を切り取って足りない部分を足していけば、限りなく球に近づいていく。

発達障害者支援法もそうであってほしいですね。
というか、そうしていけるように行動していく、できることから。

[#2012] Re:補足
 みーぽん  - 04/12/9(木) 13:51 -

引用なし
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   詳しい説明、ありがとうございますm(__)m


▼POLINECIAさん:
>どう判断されるもみーぽんさんの自由だが、
>自分が賛成する意見,反対する意見の両方を吟味する癖を
>身につけておくことだけはお勧めしたい。
>
もっともだとは思うんですけど。(^^;)ゞ

ただ、とても時間がとれずに日々忙殺される人間もいるわけです。
誰でも忙しいとは思いますが、一時的に時間が取れないこともある。
しかし、会話している最中に席をはずしっぱなしなのは相手に失礼ですよね。
で、話の一部の部分に関して説明をお願いしたわけですね。
総てを吟味してからでは、遅くなりすぎてしまって通常会話に加われなくなってしまうものです。(^^;)ゞ

[#2016] Re:発達障害者支援法
 秋桜  - 04/12/9(木) 15:37 -

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   ▼POLINECIAさん:
こんにちは。秋桜です。

>俺がこの件についてこだわるのは以下のような事件があったからだ。
>(元ネタが毎日新聞HPから削除されているんで、一部引用で失礼する。
>プライバシー保護のため、一部実名を伏せる)
>
>>養育の悩みから自閉症の長男(当時14歳)を殺して殺人罪に問
>>われた神戸市北区道場町生野、元新聞販売店従業員、T被告に対し、
>>神戸地裁は15日、懲役3年、
>>執行猶予5年(求刑懲役6年)を言い渡した。笹野明義裁判長は、
>>情状酌量で「できる限りの世話を長年続けるなど同情できる点が
>>多い」と述べた。T被告の友人や医療関係者、障害者団体などから
>>、刑の減軽を求める嘆願書約2万人分が集まっていた。
>>[毎日新聞5月16日] ( 2003-05-16-00:57 )
>
>この手の事件は他にもあるのだが
>「医療関係者、障害者団体などから、刑の減軽を求める嘆願書約2万人分」
>というところにご注目いただきたい。
>俺は某支援団体に自閉本人,自閉児の家族,
>ボランティアという複雑な立場で所属していたから、
>当然俺の元にも嘆願書への署名願いが送られてきた。
>この保護者がとても気の毒だと思ったが、署名はしなかった。
>殺した子供が自閉児だったら減刑されるという話にはついていけなかったからだ。
>そして、2万人もの専門家,支援者,家族が自閉児の立場には立てず、
>家族の立場で動かざるを得ない現実があった。
>
>そして、新聞記事の最後にはこう記されている。
>
>>弁護人は「被告の子どもへの愛情を理解した判決で評価できる」
>>と話した。
>
>この記事はその後も度々自閉児の家族の支援を訴えるために、
>利用されている。

私はこの事件を知っていました。他に心中事件などもありましたね。きっと色々な所で悩んでいるご家族があると思います。

ところで今年の7月上旬に毎日新聞でこの事件についてある弁護士がコメントされていたのをご覧になったでしょうか。自閉症について4日くらい連載されていたので、恐らくご存知かとは思いますが。
詳しい記事は職場にあって、今手元にないので大まかな内容しか書けないのですが、その弁護士さんは減刑に反対されていました。自分の子どもも自閉症なので、一緒に暮らす大変さはよく分かる。だからと言って減刑されるというのは間違いだし、そういう事件を起こす前に「もう面倒を見ることができない」と助けを求める方がお互いのためだったという内容でした。読んでいて非常に共感できました。

私が言いたいのは関係者であっても様々な意見を持っている人がいるし、できたらそういう記事も併せて紹介した上で議論をしてほしいということです。

「家栽の人」という漫画にも殺人事件を犯した少年に桑田判事が「人の生命を奪える程の不幸は存在しない。」一喝する場面があります(第八巻p.143)。当時この言葉を聞いたのは中学2年生でしたが、非常に重みを持って私に迫ってくることがあります。
こういうことを考えている「職業的支援者(であり、かつAS当事者)」もいるということをお忘れなく。

[#2028] Re:発達障害者支援法
 POLINECIA  - 04/12/10(金) 0:52 -

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   ▼秋桜さん:

>ところで今年の7月上旬に毎日新聞でこの事件についてある弁護士がコメントされ>ていたのをご覧になったでしょうか。自閉症について4日くらい連載されていたの>で、恐らくご存知かとは思いますが。

7月4日の記事だな。記事の存在は知っている。
俺が掲載した2003年5月16日の記事が毎日新聞に掲載された後、
さすがに複数の障害者団体から「障害児殺しを正当化している」
とクレームがついて、7月4日の記事ではトーンが変わっている。
減刑に反対する見解が紹介されているのもそのせいだろう。
(ま、俺も抗議した1人だったから、他人ごとのように言うのも何なんだが)

今、ネット上で元記事を探しているのだが、
デッドリンクになっているようだな。
見つかり次第掲載するので、夜露死苦!!

[#2054] Re:発達障害者支援法
 POLINECIA  - 04/12/11(土) 2:30 -

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   POLINECIA再び参上、と。

▼秋桜さん:
>ところで今年の7月上旬に毎日新聞でこの事件についてある弁護士
>がコメントされていたのをご覧になったでしょうか。自閉症につい
>て4日くらい連載されていたので、恐らくご存知かとは思いますが。

元記事は少し探すのに手間取っている。
だが、この記事があったことは俺もよく記憶していると言っておこう。
元記事を掲載できないのはやや心もとないが、
意見が異なりDMなどでコンタクトを取ったことのない両者が、
「確かに見た」と言っているということで納得してもらうしかなかろう。

>その弁護士さんは減刑に反対されていました。自分の子どもも自閉症なので、一緒>に暮らす大変さはよく分かる。だからと言って減刑されるというのは間違いだし、>そういう事件を起こす前に「もう面倒を見ることができない」と助けを求める方が>お互いのためだったという内容でした。

ほぼこういう主旨だったと記憶している。この点も保障しよう。

>私が言いたいのは関係者であっても様々な意見を持っている人がいるし、できたら>そういう記事も併せて紹介した上で議論をしてほしいということです。
(中略)
>こういうことを考えている「職業的支援者(であり、かつAS当事者)」もいるとい>うことをお忘れなく。

他意はないが、紹介しなかったことの不備は認める。
一方で、今回の意見は例えば自閉児の家族,職業的支援者,
専門家を断罪するために掲載している訳ではないということも指摘しておこう。

他の法律をかじっている連中がどうなのかは知らないが、
俺は法律や契約書を読む時は常に最悪の状況を想定しながら読んでいる。
ちょっとした法律や契約書の抜け穴が本人の不利益を招くからな。
(この辺はkwaiさんの意見に近い)
発達障害者支援法についてもこの点について例外ではない。
もちろん、秋桜さんが言うように良心的な関係者というのも多いだろう。
そして、発達障害者,家族,職業的支援者,専門家の歯車がうまく噛み合い、
支援が円滑に行われているという場合もあるだろう。
こんな時に法律の出番はほとんどないと言っていい。

しかし、4者の歯車が噛み合っていない場合はどうか?
ちょうど俺が掲載した毎日新聞の「障害児殺しの温情判決」記事や
つい最近別のスレッドで紹介された福岡県自閉症・発達障害支援センター
「ハレルヤ館」の不祥事のようなケースがこれに該当する。

http://www.mainichi.co.jp/universalon/clipping/200411/571.html
http://www.mainichi.co.jp/universalon/clipping/200411/561.html
http://www.mainichi.co.jp/universalon/clipping/200411/554.html

法律の出番が回ってくるのは本来こういう時だ。
そして、俺はこれらの最悪の状況に照準を当てながら、
発達障害者支援法において防止する術がないかどうかを検討している。
その結果としていきついた結論が、
「4者の歯車が噛み合っていない時に、発達障害児・者の人権が保護されたり,
行使できる権利が明確に規定される必要がある」
というものだった。
(「行使できる権利」については
言葉のある発達障害者にしか利用できないという難点はあるが、
発達障害児・者の未来のために用意をしておく必要があると思う)

少し回り道をしたが、
秋桜さんの問題提起に話を戻そう。
俺が提示している事例は発達障害児の家族,職業的支援者,
専門家がすべからく悪質であると言おうとしているのではない。
法律というものの性質上、
発達障害児・者本人の幸福にとって最悪の状況を吟味しながら、
考えを進めていく必要があると述べているに過ぎない。

この辺、齟齬が発生している可能性があるので、
念のために指摘しておいた。

なお、俺が提示しているような問題を考える時は、
以下のような文献が役に立つ。
既に読んでいるかもしれないが、いちおう紹介しておこう、

(参考文献)
・松友了編著『知的障害者の人権』
・副島洋明『知的障害者 奪われた人権』
・『アメリカの発達障害者権利擁護法 「ランダーマン法の理論と実践」』
・日本弁護士連合会人権擁護委員会編『障害のある人の人権と差別禁止法』

いずれも明石書店刊

こんなところだ。

[#2129] Re:発達障害者支援法
 理沙  - 04/12/13(月) 10:41 -

引用なし
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   ▼POLINECIAさん:
>で、こっちがみーぽんさんの見解のうち、
>俺の議論と絡んでくるところだ。
>
>▼みーぽんさん:
>>アスペルガーの子を持つ親として、秋桜さんの書いてくださったレスは、まさし
>>く!私の実情を代弁してくれたかのように感じました。
>>発達障害者支援法、成立直後(つまり現時点)の一人の親の実情はこんなもんです。
>
>俺はこのスレッドの中で、
>発達障害者とその家族,職業的支援者(秋桜さんのような立場の人だな),
>専門家は協力者であるとともに利害が1枚岩ではないとコメントした。
>正確には「1枚岩ではない場合もある」と言った方が正確かもしれない。
>特に発達障害児本人がそもそも障害児扱いされること自体を望まない場合、
>支援をしたい家族や職業的支援者との利害は対立するものとなるだろう。
>そして、その中でこの支援法は発達障害者の
>メリットを最も優先させたいという立場から発言をしている。
>要するに「発達障害児本人が困っていること」に対して、
>何ができるのかという視点でこの支援法を見ているのだ。
>
>みーぽんさんが言うように、
>発達障害児の予防教育支援を最も重視する家族の立場から見れば、
>発達障害者支援法のメリットはそれなりにある。
>その点は俺もジョンさんとのやりとりの中で認めてきたはずだ。
>
>ただし、発達障害児を家族の誰からも独立した一個の人格と認めた場合、
>家族の要望が即発達障害児本人の要望にならないことは明らかだろう。
>少なくとも、わりかし幼い発達障害児本人が自分から
>「問題行動を改善するために予防教育を受けたい」
>と切望する姿を俺は想像することができない。
>面白い遊びでも用意しておけば、話は別かもしれないが。。。
>
>みーぽんさんのコメントを見る限り、
>発達障害児本人と家族の利害や要望を混同していないことはよく分かる。
>ちゃんと、「一保護者として」という立場で発言しているしな。
>そして、保護者の要望を実現させようとすることも間違っていない。
>ただし、どんな支援を子供に受けさせる時にも自覚的であってほしいのだ。
>「自分としては子供のためを思ってやっている療育支援でも、
>それは発達障害児であるわが子自身が何を望んでいるかということとは、
>無関係なのだ」と。

うちの子は小学5年生ですが、クラス中からなぜ問題行動を起こしてしまうのか?とせめられ、自分でも解らない。治したくてもなぜそうなってしまうのかわからないと、みんなの前で泣きました。本人も出来ることなら、自分でわかるものなら、そんな行動はとりたくないと言ってます。自分から療育を望んで受けています。

[#2134] Re:発達障害者支援法
 POLINECIA  - 04/12/13(月) 13:03 -

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   ▼理沙さん:
>うちの子は小学5年生ですが、
>クラス中からなぜ問題行動を起こしてしまうのか?
>とせめられ、自分でも解らない。
>治したくてもなぜそうなってしまうのかわからないと
>、みんなの前で泣きました。本人も出来ることなら、
>自分でわかるものなら、そんな行動はとりたくないと言ってます。
>自分から療育を望んで受けています。

俺がテーマにしているのはあくまで早期発見,
早期対応の対象となる学齢期期前〜小学校低学年ごろの子供の話だ。
発達障害児本人が周囲の目や自分の障害を気にしはじめることの多い、
小学校高学年については別のことを言わなければならなくなる。
ついでに言えば「本人との合意」ということを重視するならば、
合意ある療育支援を開始することができるのはこの時期からということになる。
もちろん、それでは遅すぎるという早期発見,早期対応論者もいるが、
果たしてこのサイトに顔を出している中途診断の発達障害者たちが、
「もう手遅れになった発達障害者」に見えるかどうかは、
よくご確認いただきたい。

それはともかく、「発達障害者の自発的意志」については、
以下のような場合を考えてみる必要がある。
例えば、子供本人が問題を起こすことに悩んでいるが、
解決策として大人からは「療育」という選択肢しか示されていない。
そのような場合、その子供は自発的な選択をしているように見えながら、
実は自由な選択はできていないかもしれない。

あるいは俺のダチが提示しているテーマに即して言うなら
それは好きで選んでいるのか仕方なく選んでいるのかいうことも問題になる。
例えば、いじめられている子供が「障害を治して」と泣き叫んだからと言って、
それを簡単に「本人がそう望んでいるのだ」と言いきっていいのかという話だ。
窮鼠が「何でもいいから、助けてくれ」と叫んだからと言って、
緊急の場合を除いて本当に助けるために何をしてもいいのかという点については、
議論の余地がある。
俺だったらその場合、一旦本人をいじめから保護して、
ある程度状況が落ち着いてから「お前は一体何を望んでいるのだ?」
と問いなおすだろう。
選択肢は発達障害児に対する最低限の人権保障がなされた上で複数示されるべき、
というのが俺の見解だ。

理沙さんのお子さんと直接関わっている訳ではないので、
どのような状況で「療育」を望んだのかという経緯については
もう少し詳しく話を聞かなければ分からない。
今のところ言えることは、
もし理沙さんのお子さんのようなケースがあったとしても
「早期発見,早期対応」と発達障害児本人の自己決定の問題に
決着がつく訳ではないということだ。
そして、自己決定はまだ難しいという前提を受け入れる場合でも、
発達障害児を取り巻く環境の改善,児自身の権利保障といった課題は
依然として残る。

[#2190] Re:発達障害者支援法
 秋桜 メールホームページ  - 04/12/14(火) 17:26 -

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   昨日職場へ行く用事があったので、以前話題になっていた毎日新聞の記事を家に持って帰ってきました。

以下に記載します。これは7月3日〜7月7日に連載された「うちの子 自閉症児とその家族」の第1回目に載っていました。

−−−−−−−−−−−−ここから−−−−−−−−−−−−
毎日新聞 平成16年7月3日(土)朝刊(27ページ)
うちの子 自閉症児とその家族1
(略)
 14歳の自閉症の息子のパニックに悩み、手にかけてしまった父親にも取材を申し込んだ。執行猶予付きの有罪判決が出て、刑が確定している。
 「私と長男の生活は決して終わってしまうことはありません。今も一緒に呼吸し、眠り、会話を交わす毎日です。私の人生のすべてだった」
 丁重に取材を断る文面から息子への愛情と悔恨がにじみ出ていた。
 しかし、障害児を道連れにした心中事件を調べている市村大三弁護士(51)は「普通の殺人が懲役10年なのに、障害児を殺した親は重くて懲役5年。執行猶予が付くこともある。温情判決は命を軽んじている」と主張する。親に同情しての減刑嘆願運動にも批判的だ。「障害児の親の気持ちが分かっていない」と批判されることもあるが、「殺すくらいなら放り出せばいい。殺されるよりどれだけいいか」と反論する。市村弁護士の長男(15)の長男も自閉症だ。
    ×              ×
この豊かで成熟した時代に、なぜ自閉症児の親たちは追い詰められるのか。
悲しみに暮れる遺族の家から追い出された後、ボーッとしたまま私は携帯電話で自宅をコールした。聞きなれた妻の声に続いて、「あはーはん(おとーさん)」。うちの子の声が聞こえた。
−−−−−−−−−−−−ここまで−−−−−−−−−−−−

[#2201] Re:発達障害者支援法
 POLINECIA  - 04/12/14(火) 23:51 -

引用なし
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   ▼秋桜さん:
>昨日職場へ行く用事があったので、以前話題になっていた毎日新聞の記事を家に持>って帰ってきました。
>
>以下に記載します。これは7月3日〜7月7日に連載された「うちの子 自閉症児>とその家族」の第1回目に載っていました。

確かに確認した。感謝する。

なお、この記事を見て新たに補足することは特にない。

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