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ご無沙汰しております。
▼ジョンさん:
臨床家ではなく
ジョンさんのご家庭の事情を存じている訳でもないので、
一般的なことしか述べられないのが恐縮ですが。。。
まず、軽くおさらいをしておきますと、
A外傷的な出来事にさらされたことがある
B外傷的な出来事が再体験され続けている
C関連した刺激の持続的回避と全般的反応性の麻痺
D持続的な覚醒亢進症状
E持続期間が一ヶ月以上
F臨床的な著しい苦痛または社会的,職業的
または他の領域における機能の障害
が、DSM-IVに記載されている主な内容でございます。
このうち、Aは今もさらされているのであれば、
法律サポートにアクセスする必要があるでしょう。
(弁護士・司法書士の管轄)
B,C,Dは医療へのアクセスを確保すればよいことになります。
で、アドボカシー(権利擁護)を扱っているあたしが
一番重視しているのはスレッドの最初に紹介したCに属する内容。
法律・医療いずれのサポートにアクセスする場合でも、
本人が自らの状況を相談機関に説明する必要が生じてきます。
ところが、説明するとは
外傷的な出来事を再現して語ることですから、
PTSDの診断に該当する患者さんにはかなり困難な作業でございます。
相談機関を利用することそのものを、
避けてしまう患者さんもおられるかと存じます。
仮に相談機関に来ることができたとしても、
相談者に対して十分な説明ができないという事態も考えられます。
おそらく、ご家族がPTSDの患者さんを支えることができるとすれば、
相談機関へのアクセスを確保しておくことではないでしょうか?
具体的には
1.いちおう、相談機関(法律相談機関・医療機関など)を
リスト・アップしておき、
いつでも本人に情報提供できるようにしておく。
2.本人が苦痛を訴えてくる場合には、
相談機関の利用を勧めてみる
3.重要だが本人が説明を避けるあるいは説明できない情報がある場合、
メモを作っておいて相談機関に補足説明できるようにしておく
といったことが考えられます。
ただし、何もかもお膳立てをしてしまうと、
それは過剰支援になってしまいます。
あくまで本人ができないことだけをサポートすることを
心がけておかれるとよいでしょう。
それだけのことをやっておけば、
後はご家族に対してPTSDの話題を積極的にする必要があるとは
思えません。
あたしから説明可能なことは以上です。
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