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アスペルガー症候群当事者で会社員の笛と申します。
私は図らずも去年末職場の上司に障害をカミングアウトする結果になってしまい、かえって大変な思いをしました。
>>入社以前に発達障害と気づきそれを承知で採用されたならまた話しは変わってくると思いますが、そうではなく一般社員として相当の待遇を受けてるのなら、発達障害は仕事ができない理由にならないのではないかと思います。
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>やはりならないですか?
>いう事が理解できない時は言い方をかえてほしいとか、多少改善してもらえたら
>今よりスムーズに仕事が運ぶのですが。(他の上司でそういう時もあったので)
私の場合は、アスペルガー症候群を理由に業務に関する配慮を要求するためには、今までと同じような待遇は受けられない事は覚悟していました。
ですから、カミングアウトするつもりはなかったのです。
私は自分がアスペルガー症候群であることも、アスペルガー症候群というものが何であるのかさえ知らない状態で、
ただ、満足に仕事をこなすのに非常に時間がかかるのと、仕事の仕上がりレベルへの執着と、断るということが出来ないために同種の仕事をしている他の社員の2倍以上の仕事を引き受けてしまっていたため、睡眠時間も削って仕事を続けた結果、
ある日とうとう動けなくなり、鬱と診断されて会社を4ヶ月休職したという経緯があります。
動けなくなるまで自分の健康状態に気付かなかったということにショックを受け、過去を振り返り、アスペルガー症候群というものを知人に指摘され、検査、診断に至りました。
検査を受けたのは、自分をよく知り、今後より良い、より楽に自分の生活指針を切り替えていくためでした。
ところが仕事に復帰すると、鬱症状がなくなった私に対し、最初は色々と配慮していた上司がまた仕事をどんどん増やしていくようになったため、
この職場にいる限り、この調子で業務をこなしていくことを求められるのであれば、いっそ障害者ということで仕事に配慮してもらおう、と考え、カミングアウトしたわけです。
ところが、アスペルガー症候群というものを理解してもらうための様々な困難が待ち受けていました。今思い出しても大変な時期でした。
私は確定診断も受けていましたし、診断書もありましたが、その障害がどういうもので、どんな事が困難で、どんな点に配慮が必要かを、当事者の私が説明してもなかなか理解してもらえませんでした。
上司には主治医にも会って説明を受けてもらいましたが、結果、「特別な配慮はしないことにしました」と言われて愕然としました。
上司の理解や配慮が得られないのですから、自分の側で何とか仕事が続けられるよう無理のない範囲で工夫することが残された道でしたので、
発達障害者向けのコミュニケーションのトレーニングを受けたり、職場で困ったことは具体的に主治医やカウンセラーに相談しながら今に至っています。
長くなってしまいましたが、何かのご参考になればとの思いから、私の経験を書かせて頂きました。
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