|
はじめまして。
28歳AS当事者のcandyと申します。
私はずっと自分がASと分からぬまま生きてきました。
大学は教育学部に入り、小・中・高の教員免許を取得して卒業しました。
卒業後、中学・高校で常勤・非常勤講師をしましたが、「一生懸命やっても、周りの先生のようにできない」ことに気づきました。
難しいことはできるのに、当たり前のことができない。周囲はその解釈に悩んだようで、「なまけている」「人を選んでいる」などと言うようになりました。
そのため一時は就労できずにひきこもり状態になりましたが、たまたま手に取った大人のADHDについての本をきっかけに診断を受けました。
私はASの診断を受けた後、小学校の臨採教諭として勤務し、3ヶ月間ですが中学年のクラス担任をしました。周囲の協力(聴覚過敏対策・具体的にひとつずつ指示etc.)があってこそのことですが、できましたよ(^_^)
ASだから小学校の先生になれないなんてことはないと思います。大切なのは自分の特徴をよくつかみ、それに合った対応方法を考えることだと思います。
>以前、短期間小学校へ研修に行ったときは、上の人から失望されました。
>何があったか詳しくは書きたくないのですが・・・臨機応変に行動できなかった私の態度などに呆れられたのです。
>私は教育者にはなれないのかな。相手の気持ちがわからない、状況把握のできない私では・・・。
確かに、学校は「臨機応変」が最も求められるところです。計画よりも子どもたちの実態に合わせる方が優先ですからね。私も苦労しています。
正しい判断には的確な状況把握が必要です。定型の人たちは表情やその場の雰囲気から読むのでしょうが、私にはうまくできません。また自分の周りで起こっていることにあまり興味がなかったので、対応の仕方のバリエーションが人よりも少ないです。
でも、そもそも対応って完璧な正解があるわけではないし、自分のとった行動が必ずしも0点とは限りませんよね。合格点が80点だとしたら、60点くらいはいってるかもしれないですよ。
オレンヂさんは、あとの20点はどうやってとりますか?
私は、合格までの残りの点は周囲にヒントをもらって取ります。
担任の先生、隣のクラスの先生、見回りにきた管理職の先生、そして子どもたち自身から。
なるべく非言語情報を言語化してもらうこと。
それを元に慌てることなく、冷静に分析すること。子どもを不安にさせないように。
ノートに箇条書きして整理し、1.2.と優先順位をふること。
難しいことは一人で全て処理しようと思わないこと。子どもに「●●先生を呼んできて」と頼んでもいいと思います。
そして後で必ずノートを見ながらフィードバックし、可能なら周りの人の意見も聞いてみること。
その分析を記憶し、少しでも次回に活かすこと。
授業に関しては、実習では「細案」まで書いていました。
授業時の教師のセリフ、それに対する子どもの反応を全て紙に書き出します。
それを授業前に指導してくださる先生に見ていただいたり、忙しそうならほかの実習生と模擬授業をしてみてもいいかと思います。少しでも「想定外」が減ってやりやすくなります。
あと、失敗したら即座に(子どもがいないところで)「あれ、これってこういう考えで動いたんですが、どこがまずかったですか??今度から気をつけたいんで教えてください。」と担任の先生の前で言うと、意外に怒られない気がします。相手に言われる前に質問してしまいましょう。やる気のある学生に見えますよ。
相手はこちらの思考回路が分からずに怒っていることもあります。
私たちが定型側の思考を理解できないのと同様、私たちの思考も理解できなくて、混乱して怒るらしいです。だから言語化するとお互いに分かりあえるみたいです。
これが私のやりかたです。少しでも参考になればうれしいです。
>ここは先生にASであることをカミングアウトするべきでしょうか。
>それともこのまま、教育実習へ臨み、精一杯やるべきでしょうか。
>はたまた精神科の医者にこのことを相談するべきでしょうか。
>非常に悩んでいます。
カミングアウトに関しては、一番カギとなるのは配属学級の担任の先生だと思います。お会いして「この人なら!」と思ったら、自分の特徴をお伝えしてもいいのでは?と思います。そのほうが安心ですよね。
でも「ASです」というのは危険だと思います。中途半端に知識がある先生だと「ASはみんな視覚的な情報の方が分かりやすい」と決めつける方とかいらっしゃいますから。またASの子どもの指導に手を焼いた経験がある先生は、変な先入観を持たれるかもしれません。あくまで自分の特徴を「長所・短所」として伝えるのがよいかと思います。
ちなみに私が小学校の先生をやったときは、発達障害者支援センターの方にも反対されました。「うーん、担任はむずかしいなぁ・・・」だそうです。主治医は「精神科医は教育現場のことはわからないからねぇ・・・」と言います。
本人「やりたい」っていってるんだから、「どうすれば苦手なことが克服できるか」を一緒に考えてほしいんだけどなぁ・・・。
ある小学生が、200010と200009の大小比較ができなくて困っていました。
しかし、200010円と200009円の大小比較はできました。なぜ??
でもこれでこの子は、課題が克服できました。「円」のおかげです。
これと同じく考えたら失礼でしょうか?(失礼だったらごめんなさい)
カミングアウトは、隣のクラスの先生にのみしました。もともと特別支援学校の先生だった方なので理解が深く、何かと助けていただきました。
結局私は、教育実習は行ってよかったと思っています。行ったからこそ、細々とながらも教員ができるのですから。評価はあまりよくなかったですが・・・単位が取れれば免許はきます(^^;)
とっても不安だとは思いますが、4週間かな?できればがんばってほしいなと思います。私にできたもの、きっとできるよ!
充実した実習ができるよう祈っています。
|
|