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一つ具体的な例を挙げてみようと思います。こんな事がありました。
Aさんは、マラソンチームに所属しています。
トレーニングの初めに10人ほどでウォーミングアップをするのですが、先頭を走る者が老若男女が混じったメンバーを考慮しながら軽く走ります。
たまたま、Aさんが先頭で走っていたのですが、初心者の女の子が、付いて来れず「私、マラソン走れない・・・」
と落ち込んで足が止まってしまいました。
周りのメンバーは、
「誰でも最初は遅いんだよ」
「私も、初めは100mも付いて行けなかった!」
「俺なんて、置いてけぼりになって、道に迷った事があったよ。」
「Aさんも、忙しくて、走るの久しぶりだったから、飛ばし過ぎたな」
「ちょっとペースを落としていこうか」
その場で、彼も「ごめん、ごめん」と言えれば良かったのですが、とっさの事で言葉が出なかったのです。しかし、そんな彼を皆は気に留めることも無く、自然と走り始めました。
しかし、その数分後、彼は自分を責めたからなのか、過呼吸症候群になり、また、全体の足を止める事になりました。
さて・・・・どうでしょう?
1.Aさんは、全体を把握できずに走ってしまった。
これは、決して悪くなく、誰でも起こす失敗なのです。
2.「ごめん、ごめん」と言葉が出なかった。
彼が悪気が無かった事や、反省の気持ちは、言葉が無くとも、表情や態度 皆に伝わっていたので、問題ないと思います。
3.自分を過剰に責めてしまった。
ここからが周りと軋轢が生まれてきました。
《女の子が落ち込む》というトラブルをメンバー全体でフォローするため に使った「Aさんも飛ばし過ぎたな」という言葉をそのまま受けてしまい
収まったトラブルを、またぶり返してしまった。
「Aさんも飛ばし過ぎたな」
これは、女の子をフォローする為に使われた言葉で、誰もAさんを責める気持ちなどなかったのですが、彼はその言葉で一杯になってしまったのです。
周りのメンバーは
「せっかく、雰囲気を持ち直してはしりはじめたのに・・・」
「責めるつもりで言ったんじゃないだろ」
「空気がよめないな〜」
彼も『周りのメンバーの1人』であれば、充分に理解できたと思うのですが、突然関係者になってしまったことで、舞い上がってしまい、何気ない一言が流せなかったのだとおもいます。
私が感じるには、ツッコミ系の冗談などを、真に受けて落ち込む事が多い様です。
「言ってはいけないことを言ってしまう」場合もあるでしょうが、必要以上に傷ついている場合もあると思います。そんな経緯で、受動型になる人もいるのでは・・と思っています。
様々な状況があると思いますが、一つの具体例として投稿しました。
それと、私がどう理解してもらえば良いのか解らないのは
気を付けるのは、3.だと思うのですが、Aさんは、1.と2.について、悔やんでいることです。
また、最近のテレビでも、『イジメ的お笑い』が多いので、アスペルガーでなくとも、「今日のあの人の言葉は、冗談かな?本気かな?」と鬱々と悩んでる人は結構、多いです。
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