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▼yumeです。さん:
こんばんは。
ちょっと長くなりますけれど、
わが家の場合をこの場をお借りしてお話しさせてください。
うちの息子が4年生のときの担任の先生が、
とってもとっても良い先生でらっしゃいました。
別に、アスペルガーのことを勉強した…という先生じゃなかったんですけれど、
子ども一人一人の個性を見て、一人一人考えてくださる先生でした。
普通、先生といえど、クラスに40人も教え子がいたなら、
この、一人一人の個性にあわせて……って、かなり至難のわざで、
口で言うほど、簡単にできないことだと思うんです。
でもその先生は、あっさりと、
「ぼくは、えこひいきしますよ。
それは、すぐ泣いてしまう子と、我慢強い子に同じように叱っても子供の反応が違います。
泣いてしまうような子には、それなりに叱ります」
まかり間違えば、泣けばゆるされる子や、泣かないばっかりに厳しく叱られる子
の、「差」が出てしまう気がするんですけれど、
そのかねあいを、上手にとられていた先生でしたので、
とても、すごい、と思いました。
とってもマメな先生で、
雨で遠足が延期になれば、クラスに大きなてるてるぼうずを作って飾ってくださったり、
子どもたちに渡る賞状が、色画用紙にコピーされたもので、それに子どもが誰か不満を言えば、
一人一人に、ラミネート加工をほどこしてくださるような(もちろん、先生の手作業です。40人分全員に!です)
算数の授業をするのに、大きな袋を持って来て、
「このなかに100個の飴が入ってます(中身はもちろん空ですが)。この袋が4袋で、400個です」
なんて、目で見てわかりやすく説明する…。
視覚支援を自然にやってくださってる先生でした。
この先生のとき、息子が一番落ちついていました。
こんな先生なら、「アスペルガー児への対応」なんて言葉も、専門書も必要ないんじゃないかしら?と、思いました。
(事実、必要とされない先生でしたけれど)
ですが、うちの家庭の事情で、
この先生に3月まで教わることは出来ずに転校となりました。
転校した先は、バリアフリーの広くて新しい綺麗な学校。
このバリアフリーが、自閉児にとってはくせもので、
一人になれる狭くて静かな空間が少ないんです。
そして前の学校じゃ、うちの息子を含めてクラスの中に何人か、
発達障害っぽい子がいたからこそ、クラス一丸となって親も子も、
学級崩壊を食い止めようと熱心でした。
うちの子一人だけが特別じゃなかった。
でも、新しい学校ではあまりそんな子は見かけないようで、
うちの子だけが目立つ問題児です。
転校当初は、しばらく無かったこだわり行動がいろいろ出て来て、
絵に描いたような(?)自閉症児に戻ってしまいました。
それでも、やっと今の学校にも慣れてきて、
落ちつきを取り戻しつつあります…。
今の学校に慣れるまでにも、いろいろありました。(=^-^=)
校長室へ何度も通いましたし、
参観懇談の都度、みなさまにアスペルガーの話しをさせていただく時間をつくっていただいたり…。
子どもの問題がいろいろ大きいと、逆にひとつの啓蒙になってます。我が家の場合。
本人にも慣れてもらわなきゃ…とは思って、私も息子も頑張ってますが、
あの、前の学校の先生が、世の中の先生のほとんどを占めていたら、
軽度発達障害なんて言葉は、この世に必要ないものだったかもしれません。
そんな都合よくいかないのが世の中ですけどね。
人生に一人は、人生を教えてくれる大切な先生との出会いってあったなら、
少しはこの子たちの心に、良い影響を与えてくれるものだと思います。
良い先生、良い環境に出会うこと。人生で一度でいいからそんな時があれば
違ったものだと思います。
ただし、本人もその出会いをちゃんと受けとめられるのならば、もっと素敵になると思います。
せっかくの出会いがあっても、本人も親も気づかず通りすぎてしまうことだってありますしね。
環境しだい、支援者しだいの部分もありますけれど、
それをどう生かせるか?とか、
今の環境をどう受けとめていけるかも、親子ともども課題だと思ってます。
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