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いつもコメントを拝見させていただいております。事情があってHNを変更して現在に至っています。
▼aikidonotatujinさん:
>私のアスペルガー症候群の長男は、掃除機の音に過敏で、いやがります。
そもそも聴覚過敏がなぜ起きるのかというのは、あくまでも私見ですが、思考回路が十分に働かないのと同様、感覚神経についても情報を正常に処理できない結果ではないのかと考えられています。
私の場合、鉄道ファンであるにもかかわらず、電車のホーンの音が大嫌いです。すぐ近くで鳴らされるとその日一日耳鳴りが止まりません。(でもSLの汽笛は割と平気)ベルの音も苦手で、2〜3メートルしか離れていないところのベルを聞かされると、やはりしつこい耳鳴りに悩まされます。
幼少期に股関節脱臼の手術を受けて、その後ギプスを外してもらうときも、電動ノコギリで負傷したせいで、しばらくはトラウマ状態でした。当時住んでいた自宅のすぐ近くに木工場(木造の漁船を作っていた)がありましたが、木工場の電動ノコギリが怖くて、一日中泣いていたこともあります。
>私は、学童期からいろいろなものの恐怖症となっていました。「痛み」「嘔吐」「出血」などを極端にきらいました。それは、生育するにつれて次第に消えていきました。しかし、抑うつ状態がピークの数年前、突然「地震恐怖」が起こり、不眠になりました。睡眠薬を処方してもらうようになったのは、その時からです。だいぶよくなってきたのに、昨夜の二度の大地震によってまた、「恐怖症」が復活してきました。車の運転で事故を起こす確率のほうがよっぽど高いのに、そういうものには恐怖心を抱きません。「地震恐怖」というごく限られた特定の対象に恐怖を抱くのもアスペルガー症候群の二次障害なのでしょうか。
これも私見ですが、すべてが2次障害だとは思いませんね。強迫性障害が原因の場合もありますが、ASの典型的な症状そのものも多いと思います。
ここで電動ノコギリの話に戻りますが、電動ノコギリで負傷したということが記憶の中に植えつけられたために、ノコギリばかりか、金属性の大音量を発するものは一様に苦手になってしまったのではないのかと、私は考えております。
自分の経験からの推論で申し訳ないですが、ASにはパニックを起こしやすいものに対しての学習機能があると考えられます。すなわち、自分の苦手なものが近づくと落ち着かなくなったり、取り越し苦労でも心配の種になることが多い、ということです。
昔、信号は黄色になるときにベルを鳴らして運転手や歩行者に危険を知らせていました。(黄信号のベルが廃止されたのは30年ほど前)ベルの音が苦手な私は、バスや父の運転する車に乗っていても、信号の傍を通るたびに落ち着きを失いました。すべての信号でベルがなっていたわけでなく、場所によってはまったくベルが鳴らなかったりする、というのが厄介でしたが、そのうちに「2丁目の押しボタン信号ではベルは鳴るけれど3丁目の交差点ではベルは鳴らない」ということが解ると、3丁目の交差点はなぜか安心するのでした。
今でも火災報知機のすぐ傍で仕事をすると落ち着きません。
学習機能というのはいじめに対しても植えつけられ、小学校のときは転校した先の小学校で会う人毎にいじめられるほどいじめがひどかったことから、生徒の全員が私の敵のように感じられました。初対面の人も私をいじめるのではないのか、という、今にしてみれば明らかに取り越し苦労なのですが、当時は本気で切迫感を伴った不安感を感じました。
でも実際には「Chiquititaさん、私と付き合って下さい。」と言ってくるかもしれない。
こういった「●●恐怖症」などというものは、ASが絡んでいると乗り切ることは困難です。しかし原因が解っていると、その分対処はしやすくなるでしょう。
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