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メープルさんへ
はじめまして。KAZEと申します。
ティーンエイジの娘とアスペの小学生の母親で、私自身も発達障害当事者です。
うちの娘は、中学の時にいじめによる不登校になり、それと共にADHDの疑いが強くなり検査を受けましたが、ADHDではないとの診断でした。
しかし、娘は片付けられない、持ち物はすぐ無くす、買い物に行っても頼んだものを忘れてしまうというユニークな奴です。
検査の結果はどうであれ、こういった彼女のユニークさは、そのうち社会に出た時に、きっと困るのではないかと私はみています。
ですから、娘には承諾の上、ADHDの子供のための支援方法で、接しています。
今日も、泣きながら自分と闘いながらゴミダメのような自分の部屋の片付けをしています。
また、私は親から発達障害という事を気が付いてもらえず、生きて来たため、メープルさんのように、親から辛辣な言葉を掛けられながら(正確には虐待の問題もあったのですが)生きてきました。
中学を卒業した頃からの自分をじっくり思い返してみると、私は親が育ててくれなかった分だけ、『自分を自分で育ててきたなぁ』と思っています。
自分で自分を育てるというのは、とても苦しい事です。
自由がある分、責任も自分で取らなければなりませんから。
しかし、メープルさんの文章を読ませてもらって、私が一番に感じたのは、今、親御さんと上手くいこうとお考えになるのではなくて、少し離れた視点で見るほうが良いのでは?ということです。
お母さまもお父様も、メープルさんの文章からは、お二人とも自分の気持ちがいっぱいいっぱいで、メープルさんを受け止める心の隙間がないのかも知れないなと感じました。余裕がないともうしましょうか・・・
そういう状況の時に、お互いが分かってほしい、分かり合いたいと思っても難しいと、私は経験上感じます。
世の中には、たとえ血が繋がっていなくても、あなたを心の上で支えてくれる人はきっといると思います。
もしかしたら、今日、明日に出会う相手ではないかもしれません。
しかし、必ず、理解しようと努力してくれる人とは出会えると思います。
それまでの間、『自分育て』をやってみるのは如何でしょうか?
10代の子供の親をやっていると、つくづく感じるのは、色々な事を手取り足取り教えてあげられるのは小学校までだったな〜と思います。
思春期になり、子供自身が自分であるための心の成長があったとき、親は最低限やってはいけない事を諭しながら、じっとその子が自分で気がつき、自分の力で成長していくのを見守るしかないんだなと思う時があります。
発達障害でなくとも、親にとっては、思春期・・・現在では25歳位までのお子さんとどう向き合っていくのかというのは、結構難しいようです。
私の周りにも、そうした母友がいます。
子供の心の目覚しい成長に、親の方が付いていけないという事です。
小学校までは、なんだかんだ親のいう事を聞いてきたのに、思春期になった途端、思い通りにはならない。そうした、バランスの取れない状態にご両親はあると思います。
また、お母さまは、メープルさんの歌う声を指摘される様ですが、実はこれは我が家でもあります。
私は聴覚過敏なものですから、娘の歌声は結構、キツイ。だから、できる限り遠くで歌うか、やめて欲しいと伝えるようにしています。
きっと、お母さまは不快という気持ちが先に立ってしまって、伝える という事が難しい方なのかもしれません。
そんな時、メープルさんが、嗚呼、この人は音がダメなんだなと理解するのは難しいでしょうか?
一つ一つを、理路整然と考える練習をしてみると、以外にイライラしないですむ事もあると当事者の私は経験していますが、如何でしょうか?
それから、中学3年間を半分しか不登校で行かなかったうちの娘は、現在、単位制高校で新たな人間関係を構築中です。
地域の中学だけが、あなたの生きる場所ではありませんし、その外には、もっともっと寛大で、あなたを受け入れる世界があるかもしれません。
だから、学校に行けないことを思い悩まず、いまご自身ができる事、やりたい事を見つけてみるのも、自分育てだと思います。
そういう、おばさんの私は、今ごろ、高校生をやっています。
本当に勉強したい時、本当に学校に行きたいとき、そのときでも、学校はきっと受け入れてくれると思います。
その辺を、親御さんが分かってくださったら良いですね。
参考にはならないような戯言ですが・・・とりあえず。
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