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▼竹さん:
秋桜です。お返事をありがとうございます。
竹さんの書き込みを拝見しました。竹さんは私の夫に、奥様は私にとても似ていると思いました(夫も同じ意見でした)。
定型発達であっても話を聞こうとしない夫が多い中、長い時間話し合いを持たれたのですから奥様のことを大切に思っているし、できたら努力して一緒にいたいんだなと感じました。
話し合おう、努力しようという気持ちがあるその理由は何でしょうか?それをまず整理して奥様に手紙かメールを書かれてみるといいと思います。
>>それでも私は一緒に暮らしていてアスペルガーの傾向は多分に感じますし、発達障害の人向けの対応をすることでコミュニケーションがずいぶん楽になっているのも事実です。
>
>秋桜さんも当事者との事ですが、アスペルガーの夫に対してどのような違和感・ストレスを感じることが多いでしょうか?
夫と暮らす上でのストレスは彼は自分のペースだけで行動しがちなことです。例えば昨夜から夫婦で話し合って家の片付けと整理をすることにしました。
作業を開始したら、彼は自分の気になることを最優先にして、さらに悪いことには自分のやっている作業に没頭してしまいました。
私が何度か「悪いけど、荷物を運んでほしい」と言っても耳に届かず、生返事ですぐに行動に移してくれませんでした。その後何度か声をかけましたが、反応がなく、私は疲れ果ててしまいました。しばらくするとケロッとした顔をして「どうしたの?」とやって来ました。
そこで私が「荷物を運んでくれないと寝室が片づかず、夜寝られない。何度も声をかけても反応がなく、疲れ果ててしまった」と答えると初めて私を不快にさせていたことに気づいて謝っていました。
悪気はないことも分かっていますし、それが彼の特性からきていることも知っていますが、私が傷ついたり困ったことは事実なのだから、それについては謝ってもらっています。できなかったことは後で彼にことばで確認しています。今回は
1.自分の気になったことを優先させるあまり、二人でやっている場所から勝手に離れてしまった。
2.何度も声をかけられた時も反応せず、妻を困らせてしまった。自分が今どういう状況か言わず、妻は状況がつかめずに疲れてしまったことに気付けなかった。
3.すぐに行けないのならそれを伝え、「この作業が終わってから行く」と言うべきだった。
と振り返っていました。
>また、発達障害者向けの対応をされているとのことですが、もし差し支えなければどのように工夫されているか教えていただけますでしょうか?
>当事者に出来る対処も何かアドバイスなどありましたらよろしくお願いします。
具体例は先ほどのようなことを繰り返しています。時にはケンカにもなりますが、お互い「今度はここを気をつけよう」と確認し合っています。
竹さんにお伝えしたいのは、きっと奥様は竹さんに受診を勧めるまで相当我慢されていたし、辛い気持ちになっていたことであろう、ということです。我が家も何度か危機はありましたが、何とかやっています。
何百時間も話し合ったということですが、話し合うずっと前から奥様は悩んでいたと思います。本当はそうなる前に竹さんに奥さんが悩んで傷ついてきたことに気付いてほしかったのでしょう。
しかし、発達障害の有無にかかわらず、えてして男性は女性のそのような気持ちに気付きづらいようです。そしてさらに傷つくようなことを言って女性を失望させ、悪循環になっていくようです。
ですから私は奥様の方にも「何も言わないでは奥様の気持ちはわかってはもらえないし、我慢はしない方がいい」と言いたいです。傷ついたら何についてどう傷ついたか、自分はどう考えていたのかを冷静に伝えるスキルを身につけてほしいと思います。そして自分ができる限界をはっきり言うことが大切だとお伝えしたいです。
支援者側はつい家族側、特に配偶者に妥協を求めますが、同じ立場から言わせてもらえばそれには限界があるのでそれを越えたらこちらが壊れます。発達障害の人と暮らすのは壊れそうな自分を奮い立たせるような気持ちを持ち続けないとですし、なかなかしんどいです。それは夫も同じだと思います。
奥様が竹さんのご両親に竹さんの障害のことなどを話すのは難しいと思います。私も夫の両親には理解してもらえませんでした。ご両親の年代の方はどうしても「夫のフォローは嫁である妻がして当然。それができないのは嫁の努力不足」という考えになりがちです(全員がそうとは限りませんが)。
竹さんからも「妻はよく頑張っているし、感謝している」とご両親と奥様にことばできちんと伝えることは大切です(何についてどう頑張っているか、できたら具体例も挙げられるようにしてください)。
あと、竹さんはつい客観的な事実を伝えようとして奥様の気持ちに対する配慮が欠けていませんか?奥様が何について傷ついているかわからないからドキドキ、ビクビクしているのでしょうが、その態度は余計奥様を傷つけます。
むしろはっきり「申し訳ないけど、何に傷ついているのかははっきり分からない」と明確に伝えた方が奥様は傷つきません。その上で彼女の話を聞き出す必要があると私は感じました(私はコーチングというスキルを勉強して彼との会話にも応用しています)。
ただ、竹さんも奥様も今はそれをやるにはお互い余裕のない状況のように感じました。できたら第三者に自分の気持ちを話して状況を整理することがまず先決ではないでしょうか。
あと、今まで違った環境で育った二人が同じ屋根の下で暮らすのですから、衝突したり傷つけあわないのは不可能だと私は思います。それでも一緒にいたいと思う相手が夫婦なのではないでしょうか。
相手との違いに気付いてコミュニケーションしていく過程の中でお互い妥協できるラインが見つかっていくのだと思います。過去の書き込みの中にも具体例などが書いてありますので、よかったら検索してください。
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