|
E氏さん、
友人、というのは、そうですね、説明に少し骨を折りますが・・・
二年ちょっと前に出会った人で、最初は友人だったのですが、恋人になって、でも親に関係を反対されたので、今は友人に戻ろうと努力し合っている、しかし住んでいる場所が彼は日本、私はフランス、で遠距離ですがしばしば電話をして会話を楽しむ、という非常にステイタスを付けがたい関係です。
彼自身はそこまで現代を嫌悪してはいないようですが、どちらかというと古風な人間で、本であれば純文学、映画なら溝口などを好んでいます。神社仏閣や和服、由緒ある温泉町も好きなようです。
私の現代に対する嫌悪感を理解してくれます。
E氏さんにそのような方がいらっしゃらないのは不憫ですね・・・。
私でよければお話を聞かせて戴くことくらいはできますので、気が向いたらメールでもして下さい。
ところでE氏さんは本を読まれますか?
嶽本野ばらという作家をご存知でしょうか?この作家も現代を嫌悪していて、私が初めて彼の作品を読んだ時、至極共感しました。特に、『鱗姫』や『シシリエンヌ』がお薦めです。小学館からよく出版されています。機会が有れば読んでみて下さい。
特に高校時代、私にとっては恰好の現実逃避の手段でした。
生きていれば、いつか理解してくれる人に巡り会えると思います。私は十代の最後の年にたまたま出会えました。運が良かったのでしょう。
いつかE氏さんがそんな理解者と出会えることを願っています。
|
|