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▼ネスさん:
始めまして。20代前半の当事者です。
年代も立場(私は学生なので・・・)も違いますが、
診断・告知されて以来同じ気持ちを抱いていたので書き込ませて頂きます。
>「性格」なんだと思っていました。
>自分は先天的な脳の障害なんだと愕然としました。
この気持ち、貴方は私じゃないでしょうかと言いたくなるほどよく分かります。
多くの当事者さんは「我儘・性格が悪いわけじゃないと
知って安心した」と仰りますが、自分はマイペースな性格だから、
多かれ少なかれ皆と同じだからと
自分を納得させていると「そうか、障害だったんだ。よかった〜」
とは割り切れませんよね・・・・・・
最初に書いた年齢からも推測できると思いますが、私は丁度療育が有名になり
早期診断が叫ばれ始めた時代に物心つかないうちから診断を受けたクチで
環境が良かったのか元々の能力あってのことかはわかりませんが
挫折感も困り感もなかった思春期の入り口にいる時突然
「あなたは障害者なのよ」と言われて・・・・・・(いちおう注釈
しておきますが私の両親は私を障害者として生きさせたかった訳では
なく、むしろ負担でないなら表向きは普通に人生を送らせたいという方針でした。
なら何故告知したかといえば、『私の将来にかかわるためではなく
療育で言われた告知を雛型どおり「ふさわしい時期に」しただけ、そう
すれば自己理解が進んで幸せに人生を送れるかと思った』からだと
告知について両親を問い詰めたとき聞いています。)
正直、告知の前はほとんどトラブルもなかったにも関わらず
告知を受けてからは何年間も大荒れしました。
といってもアスペにありがちな対人関係や社会性のトラブルではなく、
障害、アスペの概念と自分との一対一の葛藤の面で。
「アスペだから」と何でも挑戦する前から諦めるようになり、
いじめっ子、というか仕切り屋で意地悪な子に子分のように扱われても
「仕方ない」と思い、果ては「自分には皆と同じだけの精神年齢や
複雑な感情など無い」と考えるようになり、解離さえ起こしかけました。
診断、療育に関わってきた母親にも煮え切らない思いを抱えており、
憎みながらも離れてはいけない(アスペだから経済的にしか親離れ
してはいけないのではないか・・・という思いに縛られています)
母とは共依存のようなACのような捻じれた関係です。
上のような事情もあって、今は主治医に
「診断されたのは幼少の頃であり、今はアスペルガーの中でも
自閉度がそんなに高くない、支援なしでも『個性的な人』として
十分やってけるタイプ」という太鼓判を貰い、一応表向きと
自分の気持ちの上では「周りと変わらず、自分を年相応に扱っていいし
いろいろな事に挑戦していいのだ、性格だと思えばいいのだ」ということに
しています。
再び性格だと思えるようになってからは前より友人付き合いも増え、
今まで「好き嫌いにかかわらずアスペならこれは苦手だし
やらないほうがいいだろう」と先入観を持ち
さけたり諦めてきた事(スポーツや大人数で遊びに行く事)
も楽しめるようになってきました。
カラオケや今時のお洒落、メイクが好きだったことも思い出し、
「私も特別障害のせいで年頃らしくなりえないわけでなく
『普通の女の子』の心を持っていたのだなぁ・・・」と、
元々持っていた嗜好や人格(大げさかもしれませんが・・・)も
取り戻せるようになりました。
アスペルガーだからといって全員が全員シャレにならないレベルの
コミュニケーション障害を持っている訳ではありませんし、
もし自分自身が周りとトラブルを起こしていなくて『アスペだから・・・』
というだけで悩んでいるのであったら『マイペースな性格って言える程度』
『ちょっと焦りやすい気質なだけ』と、事態を重くとらえないように
気を楽にして考えるのも一つの手かもしれません。
たまたま私の能力と性格にこのやり方が合っていただけで、貴方にも適して
いるかは分かりませんが・・・・・・
半分以上自分の体験談になってしまった上、役に立つかすら分かりませんが
こういう当事者やこういうやりかた(きっとアスペ全体からしたら邪道ですが・・・(笑))もある、という事を知っていただければ幸いです。
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