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北海道新聞:弓場記者、本当にありがとうございました(礼)
記事の画像はコチラ
http://iitoko-sagashi.blogspot.jp/2012/12/2012126.html
ココカラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
発達障害の人が苦手とする会話の技術を磨く「コミュニケーションスキルアップワークショップ」 が11月16日、17日の両日、札幌で開かれた。
東京の発達障害当事者の団体「イイトコサガシ」と札幌のアスペルガー症候群・高機能自閉症の会「カモミール」が共催。
記者も参加し、コミュニケーションの基本技術を学んだ(弓場敬夫)
「成功・失敗・うまい・下手・できる・できない、は関係ありません。ここは楽しくコミュニケーションを試す場です。」
発達障害当事者でつくる「イイトコサガシ」(東京)の代表を務める冠地情さん(40)はワークショップの冒頭、参加者に説明した。
●段階的に練習
この日の夜の部に参加した記者を含む6人と、冠地さんら「ファシリテーター」と呼ばれる進行役3人。
自己紹介の後、まず言葉を使った簡単な会話練習を行った。
黒板に書き出された漢字を使って熟語を作っていく「アイスブレイク」や「好きな果物は」などのお題に対し多数派になるような答えを 全員同時で答える「マジョリティ(多数派)を探せ」で、段階的に慣れていく。
そして相手の「イイトコサガシ(いいところ探し)」をする会話へ。
まず3人で指定されたテーマについて時間を守りつつ、切り口を変えながら発言し合う。
例えばテーマ「旅行」では、過去の旅の思い出や旅先での食べ物、おみやげの話が飛び出した。
重要なのは話者としての役割とともに、相手の話を引き出して共感すること。「私は興味がない」という対応はダメで、熱中して話すぎるのもよくない
会話に加わってなかった他の参加者は6分間の話が終わった後、話者3人の”イイトコ”を指摘する。
それは「身振り手振りが入って、分かりやすかった」など良い部分であり、「こうすればよかった」などの批評や批判ではない。
仕上げは他にどんな方向性がありえたかはを各人が発言する「切り口の作戦会議」。
「修学旅行の話もできたね」「確かにそうだ」といった具合で締めくくる。
●切り捨てずに
記者が話者になった回のテーマは「お菓子」。
「好きなお菓子」「子どものころ食べたお菓子」と切り口を変えながら、自ら発言し、かつ相手の話を引き出し、共感する。
普段できているつもりでも、意識すると意外と難しい。
コミュニケーションがうまくいかない人の心の揺らぎの一端が垣間見えたように思えた。
カモミール代表の花咲蜜さん(32)は「発達障害はコミュニケーション能力がないわけではなく、バランスよく話せないだけ。
会話には情報発信と受信の両方が必要なのに、かみ合っていないことに気付く土台になる」という。
冠地さんは「こうした場がないために発達障害者が阻害され、引きこもりにつながっていた。
現在の社会が、会話についてこられない人を切り捨てているということを知ってもらうためにも、障害の有無にかかわらず広く参加してもらいたい」と話していた。
カモミールでは今後ワークショップの単独開催を検討している。
問い合わせはカモミールTEL080-3295-4120(受信専用。応答がない場合は時間をあけて再度連絡を)
ウェブサイト:http://as-camomile.org/ からの問い合わせも可能。
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