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▼菜の花さん:
こんにちは、秋桜です。赤ちゃんも元気にしてますか?
菜の花さんの書き込みを読ませてもらって少し気になったことがあったので、書かせてもらいます。
息子さんとのやり取りを様子を読んでいると、他の方が指摘されているような怒りの感情をコントロールしづらいということもあると思いますが、同時にコミュニケーションの中で菜の花さんが「No」と言うことを想定しないで行動しているような印象があります。本当は
>「You are not listening!(話を聞いてない)」
じゃなくて、「You are not doing as I expect(僕が思ったとおりにやってくれない!)」(正しい英語か分かりませんが)という方が正確な気がします。
そして責任を菜の花さんのせいにして思い通りにいかないことで生じる気持ちを癇癪で解消しているのではないでしょうか。
交流分析ではこういうかかわり方を「ゲーム」とよんでいます。ゲームというのは対人交流の中で繰り返し行われていて、決まって不愉快な結末で終わるものを指しています。
息子さんは「あなたのせいでこんなになったんだ」という責任転嫁をするゲームをしていると解釈します。特徴としては
1.表面では「自己肯定・他者否定」の構え、しかし本当は「自己否定・他者肯定」
→本当は自分に自信がなく、相手に弱みを指摘される前に攻撃して、自分を守ろうとする
2.相手の欠点を指摘することで、自分の弱点を転嫁、解消している
→他人の欠点を見つけ、転嫁することで自分が感じている劣等感を感じないようにしている
3.無意識に人との親密な関係を避け、独りぼっちでいることを望んでいる
→寂しいけれども他人から欠点を指摘されないので、弱点や不安を刺激されないですむ
ことが挙げられます。
もちろんこうなったのはアスペルガーだからという事もありますし、そうしなければ自分を守れなかったという事情もあると思います。私も仕事柄色々なご家庭をみてきましたが、そうなったのは各家庭の事情や文化があるからだと思っています。きっと菜の花さんは辛抱強くて優しい方だから、息子さんも甘えているのでしょう。
改善していくには落ち着いている時に少しずつでも息子さんとルールを決めて自分のことは自分で責任を取る、といった練習をしていくことが大切なのだと思います。
例えば鍵の管理は決まった引き出しや鞄に入れる、ということをルールにしておき、使ったら必ず元に戻すということにします。この時大切なのは息子さんと話し合い、責任の一端を自覚させることです。また物を壊したら自分で修理する、お小遣いの中から弁償するといった対応も必要だと思います。私も指導中子どもに物を壊されたり、物を汚されたりしたことはよくありましたが、必ず「自分でしたことだから、できるだけ元に戻す努力をしなさい」と言って一緒に片づけをしていました。
実はこれは私が母に躾けられたことでもあります。私自身も菜の花さんの息子さんと同じような所があり、悪いことを相手のせいにしがちな傾向があります。でも母は「仕方がないでしょ、自分でしたことなんだから」とてこでも動かない面があり、私がいくら騒いでも耳を貸さない所がありました(結局は許してもらうのですが)。
今も夫に八つ当たりすることはあるのですが、心の中では仕方ないと分かっていますし、後で必ず夫に謝るようにしています。
自分と同様に相手にも事情や気持ちがある、というのが分かりづらいために自分の思い通りになると心のどこかで思ってしまうのがアスペなのかもしれません。でもそれでは世の中を渡っていくのは難しいでしょうから、段階を踏んで自分のことを知って対処法を学んでいくのが大切なのだと私は考えています。
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