|
初めまして。
▼南方郵便機さん:
>自閉症スペクトラムの範囲内には、ほんとうに様々な状態が含まれていますが、中には健常者と紙一重の状態の人もいますよね。
>それで、私自身は、自閉症スペクトラムの中で健常者に近い方か、あるいは健常者の中で自閉症に限りなく近い方かのどちらかに属しているのだと思います。
>おそらく前者だと思っています。
>
>そこで、質問なのですが、今の医学、心理学では、
>自閉症スペクトラムと健常者の間のつなぎ目は、なだらかなグラデーションになってつながっているとみなされているのでしょうか?
>それとも、やはり溝というかギャップみたいなものがあるとみなされているのでしょうか?
やはり「グレーゾーン」と呼ばれているぐらいなので、白黒はっきりつけられない状態のグラデーションだと思います。
私も4歳のときに「自閉症」として確定診断が出ていますが、現在かかりつけの医療機関では「グレーゾーン」とされているものの、2次障害のほうは引き続き治療を受けています。(もともと2次障害の対策がメインで医療機関にかかり始めた)
>rasuさんが書いて下さったように、診断自体がとても難しいようですので、診断者によってアスペと言われたり、アスペじゃないと言われたりすることは、時々あるんだと思います。これは、「診断が」あいまいということですよね。
>しかし、診断はあいまいでも、患者がどちらに属するかははっきりと決まっているのでしょうか?
>それとも、どちらともいえない、というようなあいまいな病状も存在するのでしょうか?
>(中略)
>長々とすみません。
>実は私は、最近、一人の専門家にはアスペと診断されたのですが、別の専門家にはアスペじゃないと診断されました。
>この状態をどのように受け止めたらよいのか分からなくて、悩んでいます。
>自分は、アスペであり、同時に健常でもあるような、非常に微妙な所にいるのか。
>それとも、本当はどちらかに決まっているのだけど、正確な診断がつかないということなのか。例えば、本当はアスペに決まっていて、一方の診断はそれを正しく判定したんだけど、他方の診断は、わたしの「見かけの」健常っぽさにだまされて間違った判定をしてしまったのか。
>自分の今の状態を受け入れてはいるのですが・・・
「グレーゾーン」というのは一般の病気にもありますが、発達障害の「グレーゾーン」は一般の病気よりも幅が広いという特徴があります。
やはり医療機関やドクターが個々に診断基準を微妙に少しずつずれた状態で持っているので、極端な言い方をすれば、ある医療機関は「疑わしきは罰せず」、またある医療機関は「火を見たら火事と思う」といった捉え方もあって当然だと思います。
ドクター10名が10名とも確定診断を出すケースというのはむしろ少ない方ではないのかと思います。だから、一方の医療機関でASと診断され、もう一方の医療機関が「白」だとしても、一方が正しくて一方が誤りだというのは誰にも断定できないことではないのか、と。
各々のドクターの診断結果としては、あいまいなものではないと思います。
(「●●の疑い」でカルテ上でお茶を濁すケースは間々ありますが)
ASの当事者だと判定するのに、どういった特徴を重要視するかによっても診察結果は変わってくると考えられます。
一般的なASの特徴とされているキャラクターを一から十まですべて持っている当事者は、私が考えているほど多くないかもしれないと思います。
ですので、セカンドオピニオンの結果が180度違ったものになる可能性は、一般の病気に比べて高いでしょう。
2次障害の中には早めに手を打ったほうが妥当なものも多いですが、発達障害は症状の進行はありません。ですので、ドクターAとドクターBの見識がまったく違っていても、一般の病気ほど深刻に受け止めるには及びません。
ただ、一部の医療機関で未だに迷信として「発達障害は子供の一過性の精神病」という見識がまかり通っており、南方郵便機さんに対しまして「貴方はASではない」という診断を下した医療機関が、診断の根拠として上記の迷信をまじめな顔で伝えたものであるならば、その診断はおそらく迷信に根ざしたもので、信憑性はかなり低くなるかと思います。
(私の場合は、医療機関が大人の発達障害にも理解のあるところですので、判定は「グレーゾーン」でも私にとって不愉快なものではありませんでした)
でも迷信かどうかは直感では解り難い面もあるので、素人の立場で考えれば「グレーゾーン」と解釈するのが妥当かもしれません。
|
|