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[#30531] 自分の知識の範囲内でしか行動出来ない障害 そろばん 09/5/9(土) 16:55 [未読]
[#30532] Re:自分の知識の範囲内でしか行動出来ない... 那由 09/5/9(土) 19:17 [未読]
[#30556] Re:自分の知識の範囲内でしか行動出来ない... みいぽん 09/5/11(月) 14:39 [未読]

[#30531] 自分の知識の範囲内でしか行動出来ない障害
 そろばん ホームページ  - 09/5/9(土) 16:55 -

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   「自閉=コミュニケーション能力の障害」というスタンスの人が多いのですが、少し別の視点から自閉というものについて考えてみました。

(以下に書く事は、私が経験から主観的に感じた事で、世間一般に言われている自閉に関しての公式な見解とは違うかもしれません。)

私の考えとしては、コミュニケーション障害というのは自閉の本質ではなく、あくまでも二次的な問題だと思ってます。
では、自閉圏と定型の人との本質的な違いは何なのかと言うと「自分の知識の範囲外の出来事に対し柔軟に対処する能力の有無」だと思います。
つまり、自閉圏の人の特徴を簡単に言うと「自分の知識の範囲内でしか行動出来ない」という事です。
そして、知識外の行動を強要された時には多大なストレスを感じます。(これが酷くなったのがパニックと呼ばれるものなのかもしれません。)

以前TVで自閉症の特集をやっていて、ある有名な自閉症者が図書館に通って本の内容(住所録とかも)を片っ端から記憶するという奇行を紹介し、その番組のアナウンサーは「驚異的な記憶力だ」というような説明をしてました。
しかし私は、記憶力云々よりも「なぜ記憶したがるのか?」という事にこそ自閉の本質的な問題が隠されているのではないかと思うのです。
では、記憶するという行為は彼にとってどういう意味を持つのか?
それは「自分が存在出来る場所を広げたいという欲求」からだと思います。
つまり、自閉症者にとって自分の知識の範囲内のみが自分が存在出来きる場所であり、知識を増やすという事は自分の存在範囲を拡張する事を意味します。

自閉症者の「常同行動」についてもこの理屈で説明出来ます。
自閉症にとってストレスを一番強く感じるのはどういう時かというと、知識の範囲外の行動を強要された時です。
そのストレスの反動として、自分の知識の範囲内に閉じこもって同じ行動を繰り返しす事により、心を安定を取り戻す行動が常同行動と考えられます。
実際、常同行動は慣れない学校や職場などでストレスを強く感じてる時程頻度が高くなると聞いた事があります。

また、自閉圏の人は仕事が遅い場合が多いです。
自閉圏の人は自分の知識の範囲内でしか行動出来ませんので、実際の作業の前に「知る」という作業が必要で、当然それには時間がかかります。
一方、定型の人は知らない事でも出来るので、知る時間は不要です。
ただ、これはかなり極端に言い方で、定型であっても全く知らない事は出来ないわけですが、出来るようになる為に必要な知識の量は自閉圏の人よりも圧倒的に少ないと考えられます。
つまり、自閉圏の人が仕事でかかる時間の多くは、行動する以前の「知る」という作業にかかる時間で費やされしまうという事です。

最初に出てきた自閉圏の人の抱えるコミュニケーションの問題についても、やはり会話というのはどんな話が飛び出すかわかりませんので、自分の知識の範囲内でしか行動出来ない自閉圏の人にとっては難しいという事になるのではないかと思います。

[#30532] Re:自分の知識の範囲内でしか行動出来ない障害
 那由  - 09/5/9(土) 19:17 -

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   こんにちは。AS者です。
>(以下に書く事は、私が経験から主観的に感じた事で、世間一般に言われている自閉に関しての公式な見解とは違うかもしれません。)
との事ですが、
>私の考えとしては、コミュニケーション障害というのは自閉の本質ではなく、あくまでも二次的な問題だと思ってます。
の部分に関しまして、私も同じように考えています。

素人考えではあるんですが。自閉者の脳の傾向として、5感から受け取った雑多な情報の中から規則性を見いだす部分と、またそれを体系だて整理して記憶として保持する部分が弱い、というのがあるのかなと。
規則性を発見する事は、予想する事や想像する事を簡単にさせる。予想は知識のまだ足りない所を補う働きをする(動くまでに沢山の知識を必要としなくていい)。それで定型の人と、行動の出来に差が出る。とか。

なんとなく、自分が苦手克服しようとしてる時、感じる事ですが。
心の理論が欠けがちだと指摘される事の説明にも、繋がるんじゃないでしょうか。
心っていうのは記憶の体系化と投影で出来てる所が大きいようですし。

考え中の事を中途半端に書きました。すいません。

[#30556] Re:自分の知識の範囲内でしか行動出来ない障害
 みいぽん  - 09/5/11(月) 14:39 -

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   ▼そろばんさん:
こんにちは。
そろばんさんが書かれたこと、すごく思い当たることがたくさんあります。
うちの娘(AS小4)と接してても、同じように感じることが多いです。


>では、自閉圏と定型の人との本質的な違いは何なのかと言うと「自分の知識の範囲外の出来事に対し柔軟に対処する能力の有無」だと思います。
>つまり、自閉圏の人の特徴を簡単に言うと「自分の知識の範囲内でしか行動出来ない」という事です。

私が娘から感じる困難さも似たようなニュアンスです。
「これまでの体験から得た知識を、引出しにストックしておいて引き出す」ことはできる、がしかし、それは 引きだす「のみ」。

あまりうまくない例えですが、「いちごの色は赤だよ」「リンゴの色は赤だよ」と
教えてあげると、いちごとリンゴの色、うまくいけば他の果物の赤い色も自分で判別できるようになりますが、「このチューリップの花の色は?」と聞いたとしても「赤い色」と答えるそういう応用ができないような・・・・・そんな感じを受けます。

色のような具体物ならかなり応用はきくようになりますが、抽象的な概念や考え方、思考のコツみたいなものは、うちの子は特に応用がきかない印象です。

ひとつひとつ個別の知識の量自体は膨大に持っていても、そのカテゴリー分けや関連性・類似性・相違点などを見分ける能力に 難しさがあるように感じています。
そのため、全く別の事柄にどう応用できるか?ということが思い浮かばないで苦労しているようです。
もしかしたら、ほかの自閉圏のかたにも そういう困難さがあるのでしょうか。


>自閉圏の人は自分の知識の範囲内でしか行動出来ませんので、実際の作業の前に「知る」という作業が必要で、当然それには時間がかかります。
>一方、定型の人は知らない事でも出来るので、知る時間は不要です。

私自身が定型か非定型かがわからないのでなんともいえませんが、私個人のことだけで考えてみれば、「知らない=未経験」の出来事であったとしても、これまでに経験したことの内容をある程度応用できることならば、大丈夫な気がします。
一方で、全く見当もつかないことだと、さすがに不安も増すし困惑しますね。
完全に想像もつかないことなんかだと、そこは自閉圏かそうでないかに関わらず、先に誰かに聞くなり調べるなりして情報を得ようとすると思います。


なるほど、なんだか娘の感じていることが 少しづつ感じられてきた気がします。

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