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▼あまがさきさん:
>アスペルガー症候群を外科的な方法で定量的に観測することにより、MRIや脳波検査により診断することは可能でしょうか。
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>ご意見をお聞かせください。
ジョンと申します。53歳、会社員です。
個人的な体験からお話しします。
アスペルガー症候群は通常、専門医により、生活の状況、生育歴、ウェクスラー知能検査(WAIS-R)、から診断がなされます。生活の状況は、現に本人がアスペルガー症候群の特徴を持っているか、を判断します。生育歴は先天的なもので、子供時代から持っているものであるかを判断します。WAIS-Rは知能の発達にばらつきがあるか、発達障害があるかを判断します。知能指数の絶対値は境界領域と呼ばれるIQ=80前後を除いて、それ以上であれば、高低を問題にすることはありません。これらが、診断基準(ICD-10、DSM-IV、ギルバーグの基準)に合致していれば、アスペルガー症候群と診断されます。
最近、日本ではアスペルガー症候群と診断される割合が多く、本来、正確な統計からは0.08%がアスペルガー症候群と診断されますが、日本では、0.4%ぐらいがアスペルガー症候群と診断され、やや多めとの批判もあります。
ご質問の脳波検査は診断の際に測定しますが、アスペルガー症候群の診断のために行うのではありません。また、ファンクションMRIによって、脳の血流の様子を測定して、診断後の確認に用いることはありますが、アスペルガー症候群自体が、脳のどの部位に障害があるのか、諸説があるため、決定打にはならず、観察にとどまります。また、PET(ポジトロン エミッション トポグラフィー)を用いても、脳血流を測定できますが、同じ理由で、観察にとどまります。現在、研究中の領域で、まだ、定説はないようです。
ご存知の方がいましたら、ご教示お願いいたします。
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