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初めて書き込みさせていただきます。全くの偶然でこのHPにたどり着きました。驚きました。何と、ここに過去形と現在進行形で私の息子の歴史が書かれているではありませんか。
恥ずかしながら、私はこのHPを見るまで、アスペルガー症候群と言う名前も、広汎性発達障害etc.と言う言葉も知りませんでした。過去から現在に至るまでの悩み、苦しみ、辛い思いが次々とフラッシュバックし、三日間に渡り夢中で皆さんの思いを読ませていただきました。もっと早くにたどり着けばよかった・・・
この三月で18歳になったわが息子は、今日に至るまで友達と呼べる人物は一人しかなく、体育の時間はいつもお客様。走り方、サッカーボールの蹴り方からキャッチボールの仕方まで手取り足取り教えました。読書感想文の類は今もって全くかけません。
ただ幸いにと言うか、そのせいで今日まで医者等にかかることなく来たのですが、作文以外の学習面だけは普通より秀でていて、(記憶力は特に良かったので、センター試験向きだったのです。)誕生日を迎える頃に国立大学に受かり、今日一人暮らしするために旅立っていきました。
「あなたと過ごした18年間とっても楽しかった。」
思わず口からそういう言葉が出ました。本当にそう思えたのです。この息子だからこそこれだけ関わりが持てて、自分自身も成長できたような気がします。
実は息子は大学に受かった後で、「僕は普通の人とは違う。病気だと思う。僕のような人は必ず生まれるんだよ。」と淡々と、世間話でもするように言ったのです。「自分が何者か知りたい?お医者さんに行ってみる?」と聞いた私に、「いや、いいよ。」とあっさりと答えた彼。「では、その必要があると思ったら、病院に行ってね。」といった私に機械的にうん、とうなずいたものの今の所行く必要ない、と思っているらしい彼でした。
出来ない事づくしの日々でしたが、それがちょっとでも出来た日の嬉しかった事。下手でもたたけたお祭りの太鼓。人より遅くても泳げた50メートル。テストでいい点とってもそれほど嬉しそうでもなかった彼が、ちょっと笑顔を見せた高校と大学合格の発表日。曇り空の中にたまに顔を出す太陽のようにそんな日が思い出され
ます。
ただ残念なのは、医療機関や相談機関に行ってちゃんと診断してもらったり、適切な助言を受けなかった事です。私自身が彼を病気と思いたくないというエゴが働いていたのかもしれません。そのせいでやればできる、頑張れば何とかなるとがむしゃらにやってきて彼にはかわいそうだったかもしれません。
人付き合いが極端に下手な息子なので、これからも色んな困難にあうでしょうが、(特に就職などで)今私は18年間楽しかった、と思わせてくれた息子に心から感謝です。そしこの掲示板で私に色んなことを考えたり教えてくれた皆さま。ありがとうございます。
メール初心者な上、アスペルガー症候群を含め今まで全く無知だったゆえの不適切な発言があったらどうかお許しください。また皆さまの声に耳を傾けたいと思っています。
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