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事件を起こした被告人の詳しい経緯は、記事だけでは分からないので「再犯の恐れ」というワードについては言及しませんが、この判決は人間扱いをしていないということではありません。
「受け皿」に問題点があるとおもわれます。
被告人と同じ40代当事者の私も、日々実感しているのは、
児童、青年期のASD当事者向けの支援は充実してきましたが、我々のような壮年期、特に再就職が極めて難しい40過ぎのサポート体制は、まだまだアンマッチ状態。
おまけに、被告人は小学生のころから、引きこもり状態だったため、社会適応能力の低さは、酷いものであろうと想像できます。
こんな伸びシロのない中年男に『受け皿がない』というのは、ウソではありません。
判決文には、本音とたてまえが、見え隠れしているようにおもえます。
彼にとって、理解して寄り添ってもらうサポーターがいなければ、刑務所のように衣食住が揃っている場所でないと、生きていく場所がありません。
残念ながら、いまの日本は、それが現実です。
裁判官の良心だと、私はおもいます。
しかし、世間に納得してもらえる判決文にならなかった。
「再犯の恐れ」というワードは、さすがに問題でした。
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