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この掲示板は久しぶりですが、投稿させてもらいます。
ASの診断を受け、ディスレクシアも持っているRyuです。発達障害関係の研究をしています。僕の自閉症原因論"The Analog-Dominance-Brain Theory"もサマリーをブログへ掲載していますので、よろしければご覧ください。
http://submariner-spirit.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/the_analog_domi.html
先日、自閉症関係のミーティングに参加するため渡米したのですが、その時友人から面白い記事を教えてもらったので紹介します。
英語の読める方は読んでみてください。読めない方でも登場人物のコメントからある程度雰囲気はつかめるのではと思います。
'It is not a disease, it is a way of life'
Tuesday August 7, 2007
The Guardian
http://society.guardian.co.uk/health/story/0,,2143123,00.html
(カンマが二つだとリンクが繋がらないようなので↑、コピー&ペーストして見てみてください。)
直訳すると「それは病気ではない、一つの生き方だ」という見出しです。
この記事の中でGareth Nelsonというイギリス人のアスペルガー症候群を持った青年がアスペルガー症候群についてこう発言しています。
"It's the same as black people, who seem to be more at risk of sickle cell disease than white people but you're not going to attempt to cure 'blackness' to cure sickle cell."
「それは黒人が白人よりも鎌形赤血球症を患うリスクが高いということと同じだよ、でもだからってあなたはその鎌形赤血球症を治すために”黒人であること”を治そうとはしないでしょ。」
確かにアスペルガーであるということは現代社会で鬱や人格障害などの二次的精神疾患に罹りやすい傾向はあるかもしれませんが、アスペルガーであることや自閉症であることそのものは治せるものではないですし治すべきものでもないです。記事中でも人間のバリエーションの一つであると言っていますが僕も同感です。
当事者の皆さんは「自分がアスペルガーだから・・・」という風に考えてしまう方も多いようですが、僕はGareth Nelsonさんのようにアスペルガーであること自体をネガティブにとらえる必要は全く無いと思います。
またAmanda Baggsという26歳の自閉症を持つアメリカ人女性の映像がYouTubeで話題になっていますが、その方も記事中で紹介されています。
http://www.youtube.com/watch?v=JnylM1hI2jc
特徴としてはカナータイプのように見えますが、彼女は言葉で喋れないぶんコンピュータ・ボイス・シンセサイザーを使って明確に意思を表現しています。映像の中で表現される動きについて通訳をしてくれています。
つまり記事中でも述べられていうように
"not being able to speak is not the same as not having anything to say".
「喋れないということは喋ることがないということではない」
=カナータイプや低機能自閉症と呼ばれるような人も、考えがないわけではないのです。
IQテストなどで高機能か低機能かを判別することが主流になりつつあるようですが、IQテストだけでは知能など測れないといういい例だと思います。それにIQテストにしたって元々は人間が開発したものですから、実際の測定結果と備えている知能との相関関係がはたして適当なのかということも疑ってみる必要があるでしょう。
他にも色々と興味深いことが書いてありますが、全部を訳すことは出来ませんので面白そうな部分だけ取り上げてみました。日本での発達障害の捉えられ方(特に教育現場や保護者など)とはかなり違うように思います。
下手な翻訳で申し訳ありませんが、ご参考まで。
Ryu
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