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いつもお世話になっております。
小学5年生のアスペルガーの息子がおります。
我が家は、息子が2年生のとき、アスペルガーの診断がつきました。
それからは、私はとにかく
「子供と一緒にたたかうにはどうしたらいんだろう?」
と、考えました。
その手段のひとつが、インターネットだったと思います。
インターネットでどうやって調べたら、息子といっしょにたたかえるだろう?
あれやこれや、検索をかけてみましたが、どうもピンときません。
そうして「掲示板」を知ったのですが、
当時の私は、インターネットもパソコンも、掲示板も、ど初心者!
(あ、ワープロはやってたので、キー打ちだけは大得意でしたが)
しかも私も実は、コミュニケーションに難をかかえる身。
最初はずいぶん周囲のひんしゅくを買いました。
「失礼だ!」
「もっとネチケットを覚えてきてください!」
「配慮してください!」
そう言われてきました。
今思えば、相手が怒るのは当然だったのに、
当時は、
「え?自分のどこが悪いの?そんなにきつく言わなくたっていいじゃない!!
こっちは息子が診断されて、たいへんなのに!!!」
と、ムッとしただけでした。
(……自閉症に関する掲示板ですから、当然みんな自閉症の子を抱えていたり、当事者だったりで、
もちろん、みーんなたいへんなんです。^_^;)
それこそ、ど初心者。
「想像力の障害っていうけど、息子はとっぴょうしもないことを突然言ったりするの。
これって、想像力じゃないの?」
と、「想像力の障害」がなんなのかすらもわからなかったので、
そういったことや、
息子が、学校で教室の掃除ができないことまで、掲示板で相談させていただきました。
(教室の掃除ができないのは、自分の役割がわからないからで、これは一人でできる階段の掃除とかを割り当てていただいたりして解決しました。そんなアドバイスも、当時利用していたサイトで伺いました)
ただ、レスをつけられてると、
私も、これらのことを詳しくなって、レスをつける立場になりたい と思いました。
私自身、たいして頭はよくないものですから、
自閉症に関する本を読んでも、なにやらちんぷんかんぷんでした。
それでも、ネットでいろんなサイトや、ブログなどを読みあさっているうちに、
なんとなーく、蓄積されていくものはありましたよ。
そうして、拙いながらもアドバイスのレスをつけるようになるまで、
そう何ヶ月もかからなかったと思います。
レスをつけていただき、教えていただいたのだから、
私が今度はレスをつける立場になって、還元させていただこう。
そうして、がむしゃらに覚えようとしてきたんじゃなかったかな?
でも、自閉症児育児は、千差万別です。
本で読んだこと、
誰かのブログで知ったことが、
すべて自分の子に通用するわけではありません。
ただ、いろんな子のケースを知るということは、
自閉症を知ることにつながりましたので、
いろんなサイトやブログを読みました。
家庭でも、息子と毎日のやりとりから、
押したり引いたりの連続です。
本による机上の空論だけで知識は身につきません。
やっぱり、息子という生きた臨床があってこそです。
そして、息子は本に書いてある通りに動いてはくれませんから。
診断されたのは、息子が7歳のときでしたが、
その手の掛かる息子を、7年育ててきたのは私です。
息子が、何に興味を示し、
何が好きで、何が嫌いか、
知っているのは、母親の私です。
私自身の、母親として子育てして来た実感と経験があった上で、
自閉症に関する育児方法が、付随してくるものだと思います。
本に書いてある通りに育児するのではなく、
「自閉症ならこう育てなきゃならない」と、ガチンガチンになって育てるのではなく、
最初に、私の親としての指針や、子供への愛や、経験。
それが先にあって、そうしてそれにオプションで「自閉症児対応育児」がくっついてくるものだと、思うのです。
息子が、アスペルガーと診断されたことは、
けっして、息子がなにか別なものに変ってしまったわけではなく、
息子は、息子。今まで通りの可愛い我が子で、
診断がついたことで、私は育児の方向性についてを軌道修正していくだけ。
息子と私、まったく違う道に乗り換えたわけではなく、
今までどおり、私の親としての動かない立場があって、
方向をちょっと変えただけ。
文頭で書いたように、私自身、
ちょっとでも辛口の意見がつくと、
相手が攻撃してきてるのだと思ったり、自分を否定されてるのだと思ったりしてました。
そうしたことに、自分で気づけると、
「息子も同じ傾向がある」
と、我が身の発達障害は、子供の療育へとつながります。
「息子も私と同じだから、厳しい社会からまもってあげなきゃ」
ではなく、
いつか、「親」は、子の前からいなくなるものですから、
「どうしたら、自分で問題を解決していけるようになれるか?」
だと思ってます。
そして、そのために、
自分が経験してきた、コミュニケーションの障害部分は、
「障害だから、わからないから、しょうがない…」
ではなくて、
自分が経験してきたからこそ、子供に早い段階で処世術を教えてあげられる。
私自身、幼稚園から高校卒業まで、
周囲から浮きまくったり、友達とうまくいかなかったり、友達ができなかったりしてきた。
子供にはそんな目に遭わせたくない??
いえ、たとえ遭ったとしても、
自分で、自分のどこが悪くてつまづくのか?
それを早い段階で、母親の経験から教えてあげられることができる。
子供にこれからおこる「障壁」を、
とりのぞくのではなく、
この母ができることは、
自分の経験から、対処法を教えて行くこと。
「自閉症対処法」は、そのヒントであって、全てではありません。
長々とお目汚し、失礼いたしました。
(長いから、あとで自分のブログネタにも持っていこう…^_^;)
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