アスペルガーの館の掲示板

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[#26981] 市民社会の障害者理解と共有感情 SCB 伊藤 08/7/14(月) 16:01 [未読]
[#26982] Re:市民社会の障害者理解と共有感情 秋桜(管理人) 08/7/14(月) 22:47 [未読]

[#26981] 市民社会の障害者理解と共有感情
 SCB 伊藤 メール  - 08/7/14(月) 16:01 -

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   SCBの伊藤です。
「掲示板」の特徴だと思いますが、皆様の書込みを見ていると、何か物足りなさを
感じてしまいます。その何か?については後日書込みさせていただく予定です。
今回私が危惧していた事件について考えを述べさせていただきます。

市民社会の中で、障害者理解が進んでいるのかと言うと、NOとしか言えません。
ましてやアスペルガー発達障害等に関しては、ほとんど理解されていないと言っても過言ではないと思ってます。
危惧する事件とは、秋葉原の大量殺傷事件です。

市民社会の共有感情・・・常識外の事件→不安と恐怖感を与える→特別な原因を求める→加害者A→何らかの精神的機質障害がある(?)→特異な事件として納得してしまう。

加害者Aの精神鑑定(3ヶ月間で決定)の結果、Aが全く正常で善悪の判断能力もあり、社会生活において問題がないと判断されると市民社会は大きな不安と得も言えぬ恐怖を覚えてしまうのです。この様なことが続いたり、社会への一方的不満のはけ口として、理由を後付にした殺人等が起きると市民社会はどんどん萎縮して行き、他人を信じない社会が到来するかもしれません。他方Aが、何らかの障害であると認定されると、市民社会の不安と恐怖心は薄らくのです。
しかし、日々一生懸命生活をしている同様の障害者にとって、障害者にとって、負のイメージが拡大し、偏見・蔑視差別が拡がる事を心配してしまうのです。

Aに対しては、誰かが「物語りの講築」を始めるかもしれません。例えば幼少期はごく平凡な子供であった→中・高での成績が良く 県内有数の進学校へ進んだが
○○障害の為両親や周囲の人達との差異を感じる→大学進学を目指すが家庭の事情で断念→就労に関し、正社員にはなれず、非正規従業員として職場を変えていく→
自分の能力を評価しない企業、社会に対し、強い恨みを抱く→自分の凶行を誰かが止めてくれる事を願いながらも自分を制御出来ないまま自己主張として凶行に走る。

私はこの様な講築論が市民社会に幅広く浸透していく事を心配しています。

[#26982] Re:市民社会の障害者理解と共有感情
 秋桜(管理人) メールホームページ  - 08/7/14(月) 22:47 -

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   ▼SCB 伊藤さん:

このスレッドに関しては管理人以外書き込みができない処置を取りました。

管理人の秋桜です。言語聴覚士として病院や行政機関で発達障害の子どもたちの支援をしてきました。子どもの頃は自閉症やアスペルガーの特性が強かったのですが、療育などの支援を受けて育ち、今は日常生活や仕事は問題なく暮らせています。

子どもの頃通っていた教会に盲聾の重複障害の方や知的障害と肢体不自由の重複障害の同級生がいた関係で、発達障害以外の障害の方とも交流がありました。

国立身体障害者リハビリテーション学院に通っていた関係身体障害関係の支援についても一通り勉強しました。

伊藤さんの発言でいくつか気になったことがあったので今後気をつけていただけたら、と思いました。

>「掲示板」の特徴だと思いますが、皆様の書込みを見ていると、何か物足りなさを感じてしまいます。その何か?については後日書込みさせていただく予定です。

こちらも色々な事情を考慮して今の形になりました。ご了承ください。

>今回私が危惧していた事件について考えを述べさせていただきます。
>
>市民社会の中で、障害者理解が進んでいるのかと言うと、NOとしか言えません。
>ましてやアスペルガー発達障害等に関しては、ほとんど理解されていないと言っても過言ではないと思ってます。
>危惧する事件とは、秋葉原の大量殺傷事件です。

発達障害と犯罪報道についてはこの掲示板でも繰り返し議論になっていることです。掲示板内の発言については検索することも可能なので調べてみてください。

JDDNet(日本発達障害ネットワーク)や自閉症協会など関係団体からも報道に関してタイトルに障害名を載せないでほしいといった要請やガイドラインなどを提言しています。

私も対談に参加している「発達障害とメディア」という本にもこれらのことを載せてあるのでよかったらご覧ください。

あと、こういった事件に絡んだ問題としては精神鑑定の難しさも考慮すべきことだと私は考えています。

7月13日(日)朝日新聞の社会面に掲載されている「殺意の矛先」にも精神鑑定の難しさや司法制度の問題などが指摘されています。

この中に秋葉原事件のようなケースの難しさも指摘されています。

<引用>

 精神科医の斎藤環(46)は「事件後に犯行当時の心理状態を正確に再現して調べるというのは、ほとんど不可能なほど難しい。鑑定医がすべてを解明できると考えること自体が間違い」と打ち明ける。

 さらに難しいのは、明らかな障害も通院歴もない秋葉原事件の加藤智大容疑者(25)のようなケースだという。

 「精神科医でも日常の臨床では出会わないような特殊な例ではないか」

<中略>

 斎藤さんは指摘する。「精神鑑定すると、まず『異常なし』とはならない。かといって他の病気にも当てはまらないので脳の障害、という恣意的で安易な診断が多くなる」

<引用終わり>

伊藤さんの過去の発言はすべて目を通しておりますが、どうも発達障害について少し誤解を持たれている印象があります。

発達障害の難しさというのは、視覚障害に例えるのならロービジョンに近いものがあります。新聞などを見ていても患者数は多いにもかかわらず、ロービジョンの支援などについては本当に最近(朝日新聞にも連載が出ていましたが)一般紙に掲載されるようになった印象があります。

ロービジョンも見える、見えないでは解決できない問題がたくさんありますよね。視力、視野、欠損の出方などが絡むので状況によって支援の方法が変わってきますし、晴眼者には想像が難しい支障が出てきます。

発達障害の場合は個人差に加えて本人がどういう教育を受けてきたか、どういう考え方の下で育ってきたかということでも大きく左右されます。

自分が持っている障害以外を知ろうとされる伊藤さんの姿勢というのは好感が持てるのですが、発達障害独自の問題というのものもう少し理解いただけたら、と思います。

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