アスペルガーの館の掲示板

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[#27016] 管理人:秋桜さま SCB 伊藤 08/7/17(木) 9:57 [未読]
[#27020] Re:管理人:秋桜さま 08/7/17(木) 12:53 [未読]
[#27052] Re:管理人:秋桜さま 秋桜(管理人) 08/7/18(金) 12:29 [未読]
[#27053] 笛さんへ SCB 伊藤 08/7/18(金) 14:20 [未読]
[#27104] Re:笛さんへ POLINECIA 08/7/20(日) 10:15 [未読]
[#27056] Re:管理人:秋桜さま 08/7/18(金) 17:00 [未読]
[#27106] Re:管理人:秋桜さま POLINECIA 08/7/20(日) 11:09 [未読]
[#27107] 追伸 POLINECIA 08/7/20(日) 11:29 [未読]
[#27182] Re:管理人:秋桜さま SCB 伊藤 08/7/23(水) 17:01 [未読]
[#27196] Re:管理人:秋桜さま SCB 伊藤 08/7/25(金) 16:30 [未読]
[#27205] Re:管理人:秋桜さま POLINECIA 08/7/26(土) 16:05 [未読]

[#27016] 管理人:秋桜さま
 SCB 伊藤 メール  - 08/7/17(木) 9:57 -

引用なし
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   管理人:秋桜さま

SCB伊藤です。
ご連絡有難うございます。
私の意図していた事と全く違った反応に正直驚いてます。
秋桜さんのご指摘の様に発達障害者に対する知識と理解力が
不足しております。
私の訴えたい事は、表題の「市民社会の障害者理解と共有感情」
そのものであり、障害者が他の障害を語る事は、誤ったメッセージ
を与えてしまった様ですね。 障害種別により、多肢・輻湊・複合
している為、障害者間の連帯が困難である事は、古くて新しい
課題です。秋桜さん 発達障害やアスペルガーの人達の基本的
疑問ですが教えてください。(今まで誰もこたえてもらえません
でした。)
1.    長期に渡り、「リアル」な体験を通じ、悔しさを内包
(抑圧され、忘却させられている)した状態ではありませんか?
2.    現状に対する不満・不安・怒り等を変革へと向かう運動力や他者との
連帯を考えないのですか?
3. 自らの「存在証明」を求めていますか?
  自分は無価値ではない⇒他者の証明を求める。
4. 障害者としてのアイデンティティを持っていますか?
5.    市民社会では、精神障害者と発達障害の区別が出来ていないと
思っていますが、いかがですか?又現状追認から脱却出来ないと
従来(旧法)の精神障害者と、コンフリクト(衝突)が
起きないでしょうか?

私の書込みについて少し弁解致しますと、障害種別に関係なく、
就労支援をしておりますと、色々な情報が入って来ます。市民社会の
共有感情≒ 企業社会の共有感情と置換えられるのです。障害者数は
毎年増加しておりますが、就労の門戸は極めて快く雇用条件も悪く、職域
の拡大も進みません。行政は、発達障害者支援センターを各都道府県と
政令指定都市に設置しており、独法も発達障害の就労訓練も地域別に
年2回程度しているようですが、就労先を確保している理由もなく、訓練後
ハローワークへ行って下さいで終わっています。残念ながら、行政・行政サイドの
方々は現場(企業の考え方)を知らないのです。障害と事件を結び付ける
事など全くありません。視覚障害者にとっては「麻原彰晃」を経験して
おります。市民社会・企業社会に障害者現解とゆとりある眼差しを求める
求め続ける事が必要なのです。
秋桜さん 私がどうしても理解出来ないのですが・・・
掲示板の中で、お母さんがお子さんの学校教育についての相談が
有りました。障害児童生徒の教育はアスペルガーの人達だけの問題ではなく、
大変重要な問題提起であると一瞬にして感じました。しかし、掲示板の
文面をみていると、単に自分の経験や励ましが多く、問題点や改善点等、
少しでも良い方向に向かう様な書込みがありません。規制されているのですか?
障害者理解が進み「ベーシック・インカム」が到来するには、20〜30年は要する
と考えています。現在の児童・生徒が我が国の中核となる時間経過です。
子供たちに、正しい・生きた・体感出来る教育を受けてほしいのです。その為にも
特別支援学級、総合教育等大きな論議になると思っておりました。
規制・障害特性なのですか?

長くなりましたが、最後に派遣業界で急速に起きているのですが、
●    金融関係・大手企業グループでは、自前の派遣会社を設立強化し
グループ各社のみに人材を派遣しています。登録はかなりしぼり込んで
います。(書類審査→2〜3時間のテスト、スキル確認
各種検査・作文、面接→登録となっています)
●    大手派遣会社では、登録の見直しをしております。
(申告したスキル不足者・トラブルを起こした者等)派遣先企業から
クレームが増加しているからです。
派遣事業の潮目が変わって来ています。

[#27020] Re:管理人:秋桜さま
   - 08/7/17(木) 12:53 -

引用なし
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   ひとつ確認させて頂きたいのですが、
題名からして、このスレッドは秋桜さんのみへの書き込みでしょうか。
つまり、この掲示板をご覧になっている他の方々に対してではない、ということでしょうか。

自閉症、特にアスペルガー症候群は目には見えにくい障害です。
ですから他の障害に比べて理解されにくいものがありますし、当事者でさえこの障害の捉え方は多様です。
興味深い設問でしたので、他の当事者の考えをお知りになりたくないのか不思議に思い、確認させて頂きました。

[#27052] Re:管理人:秋桜さま
 秋桜(管理人) メールホームページ  - 08/7/18(金) 12:29 -

引用なし
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   管理人です。

▼笛さん:
>ひとつ確認させて頂きたいのですが、
>題名からして、このスレッドは秋桜さんのみへの書き込みでしょうか。
>つまり、この掲示板をご覧になっている他の方々に対してではない、ということでしょうか。

笛さんなりの考えを述べても私は構わないと思います。むしろ多くの人からの話を聞くことで伊藤さんも新しい視点を得ることができるのではないでしょうか。

伊藤さんへ

来月頭まで仕事が忙しいため、じっくりレスをつけることができません。ご了承ください。

現在相談業務の他にテレビや原稿執筆の仕事を私はしています。講演などにも招いていただくことも出てきて、そういう活動の中で社会に働きかけて行くのが私のスタンスです。

最近はビジネスマンの方対象のセミナー講師(発達障害関係ではありませんが)もしており、その中で発達障害の話をすると皆さんとても関心を持って話を聴いてくださいます。

そういう中で他分野の方ともネットワークを地道に広げて行くことが今の私にできることなのかな、と考えています。

[#27053] 笛さんへ
 SCB 伊藤 メール  - 08/7/18(金) 14:20 -

引用なし
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   SCBの伊藤です。
今回の書込みは、前回の「市民社会の障害者理解と共有感情」について管理人さん
よりご指摘を頂きましたので、管理人さん宛てにご質問をさせて頂きました。
管理人さん直接に送ろうと思いまいしたが、送る事ができませんでした。新規発言で管理人さん宛てにしたら届くと判断して書き込みました。
決して他の当事者の意見をききたくないのではありません。
私の僅かな「障害学」の知識では計り知れない程、多肢・輻湊・複合しているのかも知れません。例え方が正しくないかも知れませんが、従来の障害種別ですと、
50m四方の広場があると、一部の例外を除いて、収まるのですが 皆様のケースでは200m四方の広場が必要なのでしょうか。
そうだとすると、私が目指している 就労移行支援はその広場のどの位置にいる人達からから就労支援を行えば良いのか益々わからなくなってしまいそうです。
私の質問内容がわかりにくいと思いますが、どなたでも答えてください。

[#27056] Re:管理人:秋桜さま
   - 08/7/18(金) 17:00 -

引用なし
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   笛です。
秋桜さんとSCB伊藤さんに異論がないようですのでアスペルガー症候群の一当事者として私の考えを書きます。

▼SCB 伊藤さん:
>私の訴えたい事は、表題の「市民社会の障害者理解と共有感情」
>そのものであり、障害者が他の障害を語る事は、誤ったメッセージ
>を与えてしまった様ですね。 障害種別により、多肢・輻湊・複合
>している為、障害者間の連帯が困難である事は、古くて新しい
>課題です。

「市民社会の障害者理解と共有感情」というタイトル自体が私には非常に不明瞭です。
自閉症者はこの「共有」ということに困難を持っている人が大勢いると私は考えます。
障害者が障害者を語ること自体なんら問題ないと私は考えますが、自閉症というのは当事者ですら自分の障害を語れないものではないかと考える所以です。

>1.    長期に渡り、「リアル」な体験を通じ、悔しさを内包
>(抑圧され、忘却させられている)した状態ではありませんか?

私には「悔しい」という感情があるのか、あったとしても鈍くて自分が今悔しい状態にいるのか判断しかねるところがあります。
抑圧され、忘却させられているというよりも、もともとないのか、それとも自分が感じていることのどれがそうなのか、わからない部分もあります。
自閉症者の中には情緒の一部が欠落、又はうまく表出しないので自分でもわからない人がいます。

>2.    現状に対する不満・不安・怒り等を変革へと向かう運動力や他者との
>連帯を考えないのですか?

不満・不安・怒り等は自分の中で我慢するもので、限界を超えるとうつ病などを発症するというようには経験上捉えています。
また、自閉症者は「他者との連携」を嫌う、又は苦手とする人がいます。

>3. 自らの「存在証明」を求めていますか?
>  自分は無価値ではない⇒他者の証明を求める。

万一自分が無価値ではないとして、それは他者から証明される必要があるのでしょうか。
自分のことで言いますと、私はどんなに人から何かをほめられようとも、それが自分の価値に影響するような経験をしたことはありません。

>4. 障害者としてのアイデンティティを持っていますか?

これはアスペルガー症候群を含めて発達障害の当事者には最も難しいところだと考えます。
二次障害で精神疾患でも発症しない限り、障害者手帳も交付されません。二次障害を発症しても即手帳が申請できるわけでもありません。
一体自分は何なのだろう?確定診断が出た後も考え込んでしまう由縁です。
私は職場で障害者と「信じられて」いません。証明したかったら障害者手帳をとってみせなさい、と言われたこともあります。
秋桜さんがお書きですが[#26982]、いわゆるロービジョンの難しさ、には私も賛同します。

>5.    市民社会では、精神障害者と発達障害の区別が出来ていないと
>思っていますが、いかがですか?又現状追認から脱却出来ないと
>従来(旧法)の精神障害者と、コンフリクト(衝突)が
>起きないでしょうか?

どのようなコンフリクトでしょうか?
精神障害も発達障害も障害者ですよね。
SCB伊藤さんは、身体障害と精神障害は区別が必要とお考えですか?
とりあえず障害を持っていることが認知されることが重要と私は考えます。

>私の書込みについて少し弁解致しますと、障害種別に関係なく、
>就労支援をしておりますと、色々な情報が入って来ます。市民社会の
>共有感情≒ 企業社会の共有感情と置換えられるのです。障害者数は
>毎年増加しておりますが、就労の門戸は極めて快く雇用条件も悪く、職域
>の拡大も進みません。行政は、発達障害者支援センターを各都道府県と
>政令指定都市に設置しており、独法も発達障害の就労訓練も地域別に
>年2回程度しているようですが、就労先を確保している理由もなく、訓練後
>ハローワークへ行って下さいで終わっています。残念ながら、行政・行政サイドの
>方々は現場(企業の考え方)を知らないのです。障害と事件を結び付ける
>事など全くありません。視覚障害者にとっては「麻原彰晃」を経験して
>おります。市民社会・企業社会に障害者現解とゆとりある眼差しを求める
>求め続ける事が必要なのです。

この部分を何度読んでも理解できないのですが、「障害と事件を結び付ける事など全くありません」とはどのような意味でしょうか。
障害と事件を結び付けるべきということですか?

>掲示板の中で、お母さんがお子さんの学校教育についての相談が
>有りました。障害児童生徒の教育はアスペルガーの人達だけの問題ではなく、
>大変重要な問題提起であると一瞬にして感じました。しかし、掲示板の
>文面をみていると、単に自分の経験や励ましが多く、問題点や改善点等、
>少しでも良い方向に向かう様な書込みがありません。規制されているのですか?

「単に自分の経験や励まし」の書き込みと、「問題点や改善点等、少しでも良い方向に向かうような」書き込みと、具体的な違いをおしえて下さい。
SCB伊藤さんが、どの書き込みを前者と判断し、どのような書き込みなら後者と判断するのかが、上記だけでは私にはわかりませんでした。
書き込んでおられるのが多くは親御さんであり、当事者でないところはわかりにくい原因の一つかもしれません。

>障害者理解が進み「ベーシック・インカム」が到来するには、20〜30年は要する
>と考えています。現在の児童・生徒が我が国の中核となる時間経過です。
>子供たちに、正しい・生きた・体感出来る教育を受けてほしいのです。その為にも
>特別支援学級、総合教育等大きな論議になると思っておりました。
>規制・障害特性なのですか?

「正しい」「生きた」「体感出来る」教育というのも非常に主観的且つ曖昧な表現であり、理解が困難です。
発達障害を持つ親御さんは、育児が大変なだけでなく、自分の子供を理解することが出来ないという困難も大きいと推察します。非常に懸命に毎日をお過ごしのことと考えます。
当事者であるお子さんは尚更です。
私は今でも「こんな教育が受けられたら現在の自分は変わっていただろう」と推測することは出来ません。
それを掲示板で行うのは無理があると考えます。

それからSCB伊藤さんにご理解頂いているか文面からはわからなかったので一応書きます。
一口に「発達障害」と言っても、これは視覚障害や聴覚障害などのような障害名ではありません。
一般的には注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、アスペルガー症候群を含む高機能自閉症(PDD)を総称しているにすぎません。
(主治医が私に書いた診断書には「アスペルガー障害」と書かれています。)
各々が抱える困難は異なりますので、必要とされることも異なります。
又、PDDでは発達性協調運動障害やその他の身体的障害を併発していることもあります。(私自身もそうです。)

[#27104] Re:笛さんへ
 POLINECIA  - 08/7/20(日) 10:15 -

引用なし
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   ▼SCB 伊藤さん:

お初にお目にかかります。
一介のアスペルガー当事者であるPOLINCIAと申します。
質問に対する回答をいたす前にいくつか前提になるコメントを
させていただきます。

今までのコメントを拝読させていただきました限り、
SCB 伊藤様はノーマライゼーションや
障害学(障害者運動を理論化させたようなジャンル)を
よく勉強している方なのではないかと推察いたします。
(質問項目が障害学産みの親と言われるマイケル・オリヴァーの
質問表とよく似ておられますね)

一方、ある意味では新興勢力であり
知的障害者の家族会によるノーマライゼーション運動や
3障害における障害者運動を経験していない発達障害分野におきましては
案外これらの運動の蓄積というのはあまり普及してございません。
いや、もちろんこれらの分野にアンテナを張っている当事者というのは
あたしも含めているのでございますが、
発達障害分野に関わっている支援者,保護者,当事者の間では
それほど普及しているとは申せません。
(年配の支援者の中には知っているが、
敢えて障害者運動のことは話題に触れたがらないという方もおられます。
よほど嫌な目にあったのでしょうな。)

という訳で、ノーマライゼーションや障害者運動のことは
あまり存じ上げないというメンバーさんも少なくないという前提で
質問をされた方が分かりやすいのではないかと存じます。

>私の僅かな「障害学」の知識では計り知れない程、多肢・輻湊・複合
>しているのかも知れません。例え方が正しくないかも知れませんが、
>従来の障害種別ですと、50m四方の広場があると、一部の例外を除
>いて、収まるのですが 皆様のケースでは200m四方の広場が必要
>なのでしょうか。

ここのところは微妙でございますね。。。
基本的に障害学の中には新興勢力である発達障害支援の勢力の拡大を
快く思っていない方もおられます。
そのため、「今までは個性の範疇で済んでいた子どもたちが
障害のレッテルを張られて医療や福祉の現場に持ち込まれるように
なってきた。(増やされる障害児論)」といった議論も
活発でございます。

増やされる障害児論者からすれば、
50メートル四方の広場の当事者を手厚く支援していきたいところなのに、
今日では200メートル四方の広場が必要であると言われ、
限られた予算の中で50メートル四方の範疇にいた当事者が
取り残されてしまうのではないかという危惧を抱えてございます。
そのため、一部の論者は「軽度」
(支援における程度区分についての話ではなく、
社会学などで目に見えない障害者をテーマにする際に持ち出される概念。
目に見える障害者とは別の困難を抱えていると言われている)
という観点から発達障害に対してアンテナを張っておりますが、
やはりまだ増やされる障害児論の影響力が強いように
見受けられます。

>そうだとすると、私が目指している 就労移行支援はその広場のどの位置にいる
>人達からから就労支援を行えば良いのか益々わからなくなってしまいそうです。

最近、社会学に関わりのあるダチの当事者が言うのには、
もし障害学の観点から見て発達障害分野に対して最も有益な議論があるとすれば、
故アーヴィング・ケネス・ゾラ(アメリカ障害学の父)
の普遍化モデルでございましょうね。
あのモデルでは何よりも障害などの関係なく、
収入に困っている人がいれば雇用や所得の提供をすぐに受けられるようにし、
健康面で困っている人がいれば確実に医療を受けられるようにする
ハラスメントやDVで苦しんでいる人がいれば、
すぐに権利擁護を行い避難場所を提供できるようにすると言った
誰にとっても生きていくために必要な配慮(障害者に限らない)に
優先的に取り組むようにすれば、
支援をめぐる各種団体による予算のパイの奪い合い
および足の引っ張りあいという事態を防ぎ、
逆に伊藤さんがご指摘されるような
障害種別に基づく団体同士の分断や対立をある程度までは防げるのではないか
という話でございました。
いわゆる介助を必要としない障害者ならば、
ある程度は通用する議論なのではないかと言うことでございます。
少なくともあたしから見れば、
介助を必要としない当事者については至極正論かと存じます。

もちろん、これについては限られた予算の中ではできない
という議論もございますが、
財源論に関しては例えば消費税を増税する際に
税収が増えた分、法人税や累進課税の税率を下げていくという
小ざかしい真似をしなければどうにかなると考えてございます。
財源が足りなくて増税するのであれば、
特定の層だけ減税するというのはナシでございましょうな。
以上、質問の前提になる部分に対しての回答でございました。

[#27106] Re:管理人:秋桜さま
 POLINECIA  - 08/7/20(日) 11:09 -

引用なし
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   ▼SCB 伊藤さん:

>秋桜さん 発達障害やアスペルガーの人達の基本的
>疑問ですが教えてください。(今まで誰もこたえてもらえません
>でした。)

という訳で、僭越ながらあたしも回答してみたいと思います。

>1.    長期に渡り、「リアル」な体験を通じ、悔しさを内包
>(抑圧され、忘却させられている)した状態ではありませんか?

あたしに関して言えば、
抑圧や忘却する前に頭にきたことはすぐに頭にきた相手に
問題提起してしまうクチでございます。

ただ、アスペルガーや発達障害当事者全般について言えば、
必ずしもそうではないと考えます。

近年、「発達障害者は必要以上に被害的になりやすく、
本人が被害を受けていると言っているからと言って、
それを言葉通り信じることはできない」という言説が非常に
流行してございます。
それを信じてしまった当事者さんの中には
じっさいにハラスメントやDVを受けていても
「これは被害なのではない。
自分が被害を受けていると思い込んでいるだけなんだ」
と信じ込もうとしておられる当事者さんも少なくございません。

ま、あたし自身ははっきり言ってしまえば、
自罰であれ他罰であれ、
自己を欺くのは人間にとって本性的なものであり、
むしろ自己を欺き、その生き方を自己正当化することによって
人間の生は成り立っていると考えてございます。

>2.    現状に対する不満・不安・怒り等を変革へと向かう
>運動力や他者との連帯を考えないのですか?

ここについては現在、あたしのダチどもの間では議論中でございます。
これは自閉特性云々の問題だけではなく、
ある意味では支援が創りだす解釈体系に対して醒めた目を持つようになった
当事者全体の方向性に関する問題が含まれてございます。

あたし自身はそれが「健常者」であれ、「障害者」であれ
「定型発達者」であれ「非定型発達者」であれ、
これらの集団同一性に基づくグルーピングには非常に違和感があるので、
どこでも違和感を感じ
どこにも帰属しない異邦人として生きていくことを志向してございます。

>3. 自らの「存在証明」を求めていますか?
>  自分は無価値ではない⇒他者の証明を求める。

「無価値ではない」の意味内容が何を示すのかにもよります。
例えば、
「自分は障害者なのに仕事ができる」
「自分は障害者なのに結婚できる」
「障害者なのに社会に適応できている」
なんてことを拠り所にした存在証明であれば
「趣味が悪くスケールが小さい」の一言で片づけ、
相手にいたしません。
(まあ、そういうところに優越感を感じてしまう当事者も少なくないので、
何なのですが)
また、他人に証明を求めるについては
なぜ自分が生きていくのに他人に承認を求めなければならんのか
と批判的です。
むしろ、これについては障害者運動でも
「どこに四六時中理解や承認を求めることを自己目的化して
生きている奴がいるんだ!!」
という古くからの問題提起があったかと存じます。

ただ、能力,社会参加の達成度,自立度に関係なく、
ただ「自らの生を肯定する」だったらそれなりに価値も感じます。

>4. 障害者としてのアイデンティティを持っていますか?

これは2で答えた通り。
基本的には何らかの集団同一性に帰属するということは
ございません。
むしろ、アウト・サイダー化こそがあたしの目論見でございます。

>5.    市民社会では、精神障害者と発達障害の区別が出来ていないと
>思っていますが、いかがですか?又現状追認から脱却出来ないと
>従来(旧法)の精神障害者と、コンフリクト(衝突)が
>起きないでしょうか?

区別はできていないと思うのですが、
特にそれが問題であるとは考えておりません。
むしろ、発達障害当事者の間に
「自分が精神障害者と同一視されたらどうしよう」と考えている者が
少なくないということの方が問題だと思ってございます。
そういう当事者には
「なんで同一視されちゃ不名誉なのか言ってみなよ」
と時々突っ込みを入れているのですが。
もちろん、支援や配慮の仕方には発達障害の有無によって
若干の違いはあるかと存じます。

現状追認については、
「当事者ではなく社会をノーマルにする(ノーマライゼーション)」
「社会における障壁や否定的な態度こそ問題の根本だ(社会モデル)」
の観点から見ればおそらく問題でしょう。
基本的に発達障害支援の世界は
個人モデル的発想(その当事者の困難こそ問題の中心であり、
それを解決することこそが根本的な問題の解決につながる)という文脈での
議論が多いかと存じます。

たぶん、社会モデル的な観点も少しずつは
普及していくことになるでしょう。
パンドラの箱は少しずつ開いているといった感じでございます。


>大変重要な問題提起であると一瞬にして感じました。しかし、掲示板の
>文面をみていると、単に自分の経験や励ましが多く、問題点や改善点等、
>少しでも良い方向に向かう様な書込みがありません。

障害学で紹介されている議論の中にもございましたね。
障害を「個人の悲劇モデル」で見る観点が強く、
それを社会の問題と見なして、
社会的解決に向かって進んでいこうという観点が乏しい、と。

1.伊藤さんが危惧しているように
現在の障害者支援が障害種別によって分断されており、
それぞれの団体は支援や予算の配分を奪い合う敵対団体と
化してしまっている。
そして、「自分たちが特に苦しいんだ」と訴えることで
必死になってしまっている。

2.種の異なる障害者や障害者団体との連携どころか、
情報交換のようなことですら十分行われているとは言いがたく
お互いよそで起こっていることが見えにくくなっている。

というのが、
このスレッドの議論の噛み合わなさに起因しているかと存じます。
ちょうど、伊藤さんが発達障害について十分知らないことがあったように、
発達障害業界も種の異なる障害の世界の議論については
十分知っているとは申し上げられません。
まずは相互の情報交換が活発になることが不可欠と言えるでしょう。

[#27107] 追伸
 POLINECIA  - 08/7/20(日) 11:29 -

引用なし
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   あたしが運営しているコミュ二ティーの紹介で恐縮なのでございますが、
mixiというSNSに「裏・発達障害世界」
というコミュニティーがございます。

必ずしも障害学やノーマライゼーションの心酔者ばかりではないのですが、
比較的SCB 伊藤さんが問題提起しているようなテーマに強い当事者が
揃っているのではないかと存じます
(最近は貧困問題,ベーシック・インカムなどもテーマとして扱っている。
アブノーマライゼーションなんてテーマもあったな)。

あたしもこの掲示板では少し力をセーヴしているのですが、
あちらではもうちょっと本気を出して議論をすることは可能です。
ま、興味があれば伊藤さんのような観点の方ならば、
大歓迎でございますので、気軽に遊びに来てくださいませ。

お粗末ながらサイトの紹介でございました。

[#27182] Re:管理人:秋桜さま
 SCB 伊藤 メール  - 08/7/23(水) 17:01 -

引用なし
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   ▼SCB 伊藤さん:
>管理人:秋桜さま
>
>SCB伊藤です。
>ご連絡有難うございます。
>私の意図していた事と全く違った反応に正直驚いてます。
>秋桜さんのご指摘の様に発達障害者に対する知識と理解力が
>不足しております。
>私の訴えたい事は、表題の「市民社会の障害者理解と共有感情」
>そのものであり、障害者が他の障害を語る事は、誤ったメッセージ
>を与えてしまった様ですね。 障害種別により、多肢・輻湊・複合
>している為、障害者間の連帯が困難である事は、古くて新しい
>課題です。秋桜さん 発達障害やアスペルガーの人達の基本的
>疑問ですが教えてください。(今まで誰もこたえてもらえません
>でした。)
>1.    長期に渡り、「リアル」な体験を通じ、悔しさを内包
>(抑圧され、忘却させられている)した状態ではありませんか?
>2.    現状に対する不満・不安・怒り等を変革へと向かう運動力や他者との
>連帯を考えないのですか?
>3. 自らの「存在証明」を求めていますか?
>  自分は無価値ではない⇒他者の証明を求める。
>4. 障害者としてのアイデンティティを持っていますか?
>5.    市民社会では、精神障害者と発達障害の区別が出来ていないと
>思っていますが、いかがですか?又現状追認から脱却出来ないと
>従来(旧法)の精神障害者と、コンフリクト(衝突)が
>起きないでしょうか?
>
>私の書込みについて少し弁解致しますと、障害種別に関係なく、
>就労支援をしておりますと、色々な情報が入って来ます。市民社会の
>共有感情≒ 企業社会の共有感情と置換えられるのです。障害者数は
>毎年増加しておりますが、就労の門戸は極めて快く雇用条件も悪く、職域
>の拡大も進みません。行政は、発達障害者支援センターを各都道府県と
>政令指定都市に設置しており、独法も発達障害の就労訓練も地域別に
>年2回程度しているようですが、就労先を確保している理由もなく、訓練後
>ハローワークへ行って下さいで終わっています。残念ながら、行政・行政サイドの
>方々は現場(企業の考え方)を知らないのです。障害と事件を結び付ける
>事など全くありません。視覚障害者にとっては「麻原彰晃」を経験して
>おります。市民社会・企業社会に障害者現解とゆとりある眼差しを求める
>求め続ける事が必要なのです。
>秋桜さん 私がどうしても理解出来ないのですが・・・
>掲示板の中で、お母さんがお子さんの学校教育についての相談が
>有りました。障害児童生徒の教育はアスペルガーの人達だけの問題ではなく、
>大変重要な問題提起であると一瞬にして感じました。しかし、掲示板の
>文面をみていると、単に自分の経験や励ましが多く、問題点や改善点等、
>少しでも良い方向に向かう様な書込みがありません。規制されているのですか?
>障害者理解が進み「ベーシック・インカム」が到来するには、20〜30年は要する
>と考えています。現在の児童・生徒が我が国の中核となる時間経過です。
>子供たちに、正しい・生きた・体感出来る教育を受けてほしいのです。その為にも
>特別支援学級、総合教育等大きな論議になると思っておりました。
>規制・障害特性なのですか?
>
>長くなりましたが、最後に派遣業界で急速に起きているのですが、
>●    金融関係・大手企業グループでは、自前の派遣会社を設立強化し
>グループ各社のみに人材を派遣しています。登録はかなりしぼり込んで
>います。(書類審査→2〜3時間のテスト、スキル確認
>各種検査・作文、面接→登録となっています)
>●    大手派遣会社では、登録の見直しをしております。
>(申告したスキル不足者・トラブルを起こした者等)派遣先企業から
>クレームが増加しているからです。
>派遣事業の潮目が変わって来ています。皆様有難うございます。SCBの伊藤です。
こちらから質問しながら、大変失礼ですが、私の思考回路が
ショートしてしまいました。その後 ふと頭をよぎったのですが
「聾文化宣言」でした。「聾文化宣言」を見た時 少なからず
ショックを受けました。盲者と聾者は、典型的な
コミュニュケーションが取れない障害種別です。
聾者には「日本手話」と言う第一言語が存在し、回りくどい言い方
はなく、常にストレートな言語です。ご存じの方もいらっしゃるで
しょうが、手話通訳の方は、いつも苦労しています。
母語は「日本語」ですが、独自の言語と遠慮のない話し方(手話が
わかる人でないと理解出来ない)等 理解できる部分もかなりあると
思っています。
笛さんより発達障害は、総称であると教えていただきましたが、
突拍子もなく「新たな文化集団?」ではないかと考えてしまいました。
内容はわかりませんが「増やされる障害児論」も文化論的な匂いがします。
個性VS障害特性となるでしょうか?皆様からは、誤解と無理解の塊り
だと思われてしまうのでしょうが、私にとって「多文化共生」から
入るとかなりスッキリとします。
多くの人が勘違いをするのですが、文面、話しを聞くことの中で、
受手が「わかる」と「理解出来る」とでは、大きな「差異」がある事が
多いのです。書き手や支援者の優位性(あなたより専門知識がある、
あなたを支援している)を、私の文面から感じたのでしょう。(支援者であろうとすると絶対に優位性を表に出してはいけない)
私の回路のスイッチが入るまで、静かにしておきます。

笛さんへ
大変 丁寧な回答感謝しています。笛さんの疑問の一部しか答えられ
ませんが、2番目の質問に対し、「自分が我慢するもので 限界を超えると
二次障害になる」の文面を見て、「なぜ、そんなバカな支援体制はどうなって
るのか」自分自身の怒りと、何も出来ない悔しさを感じています。
又 正しい、生きた体験出来る教育とは、私は今賃貸マンションに住んで
います。マンションには、幼児から老人、外国の方とバラエティー豊かな
人々がいます。私は常に白状を持っています。エレバーターに乗り合わせる
人達は、限らず何階ですか?と声をかけてくれます。エレベーター1台には
点字表示がありますが、音声の表示がない為目的階についたのか解らない事
を住民が気づき、先に降りる方が次ですよと声をかけてくれます。
私が常に何階を押してもらえますか。目的階についたら教えてくださいと
お願いして来た結果です。幼児にも理解され喜んで協力してくれるのです。
マンションと言う空間から外出時にも白状者を見かけると声をかけている
とも聞いています。障害児童、生徒が通う学校であっても空間の広さが
違うだけで学校単位で障害者理解を教える事が可能です。同じ学校へ通う
他の障害者、生徒の保護者、支援者(地域)と共に行動する事をお勧め
しているのです。私が考えている連帯とは、この事なのです。
全国組織の管制団体」などは、無視すれば良いのです。質問にはない
のですが、障害当事者のリーダーを育てる必要を感じます。リーダーは
多くの人が支えないと、すぐに消耗してしまいますが

精神障害者とのコンフリクト
非常にわかりにくい文になっていました。ためらいがありました。
就労支援の為、企業の人事担当者と話すと、障害者雇用の枠であっても
精神は雇用予定がないと良く言われます。詳しく聞くと、一般で入社
した派遣パートで大きなトラブルを起し、現場サイドではトラブルを
起こした人達を精神障害者と思い込んでいます。精神障害者の人達は、
企業に対しカミングアウトをし、医師の意見書を提出するのに、
玄関払いをされる為、トラブルを残し、働こうとする精神障害者の
邪魔をしていると指摘する事がある為です。どの障害の人達がトラブル
を起こしているかは、検証する事は出来ませんが発達障害の方ではない
と言い切れません。

私も思考回路を修復し、勉強をしたいと思っています。そこでお願い
致します。奈良県在留の三島照雄さんをご存じありませんか
我が国において早くから、発達障害者の支援をしていた方です。
お知り合いの方がいらっしゃったら、共生社会分野の伊藤へ連絡して
下さいと伝えてください。

尚、障害者の就労支援を真面目にしておりますので私の添付文書
    読んでいただければ幸いです。

[#27196] Re:管理人:秋桜さま
 SCB 伊藤 メール  - 08/7/25(金) 16:30 -

引用なし
パスワード
   お世話になっています。
先日#27182を掲載さしていただいた分に、小論文を載せるつもりでしたが
掲載出着なかったので、よろしければ下記のところに入っておりますので
よろしくお願いいたします

http://www6.ocn.ne.jp/~syurougo/

[#27205] Re:管理人:秋桜さま
 POLINECIA  - 08/7/26(土) 16:05 -

引用なし
パスワード
   再びPOLINECIAでございます。

▼SCB 伊藤さん:

どちらと言えば、
笛さま宛のコメントのようでございますが、
あたしから答えられるところだけ答えておきます。

>突拍子もなく「新たな文化集団?」ではないかと考えてしまいました。
>内容はわかりませんが「増やされる障害児論」も文化論的な匂いがします。
>個性VS障害特性となるでしょうか?

念のため補足しておきますと、
「増やされる障害児論」は笛さまではなく、
あたしが投稿したコメントの中に登場してございます。

細かい点は色々ございますが、
「かつては個性の範疇で済まされていた子どもが、
現在は医療や福祉の世界に持ち込まれるようになってしまった」
というのが主な論旨だというのは前回申し上げた通り。
そして、発達障害をある種のラベリング(レッテル貼り)であると
見なします。
どちらかと言えば、
発達障害内部での議論というよりは、
肢体不自由や知的障害の主に子どもの教育に携わる関係者の間で
議論されている内容でございます。
発達障害の流行や台頭により、
肢体不自由や知的障害の子どもたちが取り残されていってしまうのではないか?
あるいは特別支援教育と言っても、
普通学級の中で新たにLD,ADHD,高機能障害者といった子ども
が新たに「発見」されているだけであり、
肢体不自由や知的障害の子どもたちは
相変わらず選択の自由もないまま特別支援学級への在籍を余儀なくされている
という危機感が背景にあるのではないかと言われてございます。

他方、アメリカには自らを発達障害ではなく、
「神経学的少数派」と名乗る当事者のグループがあり、
これなどは伊藤様がご指摘されている
聾文化とも若干共通性があるのではないかと思います。
アメリカでは保護者を中心に
障害は治療,克服されるべきものだという考え方が根強く、
それに対する反作用として生み出されてきた立場なのではないか
と言われております。
(詳しくはアスペルガー当事者のニキ・リンコ氏の著作参照)

「増やされる障害児論」と「神経学少数派」の議論の決定的な違いは、
学校教育に対する立場でしょう。
「増やされる障害児論」の立場では、
全ての障害のある子どもが普通学級に通えるようになることが正しいとされ、
現在の日本の特別支援教育はむしろそれを妨害するものと
受け止められることが多いです。
(つまり徹底したインクルージョン教育派)

それに対して、「神経学的少数派」の場合、
むしろインクルージョン教育に対して
「当事者を多数派の文化に従わせようとするやり方なのではないか」
と警戒する意見も少なくありません。
場合によっては聾文化が手話教育中心の学級を作ることを主張するように、
分離教育を主張する意見も多く見受けられます。

(以下は完全に笛さま宛と思われるが、回答可能なコメント)

>奈良県在留の三島照雄さんをご存じありませんか
>我が国において早くから、発達障害者の支援をしていた方です。

あたし自身、その先生とはお知り合いではございませんが、
どこの団体に所属し、どこから連絡が取れるのかについては
存じております。
ただし、オープンなサイトには公開できないので、
フリーメールからの連絡ということでご容赦願います。

(追伸)

ご紹介いただいた伊藤様のホーム・ページ拝読させていただきました。
かなり実践的な取り組みをされておられるんですね。

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