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まいごママさんのコメントに関して、同じ立場の私としては、今まで聞きたくても聞けなかったことを代弁していただいたような気持ちがしました。
AS当事者でもなく、その家族でもなく、関わる教育・福祉関係者でもない「周囲の第三者」として、そろばんさんや明子さんの親切さや、フリージア*さんの大切な部分のご説明や、めぇめぇさんの受け入れに、しみじみ嬉しく思いました。
最近あった、嬉しい出来事を書かせていただきます。
A君というASの男の子が地域に居ます。
次男の小・中の同級生で「超無口だけど、なぜか我が家によく来て黙って本を読む」男子でした。
高校は別になったので、しばらく顔を見なかったのですが、先日、庭に人の気配がするので出てみたら、A君が立っていました。(彼が、ごめんくださいとかこんにちわと言ったのを聞いた事がないし、小・中の頃は留守中、庭どころか屋根の上に腰掛けて待っていたこともありました)
入って来たA君は、例によって沈黙したまま正座してたので、「もう、久々のびっくりや。そういや久しぶりやね」などと例によって一方的に話しかけ、A君も質問に「うん」or「いや、そうではない」の最小限の返答などして30分ほどが過ぎました。
その話の流れの途中、私はやっと彼の訪問の意図を知りました。
A君は、国立大学工学部の編入試験に合格して、それを報告に来てくれたのでした。
私の話しかけが「どう? 元気やった?」「お母さん、お仕事続けてる?」などと世間話に流れたので、それに返答するのに精一杯で、自分の言いたい事を言うチャンスが無かったようです。
よくよく聞くと「合格結果を、母親だけには言った」が「父親には言う気もないし、友達にも聞かれなければ言わない」ということでした。
そんな彼が、母親の次に私に知らせてくれようとした気持ちが嬉しくて、涙が出ました。
A君の小・中時代はアスペルガーという診断さえ無かったかも知れません。それゆえ家族も彼の様子を誤解して、特に父親は叱咤が多かったようです。
ASの知識がないままに、私はA君となんとなく関わっていた時間が長かったのですが、それはA君の持つ純朴な雰囲気が好きだったのだと思います。
私がA君を好きだったので、A君も馴染んでくれたのかなぁと思いました。
A君は高校に入りアスペルガーと診断されて、ご家族は受容に悩まれたようですが、A君本人は幸い自尊心が傷つく事無く「なるほど」と彼なりに納得できたようです。
で・・・診断数日後、我が家に来て、唐突に「アスペルガーというのを知っているか」と、つぶやくように尋ねてきたので「知ってるよ」と答えると「僕は、そうらしい」と言うので、
診断を受けたということに内心驚きましたが「私は、更年期障害という障害らしい。ま、どちらにしろ、自分のことが解るということは良いことだよね」と答えると「うむ」と頷いてくれました。
私とA君の母親とは、今だ親しくありません。
彼女もとても無口で、こちらから話しかけなければ挨拶などもないからです。
でも・・・A君と私の関わりを、無関心かも知れないけれど不安とか悪くは感じてないようだと(勝手に)思ってます。
ASの人が千差万別であれば、第三者としてその関わり様も千差万別で、お互いの経験値や知識で「何かトラブルがあったとき」に、第三者としての立場で出来うる事があれば良いなと思いますし、日頃から、その子やその人に挨拶や声かけをして「私は友達だよ」というメッセージを送ることは大切だと思っています。
また、現場々で、AS当事者の方の「自分はこうなのだ」という説明、そのご家族の方の説明と「こういう時はこうして欲しい」という具体的な要望が、周囲の誤解を理解に変える唯一のメッセージになるので、お願いしたいなぁと思っています。
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