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▼リゲルさん:
>手先が不器用なAS者でも実験・実習などについていける大学の
>理系学科や、専門学校の技術系学科はどんな学科ですか?
>また、向いてない理系学科はどのような学科だと思いますか?
『恐竜が好き』・『きれいな石&鉱物が好き』という子がいると、親御さんはついつい「博物館のキューレターにでも…」というふうに期待してしまいますが、AS・非言語性LD系のハンディを持っていると、実は案外『不利(>_<)』なのです。
第一に、キューレターというのは、高い『対人交渉力』を要求されます。何かことを起こすには、上役・業者さん・他の研究者と逐一、情報交換しなくてはなりませんし、修学旅行などの大口のお客様たちがいらっしゃるときには、しっかりとした気遣いをしなければならないのです。
第二に、自分の考えをきちんと『言語化』する力が必要なのです。これは日本語ばかりでなく『英語』も両道でなければならず、論文や学会発表の基礎なのです。理系といえども、『語学』の修練は『ビシバシ(@_@)』やらなくっちゃダメなんです。
第三に、自然史系というと『野外調査』がつき物なのですが、これには非常に高度な『空間把握力』がいるのです。例えば、目分量で「あの崖の高さは、10m」と割り出し、次に「ああ、この尾根が造成で、50mの等高線のとこまで削られてできた新しいやつだな!」ということを瞬時に割りだして、持っている地図に落とさなくてはならないんです。ただ、景色として見てしまってはダメで、「何が、どこにあって、どんなふうに見えたのか?」事細かにノートに急いで書き留めないといけないんです。スケッチの能力もいります。
キューレターは、僕も一時期あこがれていましたが、これらのことで散々悩んだ挙句に、「自分は向かない…」とすっかりあきらめてしまっています。
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