|
アスペルガー症候群当事者の笛と申します。
florさんの真摯な告白に言葉を失い、頭の回転(本当に回転すると仮定すると)が止まりました。
このような機会に見知らぬ場所で心中を吐露なさることは、大変に難しく苦しい哀しいことであったろうと、お察し申し上げます。
同時にflorさん、そんなにすべてをさらけ出さなくても良いのだと思います。
(専門的な医療機関やカウンセラーの先生などと協力し合って、必要ならば薬剤を用いながら、少しずつご自分の内面を覗いていく、という課程がないと辛すぎるからです。)
これ以上florさんがこの場で立ち直れないくらい内面の闇を掘り続けるのが良いこととは、個人的に良いこととは考えませんので、
告白の具体的な内容に関してのコメントは控えさせて頂きます。
お子さんへの対処方法として、当事者として経験からコメント出来ることを少し書きます。
アスペルガー症候群の症状は、本人の生まれつきの性格と相まって様々な様相を呈するものですので、ご参考になりそうもない場合は読み飛ばしてください。
●話している内容よりも、顔の表情や声のトーンに気を取られやすい●
florさんがお子さんを叱る時、お子さんはflorさんの顔の表情や声の調子にばかり集中してしまい、話の内容を理解するのが難しい状態であることが考えられます。
特に、お子さんが悪いことをしたときに、悪いから叱るのではなく、悪いことをしたことで自分がイライラするので叱る場合、顔の表情は険しく、声のトーンも厳しくなりがちです。
これは人間として当たり前のことらしいですが、アスペルガー症候群の人々の中には、当たり前ではない人々がいます。
そうすると、どうして叱られたのか理解できないばかりか、険しい顔の表情や厳しい声のトーンに怯えてパニックを起こす場合もあります。
私の場合は、怒られる時ばかりでなく、どんな話をしている時も、相手の顔の表情や話す時の癖、声の調子に集中してしまいます。
これを避けるためにも、相手の顔を見ずに会話をすると非常に楽なのですが、一般社会では会話中に相手を見ないのは失礼なことですので、憂鬱です。
逆に、相手の顔に特徴が少なく、顔の表情に乏しく、声が大きすぎず抑揚のない話方で話す人の場合、相手の顔を見ながら会話をするのはそれほど困難ではありません。
「相手の顔を見て会話する」という一つだけとっても、大人になってからもこれほど社会に馴染むのに工夫が必要なのですから、
私の母は、怒鳴ったり叩いたりしながらも、よくぞここまで育ててくれたものだと感心します。と同時に感謝しています。
(私はアスペルガー症候群と診断されてからまだ1年と少しですので、私が子供の頃は、母は情報も全くなく、本当に苦労したと思います。)
長くなりましたが、florさん。
いつも無表情でいたり、抑揚のない声でお子さんに話しかけることなど難しいのでしょう。
(私は素がそうなので顔の表情を作るのが難しいですが、一般の人は私の逆ですからやはり難しいのでしょうね。)
ただ、上記のようなことを頭の片隅にでも置いておけば、florさんの状況が少し楽になる一助となるかもしれないと思い、書きました。
それから、ぼんやりしているように見えても、結構ちゃんと聞こえていたりするのはよくあることです。
聞いていないと思ってあまりネガティブな事は言わない方が良い、というよりも、聞こえているので穏やかに話しかけ続ければ、理解してくれることも多い、という意味で書きました。
florさんのように、本当の意味でお子さんを思っているお母様がいて、お子さんはとても幸せです。
|
|