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▼まる こさん:
管理人の秋桜です。言語聴覚士(ST)として医療現場などで働いてきました。
>今『のび太・ジャイアン症候群』という本を読んでいます。
>この本の付記として
>『舌喉頭偏位症がのび太・ジャイアン症候群(ADHD)の原因となる場合があります。』
>という文章が書かれているのですが、舌喉頭偏位症について詳しいことが知りたいです。(息子は慢性的な喘息があり、ひょっとして?と思ってしまいます。)
>
>何か情報をお持ちの方、コメントお願いいたします。
一般的には「舌小帯短縮症」と言われています。舌小帯短縮症が重症の場合に舌喉頭偏位症や舌癒着症というドクターもいるようで、色々な症状の原因だという人もいます。
幼いころに哺乳がしづらい、いびきがひどいといった状態が続いている、発音(専門用語では構音と言います)がうまく行かないといった状態の場合手術をするケースもあります。舌小帯短縮症かどうかは舌を出してもらい、舌がどのくらい出にくいかで判断します。
しかし大抵のケースは舌小帯短縮症であっても軽度なので日常生活を送るうえでは支障にならないレベルです。舌癒着症についても手術のリスクと症状改善のメリットを考慮した上で行う必要があります。
ADHDと舌喉頭偏位症は直接的には関係がないと私は考えています。ただ先にも挙げたようにいびきがひどいといった影響が出ている場合、睡眠時無呼吸症候群といった症状になります。このような場合どうしても熟睡できないので集中しづらい、日中眠気でボーっとしてしまうといったことは出てくるでしょう。
また発達障害のお子さんの場合筋緊張が低い、関節が緩いといったケースが多いので(そうではないケースもいますが)、顔や喉頭周辺の筋力が弱いことがあります。そのためまずは遊びながら筋力トレーニングをしていくよう親御さんに指導することが多いです([#19359][#19495]に簡単に書いてあります)。
私の夫も舌小帯短縮症があり、構音やいびきなどの問題がありましたので、今年手術しました。その辺りのことはブログにも書いています(http://cosmos-mie.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/index.html)。そこにも書きましたがただ手術さえすればいいというものではなく、筋力をつける必要もあります。口の中は粘膜ですからきちんと動かさないとまた癒着してしまうこともあります。
まずは耳鼻科か口腔外科(歯科)で相談されてみるといいと思います。
また息子さんは慢性的な喘息とのことですが、最近喘息治療がなかなかうまく行かないケースの中に逆流性食道炎が併発されていたことがあると指摘されています(http://www.jsps.gr.jp/05_disease/gi/ger.html)。
参考になれば幸いです。
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