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▼ハウルさん:
はじめまして。
お恥ずかしい話しですが、私自身詐欺に遭遇し、高いローンを組まされたことがあります。
これは、だまされやすいとか、人を信用しやすいという前に、
その商品は、本当に自分のためになるの?ってところに、見通しが私自身たてられなかったことにあると思いました。
「人を信じる」って、なにか美しい言葉のように思えますけれど、
人間、実は相手を疑うことも大事なんですよね。
それは、相手が自分をだましてる?と、悪い方に疑うことばかりじゃなく、
たとえばね、
相手が、とってもからだの調子が悪いのに、
「大丈夫よ。ぜんぜん平気」なんて、こちらを心配させないための嘘をついている場合もあります。
そんな言葉も信用しちゃったら、大切なお友だちだった場合、
逆にお友だちの窮地を助けてあげられないことになるかもしれませんね。
それに、「言葉」も、相手に伝わると微妙にニュアンスが違ったものになったりします。
伝言ゲームみたいな、ぜんぜん違った意味に変化することがあります。
とくに自閉症者は、この受け取り方がかなり違ったりすることも多いので要注意。
相手からの言葉もまったく違った意味に取り違ったり、
相手へうまく伝えられなかったり、
相手も自閉症者だったりして、まったく違った意味に受けとってしまったり。
違った意味に受取ったまま、もう一人に伝えてしまったり。
そんなこともありますので、
「言葉」も表面だけの意味じゃなくって、色んな裏事情が隠れているかもしれない、って、考えてもいいかもしれません。
これもひとつの「疑う」ってことだと思います。
私が今でも思い出して腹が立つのは、
私が、夫とのトラブルで実家へ帰っていたとき、
うちの両親が夫婦を元に戻そうと、夫の実家に「二人をもう一度一緒に暮させてあげましょう」と、電話をかけたことがありました。
後に、夫から、「それは、お前の実家が、お前を追い出したがっていたんだろ」
と、言われました。
これって、私がうちの親が電話をかけてるところを実際に見ていたから良かったようなものの、
夫の言葉をまるまるそのまま信じ込んでたら、すごい親への不信になってしまいます。
これだけ人の言葉って、受け取り方が違うってお話しだと考えてみていただきたくって、例に出してみました。
(この夫とは、離婚しました)
相手の言葉をまるまる信用する のじゃなく、
いつでもすこーし、疑ってみる。もしかしたら別な事情や、別な背景があるかも?って、別な視点から考えてみる。
とくに自閉症者は、自分の思ったことだけが正解だと思ったり、
自分の知ってる事情だけが世の中の全てだと思い込んだりします。
これを、シングルフォーカスといいます。
そうじゃなくって、違う見方もあるってこと。
相手からすると、全然違う考え方だったりするかもしれないってこと。
こんなことも、「疑ってみる」ことだと思います。
「人を疑う」…悪いことのように感じるかもしれませんが、
それも、自分をひとつの考えに閉じ込めてしまわないための、相手とのコミニケーションに大事なことかもしれませんよ。
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