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アスペルガー症候群当事者で会社員の笛と申します。
▼wasteさん:
>個人差はあれ、コミュニケーションに難を抱えるアスペルガーにとって
>もっとも向いていなさそうなのが営業・接客業だと個人的に考えているのですが
>それでもなをその職種を選んで頑張っている方々はいると思います。
私の個人的な経験とその結果得た考えでは、アスペルガー症候群当事者に最も向いていないのは、四六時中向いや隣の席で人が机仕事をしている人口過密な職場ではないかと思っています。
和気あいあいとおしゃべりしながら仕事をする・電話を頻繁に使っている・昼食やおやつの時間なども皆一緒・一人になるスペースがない、等など…
とりあえず私には以上が耐えがたい職場です。
特に克服してまでそういう職場に居たい理由もありませんので、無条件で最初から選択の対象とはなりません。
>お聞きしたいのは、何故その職種を選びどうやって克服して行ったかということです。
>私は対人が苦手なくせに人と関わっていないと漠然と不安になる矛盾した性格で
>常に人と接する営業・接客業にとても興味があります。
営業や接客業は、wasteさんが思っていらっしゃるほどは四六時中人と接する業種ではないかもれません。
一口に営業・接客と言っても、扱う製品や販売方法によりかなり異なったスキルが要求されると思います。
私の仕事を例にとると、購入した顧客が当社の製品をさらに加工してエンド・ユーザーに販売するのですが、
詳しい製品知識や最新の市況をたえず仕入れて顧客にアドバイスする事から、販売した製品のクレーム対応(研究所や工場へサンプルを送って調査・解析し、更にその結果を顧客がわかりやすい形にして報告する、求償があれば交渉するなど)、
顧客からの技術的な問い合わせに関するフォローなどなど、常に人と接するというよりも、
顧客と製造側の間を担う仕事的要素が強いです。製造側からはほぼ純粋に理論的・実質的データを提示してもらえますが、
それを顧客に報告する際にはたぶんに情緒に訴えるようなアプローチを試みなければなりません。
私にとり製造者側とのやり取りはテクニカルで専門的な内容を横に置けば楽なのですが、
論理一辺倒では納得しない顧客に対して頭が痛いです。
以上のような営業がある反面、とことん自分自身が価値を感じて納得した製品を顧客にデモンストレーションしつつ販売する、というような内容の営業でしたらば、
「自分の興味のある好きなものをとことん語る」アスペルガーの特徴が活かしやすいのではないでしょうか。
私の場合は石けんだったらこの種の営業・接客が出来そうです。何しろ好きなので。
それからwasteさん、ご自身の事を廃棄物とお考えになられているのでそのHNをお使いになっているということですが…
ちょっと調べたのですが、wasteは環境破壊に対して待ったなしの現代社会では、貴重で有効な資源なのです。
○waste biogas
○waste biomas
○waste boiler
○waste energy
○waste fuel
○waste gas
○waste heat
ほんの一例ですが、すべて一旦排出された今までは廃棄されていたものを再利用しているwaste diversionです。(私がいる会社で販売している製品を製造する工場でも有効利用しています。)
これからの社会が努力すべきは、wasteをいかに有効に利用するかのwaste analysisとかwaste assessmentだと思います。
どうしてもご自分をwasteとお考えになってしまうのならば、wasteさんもご自身の活用方法をもっと分析してみたらいかがでしょうか。
私は自分の利用方法を考えるのが好きです。脳が機能的に少数派ということは、利用方法もユニークなものとなるでしょうから。
営業職・接客業が向いている・向いていない、という事ではなく、まずは「人とかかわっていないと漠然と不安になる」という点に関して、もう少し分析してみはいかがでしょうか?
私の考えですのでご参考にはならないかもしれませんが、職場の人は職場の人、顧客は顧客、いずれも友人ではありません。
そこから発展して個人的に話が合う・趣味が同じ、などの理由で自然に親交が深くなり友人になるという事は十分あるとは考えますが、
あくまでも基本は「仕事上関係している人」に過ぎませんから、無理に仲良くしよう、好かれよう、とお考えになる必要もないのではないかと考えます。
逆に「仕事上関係している」だけの人を、容易に自分のプライバシーに立ち入らせる必要はないし、かえって危険な事もあるのではないでしょうか。
それは仲良くする、とか、信用する、とは別のものなのだとカウンセラーの先生に助言された事があり、今では大いに納得しています。
長くなってしまって申し訳ありません。少しでもご参考になれば幸甚です。
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