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ゲットジョブさん、ヒゲ達磨です。50代前半の男性です。
細部にこだわるアスペルガー・AS的な物言いで、不快かも知れませんが御容赦下さい。
> 今、発達障碍の子供が増えているはずですが、やはり遺伝の影響で増えているのだと思います。
ゲットジョブさんは、「発達障碍の子供が増えているはず」という印象を持たれていますが、私ヒゲ達磨は、??です。”増えている”としても、遺伝の影響とは考えていません。
1. 日本人の遺伝子プール(総遺伝子)は、異人種の多数流入など起きていませんから、大きな変化はないと思います。したがって、その個々の組み合わせである各人レベルでも、発達障碍の形質をもたらす遺伝子レベルの有意の変動(例えば、遺伝子の保有数の増加)は起きていないと考えます。
2. 胎内環境の変化
発達障害の形質をもたらす責任遺伝子をもつ親族を調べると、男子はAS、自閉症を発現しているのに、女子は責任遺伝子をもちながら発現していない。それで性別が影響することが考えられます。まず頭に浮かぶのは、胎内での性ホルモンの影響です。女性ホルモンが責任遺伝子の発現を抑制したり、責任遺伝子の働きを打ち消す別の遺伝子の働きを強化したりするなどの経路が考えられます。
それで、内分泌撹乱物質(環境ホルモン)などによえう胎内環境の変化(汚染?)の影響が考えられます。
「環境ホルモン」の一つ、ビスフェノールAは、マウスに極低量、胎児期(妊婦さんの摂取)、生まれて間もない時期(乳に含まれて)の暴露すると、神経の発達や性周期行動への影響や曝露されたオスが交配相手に雌から選ばれない選好されないなど観察されています。マウスは、人間に聞こえない超音波で会話・コミュニケーションしていることが知られています。
私の妄想ですが、ビスフェノールAの影響で暴露した雄マウスは、超音波でラブソングをうたう神経回路が未発達で雌マウスを口説けないかもしれません。雌マウスから見れば、傍にいながらラブソングをうたって言い寄らない変な雄で交配相手に選好されないのかもしれません。
この部分の研究は、緒についたばかり。将来的には、治療薬などの開発に繋がる可能性やAS者や自閉症者の進化的、社会的位置づけを明らかにすると思うので、視野に入れておきたいと思いますが、発達障碍の増減と関連付けるのは性急と思います。
自閉系の動物モデル(実験)については、http://nosumi.exblog.jp/8474231/
環境ホルモンの点は
「脳構造構築及び神経回路形成に対する障害の特定と,毒性表現型の進行・固定のメカニズムが明らかとなりつつあり,今まで盲点であった子どもの全成長過程を対象とした行動毒性評価系の確立が期待されている。」
http://www.jsot.gr.jp/office/tayori_33-2.html
3. 社会環境の変化
ASの考えが日本に紹介されたのは1980年代、それ以前にはアスペルガー・ASという発達障碍は日本社会には存在していませんでした。その頃既に私は、社会人で働いておりました。当時は、変人。今はアスペルガー・ASという障碍者。発達障碍の知識・認識が一般社会や医療・福祉の分野に知れ渡って検診などの体制が整備されていくと、発達障碍者と認められる人数も増えていくのではないでしょうか。
さて、ここの掲示板などを見ますと、高校生で睡眠障害を起こし学校に遅刻することが多く、退学を迫られる話をよく目にします。自慢にもなりませんが、私ヒゲ達磨は、高校2年のとき260日ほど、つまりほぼ毎日遅刻していました。起きられない。注意をされましたが、それで退学云々という話はありませんでした。”変人”として許容されていました。今の社会には、許容力がなくなっていると感じます。
1.、2.の点は、脳の器質という形質レベル。それが、生きづらさ・障碍になる、脳の発達障碍形質を持つ人が障碍者になるのは、こういった社会の許容力が大きく関わっていると思います。その許容力が乏しくなっていることが、発達障碍者の増加の一因と私は思います。家族や職場の許容力を強める、無論、発達障碍者が周囲に無意識に及ぼしている不快さを軽減する自覚的努力を前提として、許容力を高めることが必要ではないでしょうか。
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