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▼いちようさん:
はじめまして。この掲示板の管理人をしている秋桜と言います。
療育経験のある発達障害の当事者で、成人後は言語聴覚士として医療や行政の現場で働いてきました。夫は30歳ごろ専門家からアスペルガーを指摘された当事者です。
まりもさんについて色々情報提供ありがとうございます。他の面を知ることもできて私も他の参加者にとっても参考になることがありました。
いちようさんが感じたことをこの掲示板の人たちが感じなかった最大の理由は、実際に会っているか、文字だけの情報しか知らないか、ということでしょう。
ネットの掲示板というのは文章から伝わる情報でしか判断できません。対面の相談業務をしてきた身からすると圧倒的に情報量が少ないです。正直私も最初のうちは戸惑いました。
まだ電話ならカバーができることも多いのですが、文字だけというのはこんなにも難しいものか、と思いました。
その少ない情報と自分の経験などから推測してやり取りするのがネットでのコミュニケーションです。そのため文脈を読み取る力と冷静な議論ができる力、そして対面以上に相手の状況を推測する能力が求められます。
必要以上に共感してもいけませんが、文章だけの内容で判断してもトラブルになりやすいものです。
また公開されている掲示板というのは広場で大声を出して人に聞いてもらっているような状況です。室内のPCでやっているためつい忘れがちですが、全世界に自分の意見を流していることは忘れてはいけません。
気軽にできる面ではネット掲示板は魅力ですが、こんな落とし穴もあるのです。それがネットでの相談などの限界だと私は考えています。もちろん管理人の対応不足な面もあるでしょう。
私から見るとまりもさんも南美さんもとても似た特性をお持ちの方だと思います。だからこそ惹かれあってしまうのでしょう。ただそれを公開された掲示板でやってしまったことで他の参加者の目を忘れてしまったことも問題だと私は感じました。
お二人ともここではなく、同じ立場の方が集まるクローズドのミーティングなどでお話された方がよりお二人が求めている物が得られると私は思っています。ただネット掲示板というのは文字だけのため、書いていただかないと私も他の参加者もそれが判断できません。それがこの掲示板でできる限界なんだと私は考えています。
実は私の夫はまりもさんに似た特性を持っています。彼も感情的な要素を文脈から推測することは苦手です。その分文章の中から冷静に判断して私に新しい視点を教えてくれます。ですから私も彼を頼りにしている面もあります。
まりもさんと夫の違いは人の話に耳を傾けられるかどうかです。夫は分からないことでもそれに対して真剣に耳を傾け、理解しようと努力します。
私も彼に理解してもらうよう、日々勉強しています。しかし私が勉強する意欲が出るのも、彼の理解しようとする姿勢や努力を感じるからです。それがない人に一方的に努力を求められても一緒に暮らす家族は疲弊してしまいます。結果として残念ながら別々の道を歩むことになったカップルを何組も見てきました。
そして南美さんのある面は私の母にとてもよく似ています。母も私や他の親族の障害に対して必要以上に問題視していました。
私が必要以上に同一視しないですんでいるのは、仕事で同じような状況の方にたくさんお会いしてきたからだと思います。きっと限られた範囲でしか知らなければ同じような偏見を持ってしまったのかな、と感じています。
いちようさんが精神医療などに疑問を持たれている気持ちもなんとなくですがわかります。ただ発達障害の当事者に数多くお会いし、その後ビジネス関係の方(いわゆる定型発達の方々)とお付き合いしてみるとやはり根本的なところでの違いは明らかにあると私は感じています。
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