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▼いちようさん:
管理人です。POLINECIAさんにもお願いしましたが、いちようさんもまりもさんにより合った場所が見つけられるよう、ぜひご協力をお願いいたします。
>そもそも、スキルで解決するもんなんでしょうか。
>SSTという有効なトレーニングもあるそうなのですが、アスペルガーには効果があるのでしょうか。
SSTとはソーシャル・スキル・トレーニングの略ですから、日常生活のあらゆる場面がある意味SSTなんだと思います。
療育プログラムの場合はより場面設定を限定して行いますが、最終目標は日常生活で使えるようにすることです。
そもそも、この掲示板はある意味ピア・SSTなんだと私は考えています。同じように悩んできた人がコミュニケーションについて成功や失敗してきた経験を基にお互い切磋琢磨している場所です。
まりもさんに参加者が素早く反応したのは、皆さん過去に同様の行動をして失敗してきた経験があるからなのでしょう。それは私も同じことです。まりもさんはかつての私にそっくりな面があります。
ここの参加者にしたらいつもと同じように、まりもさんに「ここを気をつけたらまりもさんの良さがもっと発揮できるよ」「友達ができないのはまりもさんのこういう言動からなんだよ」と注意したつもりなのです。
もちろんアスペルガーの特性上、気になったらこだわって言わずにはおれない面もあるかもしれませんが、それを抜かしてもこの掲示板の参加者はとても親切な人が多いです。だから放っておけなかったのではないでしょうか。
ただ、まりもさんにはかえって失敗経験を積ませてしまったことは申し訳なかったと思っています。
さて、本題に戻りますが、私は自分自身が療育を受けて育ちました。成人後色々な当事者とお会いして感じるのはやはりトレーニングは受けておいた方がいい、ということです。そして最近はコミュニケーションのトレーニングはどんな人でも受けておいて損はない、ということです。
私個人としては一般的に普及しているカウンセリングがアスペルガーや発達障害の当事者には向いていないと思っています。これは他の専門家も指摘しています。
発達障害の人は認知のポイントが一般の人とは違っています。違っていること自体は悪くはありませんが、それでトラブルを起こしているのですからいくらその人の言動を承認しても問題は解決しません。場合によっては「自分は悪くない!悪いのは相手だ!」とさらに間違った思い込みをしてトラブルが大きくなる可能性もあります。
自分の認知の特徴を理解した上で必要以上に被害的にとらえていないか、攻撃的になっていないかをチェックし、さらに一般の人との違いを認識した上でどうやったら折り合いをつけていくかといった対応は欠かせないと私は考えています。
私個人は言語を通して認知行動療法に近い方法で支援の仕事をしています。そのためにコーチングの勉強などもしています。支援の仕事をしていて感じるのはやはり行動面と同時に認知面からのアプローチが必要だということです。
最近感じるのはもちろんこういったスキルも大切ですが、自閉症やアスペルガーの人というのはどうしても他人を物のように扱ってしまう特性がある、ということです。自分の手足の延長のように相手を使ってしまうことがあります。それを定型発達の人は感じ取ってしまって傷つくことが多いとも感じています。
もちろんそれが悪気のないことだということを定型発達の人が理解する必要もあります。それと同時に当事者側もそういうことをするのは人として失礼だということを学ぶ必要もあると私は自分の経験から感じています。
この辺りのこともどうやったら伝えられるかを私も色々な人と協力して模索しているところです。
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