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▼リエリエさん:
>お返事ありがとうございました。とても心強く読ませていただきました。
うちも下の子はこれから思春期で、まだどうなるかわかりませんが
以下、長文ですが少々でもヒントになれば幸いです・・・
>息子は、父親に対してとても強く敵対心を持っているようです。
>父親が私と同じことを話すのですが、彼曰く「敵」になってしまうようです。
知り合いの家庭では、母親が「敵」になってしまったときがあって、
医療機関に家族で相談に行って、次のように対処したそうです。
・仮想「敵」は指示を出さない。子どもが話をきく家族が指示を出す。
・本人と仮想「敵」の直接対決は極力避け、他の家族が間に入る。
攻撃し始めると本人にも止められなくなるので、クールダウンさせる
ため場を分ける(これはうちの子にもとても有効でした)。攻撃が
始まったら「敵」役の方が席を外すとか、あらかじめ決めておく。
・間に入った家族はしんどいけど、落ち着いたときに互いの言い分を
聞く、解説するなど、パニックに巻き込まれない工夫する。
・仮想「敵」役もしんどいので、時間帯をずらす、場を分けるなど、
対面しない工夫をしてリラックスできる時間、場を設ける。
この先一生家族が避け合って暮らすのは困難でしょうが、こじらせると
普通の場合より後々まで禍根が残りがちです(忘れられない特性)。
物理的に距離をおいてクールダウンするのも練習が必要です。
本人が距離をおけない場合、家族がその場を去るのもひとつの手段です。
ただし、その場を去った=家族が負けた・間違っていた、と誤解
して独善的にならないよう、落ち着いてからのフォローが必須です。
たとえば、ゲームをしたいという思いが絶ちがたい場合、ゲームを
することによって家族に迷惑がかかっていること(他の家族が使えない、
食事の時間が守れない等)は忘れている可能性があります。
落ち着いてから他の家族の立場も解説しながら、互いにルールを守る
ためルールのほうを調整(ゲームは義務が済んでから、あるいは他の
家族の活動の邪魔にならない時間帯にする)することも必要です。
ちなみに、うちは「ゲームは義務が済んでから〇〇分」なので、
宿題、翌日の準備、決まった手伝いは急いで片付けようとしますw
>ともに経過報告をするのみで、こういうときは、こうしてみようなどの
>手立ては、教えていただくことができませんでした。
>「ASの子は、こういう理解をしているんだ」で終わってしまいます。
それは残念ですね。
専門家は多くの事例を見てるので、他の方もおっしゃってますが具体的に
どうすればいいか?とか、今後どのような見通しでどのように成長して
いくのか?等、不安に思ってることをはっきり質問するといいかも。
>精神科の先生のすすめで、受診時に告知を受けました。小5の時でした。
>彼は、まだ受け入れることができず
告知が済んでいるなら、それに越したことはないと思います。
原因がわからずに「自分はほかのみんなと違う」という違和感に苦しんで
いると、all or nothing 思考で、何をやってもどうせダメだと思い込み
投げやりになりがちです。
たとえ今は受け容れられなくても、自分の特徴を知っていれば、いつか、
自分を知るための手がかりの一つとなることもあるでしょう。
>したがって、進路もASを考慮した指導ではなく、行けるところはココとココ
>ぐらいかな。といった指導です。息子もそれなら、そこでいいやと、
えーと、高校受験をなさるという理解でよろしいでしょうか?
うちの上の子(一応定型)のときも、学校の進路指導は個性や適性より
成績からいうとココかココ、という感じでした。
担任から勧められた高校も含め、母子で説明会、見学会を歩き回り、
実際に見てみて「ここなら3年間通えるかも」と本人が希望した
高校に進学しました。実際に見てみることはすごく大事です。
二人で見学に行こうと誘ってみてはいかがでしょう。
1対1でのスペシャルタイム(ごほうび)にもなるかと思います。
>今が、自分で気がついて、自覚してもらえるチャンスかもとも思っています。
我が家でとった方法を、参考までに書いてみます。
うちではペアレント・トレーニングの方法を導入しています。
ペア・トレのいいところは、
・まず「ほめる」こともたくさんみつけようとする(修正したいことの倍!)
ので、親もポジティブな目線で見守り、すかさずほめるクセがつく
・「無視」「予告」「取り引き」など、親がどう対処していいのか
悩みがちな子の行動に対してとる手法が具体的で理解しやすい
・子どもの側から見ても、修正すべき行動が絞られて、ルールがわかりやすい
ので、守りやすい(多分)
ただし、ASの子に適用するときは、ルールががこだわりとなって
本末転倒(ごほうびがないときはルールを守らない、等)にならないよう
親の側の柔軟性と工夫が必要かとは思います。
ペアレント・トレーニングについては、さまざまなガイド本も出て
います。また、最近は特別支援教育がらみか、親や教師向けの
アスペっ子への対応策本も良書が多数出てきています。
アマゾン等で検索してみるか、図書館や本屋で探してみてください。
くどいようですが、自制できなくなったり、暴言を吐くことは
思春期一般にありますが、自分に対するもどかしさでイライラしがち
なAS児が上手にストレスに対処できないと、特に激しくなりがちです。
上手なストレス対処法や自己コントロールを身につけるためには、
まず自己肯定感が育っていないと難しいです。
自分が「今、できていること」「得意なこと」に目を向けて認め、
周囲からのポジティブなフィードバックもたっぷり受け取り、
ちょっとした成功体験を重ねることが大事ではないかと思います。
長文失礼いたしました。どこか一部でも参考になれば幸いです。
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