|
▼ふう様
初めまして、アスペルガーで現在女子大学生の紫と申します。宜しくお願い致します。
お子さんの事、日常生活の中でお困りの事も多いのではないかとご心労お察し致します。三歳なら可愛い盛りと言われる年ごろ、我が儘や勝手な行動が多くては困られますよね。
集団行動が出来ないのは、アスペルガー障害特有の症状で日常生活・社会の常識が分からない為、言動で周囲の人を困らせてしまうのでしょう。
怒らないようにされていると図に乗るのは、何処までがお母様に叱られない事なのかがお子さんの中で未だ曖昧な事も考えられます。叱るべき時はきっぱりと叱ってあげて下さい。
もし常識に適わない行動をお子さんがされてしまった場合は、叱られる際に、○○は▵▵だからしてはいけない、と一言添えて理詰めで説明してあげて下さい(例えばお菓子を二つ買ってしまえば、ご飯用の食材が買えなくなり、お母様も結果的にお子さんも困る事態になるから等)。
独り言が多いのは、お子さんが自分の世界に没頭したい時や、もしかすると「寂しい」と感じられている時なのかも知れません。「お絵描きの時間」はお絵描きをする、「勉強の時間」は机に向かう、「お昼寝の時間」はお昼寝をする、という風に言い聞かせ、聞かない場合はお母様と約束をする様にして頂くと馴染めることが増えて来るかも知れません。独り言もお友達の前ではなく、お家(自分の部屋やお手洗いなど邪魔にならない所)で呟く様にさせる等決まり事を作って行かれると良いと思います。
「お母さんは・・」という発言は、甘えの裏返しと、環境が変わったら自分も変わるのではないかというお子さんの自分に対する苛立ちが含まれるように思いました。お子さんも本当は毎日お母様が頑張っていらっしゃるのを見ている筈ですから、少なからず自責の念は感じられたと思います。優しい姿に戻られたお母様に甘えたいと思われたのかもしれません。
「他の子が出来る事が出来ない」事は、多分これから先お子さんが成長されるまで続く難題だと思います。ですが躾やお手伝いをしっかりお母様から指導して頂くことで、出来る事がゆっくり、本当に少しづつですが増えて来ると思います。(例えば料理のお手伝い、洗濯物を畳む、お風呂を沸かすなど)
アスペルガーの成長過程は、出口の見えない迷路を彷徨うようなものです。迷っている間はまったく進歩が感じられません。時間と努力が無駄になると思い悲しみ辛い思いをしますが、抜けた時に初めて、どれだけ進歩しているかが分かり、漸く努力が報われるのだと私は自分の経験から感じました。
優れたお母様だからこそ、発達障害であるお子さんの事ではとても失望なさったり怒りを感じられる事が多くあると思います。普通のお子さんであればどんなにか・・と多分お思いだろうと思います。
ただ、お子さんはお母様を傷つけ、苦しめるためにわざとこの様に生まれてこられたわけではありません。お子さんの行動はお子さんの責任ですが、発達障害児である事はお母様の責任でもお父様の責任でも、お子様の責任でもありません。
もしお子さんに少しでも愛情を感じていらっしゃれば、時々口に出して聞かせて差し上げて下さい。何よりのお子さんの糧、楽しいお母様との記憶になると思います。
長文になってしまい、失礼致しました。少しでも何かご参考になる事があれば嬉しいです。最後に、自閉連邦在地球領事館附属図書館のリンクをご紹介して筆を置かせて頂きます。(アスペルガーは自閉症の一部かも知れないと考えられていますので、お子さんの目に映る世界がどの様なものなのか、ご理解いただく一助になると思います)http://homepage3.nifty.com/unifedaut/index.htm
|
|