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わたしの主人はたぶんアスペルガーです。
わが子はすでに診断されているアスペルガーで、そして、たぶん わたしのほうは定型と呼ばれる範疇に入ってしまうようです。
これは特にカリナさんに宛てて書くものではありません。
ただ、アスペルガーの配偶者の書くところについて、なんとなく誤解があるといけないなと気になったので、このスレに続けて書き込んでいます。
カリナさんのように感じる方々は、少し前ごろからネット上のあちこちで夫婦間、特にアスペルガーらしき配偶者についての辛辣な愚痴を見聞きするようになったからではないかな?と推測しました。
このような場合、記事を投稿する人というのはかなり長い間 夫婦間の特性によるすれ違いでとても精神的に追い込まれていて、すでにネットの読者への配慮などはあまりもう出来なくなっていることが多いです。
自閉圏の人の場合もフラッシュバックやパニックがあるように、一般の人の場合でも精神的に長きにわたり疲弊すれば、パニックに似た精神状態に追い込まれます。
たいていの場合すでに心療内科で鬱の治療などを受けている場合も多数いらっしゃるようですし・・・
ASの配偶者への愚痴や悩みを、精神的に落ち着いた状態で言っているわけではけしてないことを、まず念頭に置いてくださるといいと思いますよ。
また、アスペルガーの配偶者の自助グループなどについてですが、これはけしてアスペルガーの配偶者の愚痴話会とか、悪口を言い合う会などではないはずです。
近所の主婦の井戸端会議などを思い出すと、きっとなんとなく噂話や悪口を言い合うイメージが強くて、配偶者の会をそういうイメージで見られてるのかな、とそんな気がしたので。
そういうイメージで見てしまうと、だったらそこまで嫌なら離婚すればいいじゃないか、という結論を持ってしまいがちになるとは思います。
愚痴を言うのは相手を嫌いだからではないのです。
なんとかうまくやりたい、わかりあいたい、その強い願いによる葛藤から愚痴は生まれます。
修復したいんです。気持ちの良い人間関係を苦労してても手に入れたいからこそ、でも自分だけではもうどうにもならないところまできてるから相談相手が欲しい。
でも、その相談相手となる人には、アスペルガーの人の特性を体験的にしっかりわかってる人でないといけない。その相談者の配偶者というのが、一般とはちょっと違う特性を持っている発達障害圏の人だから。
病院で話して相談すればいい、と思うかもしれません。
しかし難しいのは、アスペルガーである側の人のほうが自分の特性をわかりたくない認めたくないケースのほうが多い。
夫婦でカウンセリングを受けたくても、アスペルガー当事者である人のほうがかたくなに拒んでしまうケースもたくさんあるようなのです。
ASでありながら、ASに偏見を持ち、自分はそんな人間ではないと言い放つ人もいる。
配偶者側がその特性を理解して歩み寄ろうと努めても、そのアスペルガーに対してそもそも偏見を持っているアスペルガー当事者もいる。
これが、いろいろな問題を難しくしているのが現状です。
(ただし、それは社会のさまざまな背景のせいで偏見があるのであり、アスペルガーのかたが悪いわけではないのですが。)
こういった背景があり、アスペルガー当事者と思われる配偶者のことについて相談する場を求め、悩みを共有し、配偶者の特性の理解を深め、情報を交換し、少しでも現状をいい方向に持っていきたくて(自分だけが楽になりたいわけではなく、夫婦ふたりで楽になるために)、自助グループが成り立ってきてるんだと私は思っています。
ちなみに、うちの夫婦の場合ですが。
結婚当初数年はそれはやはりいろいろとありました。
でも子供がアスペルガーとわかってからは、主人は自分の特性のことにも気がつき そして、私との感覚の違いにも気がついてくれました。
それからは、感じかたは違っても、お互いにそれを思いやれるので、とっても仲良しな夫婦になりました。
彼は、アスペルガーとしても特性を持ってはいますが、尊敬できますし、人格そのものが素敵な人です。
今は、同じアスペルガーの子供の気持ちをよく理解し、一緒に子育てを支えてくれています。
子供はパパが大好きです。いつも一緒にいます。
きっと生まれ変わっても、またわたしは主人と結婚すると思います。
そんな家庭もあります。
ASの人と定型の人ととの夫婦だからうまくいかないなんてこと、けっしてないと私は思っています。
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