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当分治療に専念するため、現在引継ぎの件で週に1度半日だけ職場に出ています。最近ようやく電話ができる位まで声が出るようになったので、学童で長期にわたって訓練をしてきたケースを中心に今後のことを話し合っています。
中には「ここまで訓練をしてもらってきて随分勉強にもなったし、今後の見通しも付いてきたから自分達でがんばってみます」というケースもいるのですが、「やっぱり親だけだと不安だし、学校で十分に対応してもらっていないから」「ようやく子どもが集中できる段階になったし、学校の先生だとよく分かってもらえていないから」という理由で訓練を継続希望されるケースもいました。
もちろん親御さんの気持ちも分かるんです。特に知的な問題が大きい場合は時間をかけてゆっくり変わってくるので、小学校に入ってしばらくたってようやく机上学習する段階になるお子さんもいます。長い目で見れば子どもが変化してきているからこそ、間隔をあけてでも会う努力をしてきました。でも他の施設と同様、うちの職場も訓練希望者が殺到していて初診は1年待ちという状態です。毎年一定の割合で発達障害者のお子さんは生まれてくるし、訓練士は一定の人数しかいないのでみんな飽和状態で仕事をしているのが現状です。そのためある程度訓練をしてきたお子さんの場合、どうしても学校や家庭でがんばってもらわないと新しいお子さんの訓練ができない、という現実があります。
学童のお子さんの場合「もう少し学校が子どもに合った対応をしてくれれば…」というケースが多いのですが、学校側もマンパワーの限界があってうまく行っていないのが現状です。もちろん先生達も一生懸命やっているのですが、やはり発達障害について専門の勉強をしている人が少ないため、せっかくの努力がうまく行っていないことも多いし、親のニーズとずれていることもよく見かけるのです。結果として親御さんたちはそんな学校に対して不満が強いために訓練施設に頼ってしまう、という悪循環もあるように感じています。
せめて学校側と連携を取りたい、と願って学校に行ったり、書類を書いたり、親御さんにアドバイスをする、といった対応をするのですが、時にはけんもほろろに「うちにはうちの方針がありますから!」と言われてあえなく玉砕、ということもあります(こちらのやり方もまずかったのかもしれませんが)。
施設としても指導な必要なケースは年齢で切れるものではない、という考えの下で今までやってきましたし、今後もそう考えているのですが、周辺の自治体の施設が就学で終了してしまうため、どんどんそこからも押し寄せてきています。おまけに難しいケースは就学前でもこちらに丸投げに近い状態で送ってくるので当分の間混乱は続くでしょう。何より行政側が「発達障害の支援はお金と手間がかかる」という概念が全くないため、非常勤職員でお茶を濁そうという姿勢がありありと見えて腹が立つことも多いです。
4月から支援法が施行されますが、乳幼児期から思春期・青年期までのトータル・サポートができる体制はまだまだ「絵に描いた餅」状態で、先が思いやられています。
すみません、ほとんど愚痴に近い内容になってしまいました。でも施設の限界や子ども達の間に立つといたたまれなくなって書いてしまいました。最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
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