|
▼penpenさん:
こんにちは、秋桜です。いつもレスをありがとうございます。
>わたしとわたしの子供の場合、年齢も障害の程度も秋桜さんが関わっている
>療育を受けるレベルにはちょっと足らなかったので
>療育という世界には縁がなかったのですが、
>秋桜さんの発言には非常に触発されるものがあります。
>
>本を読んでも読んでもわからないこと、
>たくさんの障害を持つ方に現実に出会った秋桜さんでなければ
>わからないことがたくさんあるように思います。
>とても参考になります。
ありがとうございます。本当に仕事をしてきた経験はとても大きかったと思います。でもこの掲示板をじっくり読むようになって、支援体制がまだまだ足りないな、と思ったことも事実です。学校などの機関にもっと子どもの問題を理解して丁寧に関われる人がいれば、さらに適切な支援ができるのに、と感じることは多いです。
中京大の辻井先生も「広汎性発達障害の子どもたち」という本で「療育的な発達支援(とても丁寧な子育て支援)は本当のところ、全ての子どもにとって有効で有益で、本当に実の話、特に発達障害ではない子どもたちにとって最も速やかに効果的であるともいえるのでしょう」(p.7-8)と書かれています。実際知り合いの定型発達の子どもたちと少し遊ぶだけでもご両親が驚くほど子どもたちが生き生きと関わってきます。お金と手間がかかるので全ての子どもたちに療育を行うことは現実的には無理なのかもしれませんが、本当はこういった経験はとても大切なのでは、と思うことが多々あります。
>発達障害の人って見た目と中身がずいぶん違うかたが多くないでしょうか。
>わたしもとろく見えるらしいのですが、ちょっとつきあうと“違う”と思われるようです。
>いや、とろいはとろいのですが……。
「独特だよね」と言われる人が多い気がしますね。仕事柄多くの人に会っているせいか、最近は写真や待ち合いの様子で独特の雰囲気を察知するようになりました。
>眼光って視線をあまり動かさないで凝視しがちということと
>関わりがあるように思います。
>わたしも前によく“なんでにらむんだ”とよく言われました。
作業療法士の話によると発達障害の場合眼球運動が未熟なケースが多いそうです。視知覚認知が未熟な人の場合は注視と周辺視の使い分けが苦手ですが、他にも追視やサッケード(視線をサッと移す能力)、輻輳(近づいてくる物を見続ける能力)なども苦手なケースが多く、日常生活にも支障をきたしていることがあります。言語療法のみで始まった場合でも、あまりにも視知覚や協調運動が未熟なケースだと作業療法も追加オーダーしてもらうのですが、大抵の場合作業療法士さんが「オーダーを出してもらえて良かったね」ということになります。訓練によってかなり変わるケースも多いので、やはり練習は有効なようです。
>アスペルガー博士自身も“アスペルガーの子供にはいつも淡々と冷静に
>接しなくてはいけない。
>アスペルガーの子供たちの指導者になるには指導者本人にも
>自閉傾向があったほうがよい”
>という意味のことを論文に書かれていますね。
>
>アスペルガー博士は論文でアスペルガー症候群の子供たちを
>“奇妙でかわいげがない”と表現していますが、
>そのことばに博士のある種の同情を感じます。
ああ、よく分かります。本当にその通りです。やはり自閉症のお子さんとは妙に惹きあうようで、ある意味独特の世界ができ上がります。自分の分身を見ているように感じることもあり、思わず苦笑せざるを得ないことも多いです。
>わたしはアスペルガー博士の論文に
>書かれている50年前(?)のアスペルガー症候群の子どもたちの様子、遺伝的な傾向を持つがゆえの親の奇妙さ、親の困惑に非常に共感を覚えます。
>
>時代は違ってもあまりに似すぎています。
>
>そして案外アスペルガーの人間って変ではあっても
>不快であっても生き抜いてきたある種の知的能力、
>家柄のよさなどがあるのは今と変わらないなと思います。
>
>医者とか実業家とか、芸術家、貴族とか……。
私も傍から見るとかなり奇妙な家庭で育ったと思います。でもそれが故に自分のアイデンティティーを幼い頃から築いてこれたし、自分の特徴を活かせる仕事に就けたのだと思います。母とは普通の親子関係を形成することはできませんでしたが、それはお互いが持っている障害が成せる業でもあり、母は祖母と同様の関係の中で成長してきたので仕方がないのかもしれません。
>世の中に生きるには知的能力と才能が
>不足していたわたしは40半ばにしていまだ人生を模索しています。
そうですか?私はpenpenさんの文章を読んでいるとセンスのよさとユーモアを感じます。人生は長いです。きっとpenpenさんができることがあると思います。
>ま、ぼちぼちやっていきます。(=^・^=)
私もぼちぼちマイペースでやっていこうと思います。またよろしくお願いいたします。
|
|