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こんにちわ。18年間アスペルガーのアの字も知らずに息子と四苦八苦して暮らしてきたユニコーンといいます。発達障害の知識も乏しく、息子の例が他のみんなに当てはまるかどうか分かりませんが、試行錯誤と実践的教育(挑戦?)で学んだ事が幾つかあります。
友だちができないというのは、本当に辛いですよね。子供も辛いのでしょうが、それを見ているお母さんの気持ちも辛いですね。私も息子の幼稚園、小学校低学年時代は、社会性を育てるのは、まず友だちとの関わりから、と思っていましたので息子の友達ができるのを祈るように願っていました。(今も祈ってます。)
でも、友だちというのは、趣味や興味が一緒だったりして(スポーツや、遊びなど)どこかに「共感」できる部分がないとできませんし、その上相互にコミュニケーションが取れないと、続きません。息子にはこの「共感とインタラクティブコミュニケーション」どちらも欠けていました。私は知らなかったんですが、これがASの大きな特徴だったんですね。
息子を仲間にしてくれる者はいない。そこで次に考えたのは、お母さんたちと仲良くなる事(わんこママさんもやっているように)これはまあまあ成功で、今も役立ってます。次に「だれでもおいで」大作戦でした。もう年齢問わずに地域の子供だれでもおいで、の門戸開放大作戦だったのですが、そうすると我が子に好ましくない子達も集まってきてしまうという事がだんだんと分かってきました。子供の部屋を乗っ取られ、その上「あっちへ行ってろ」と言われたり。
そこら辺から頭を少し切り替えました。息子の社会性は少しずつしか育たない。友達を作るには、まず、「心」と「共感能力」が育たない、とだめだと。(この辺は発達障害を知らなかったので大きな勘違いをしていたかもしれません。)そして、このまま行くとどういう困難が待ち受けているか、ある程度予想できたので、とりあえず実践的にそれをやろうと。
その1 人より大きく遅れていて、それがいじめの原因にもなる運動対策。(小学校卒業時で50m30秒かかりました。)体操教室に入れました。体操教室の先生は体のどこをどう動かすか、を理論的の教えてくれるのでとても良かったです。一番の成果は逆上がりで、あんなに努力をしてできるようになったのに息子は今でも「僕は逆上がりだけは得意ですぐできた」と嬉しそうに言います。あと、スポーツセンター等で私のできる事、キャッチボール、卓球、バトミントン、縄跳び、暇があれば連れて行って教えました。マラソン大会前は毎日一緒に走りました。
おかげで、大学でも体育の選択は卓球かバドミントン。息子は私が教えた事なんかあまり覚えてませんけど、やはり嬉しいです。
その2 水泳を習わせました。その当時は小中学校全部3学期制で、夏長期間やる水泳は体育にとって重要でした。それが分かっていたので、幼稚園の頃から水泳は個人の先生に頼んで安く教えてもらいました。(水泳教室はやはり他の子供とトラブルがあり無理でした。)フォームは変だし、スピードは遅くて人の何倍も上達に時間はかかりましたが、とにかくある程度の距離は泳げるようになって、おかげで中学校も水泳が評価に入る時だけ少しいい成績が取れました。
その3 ピアノを習わせました。両手を使うピアノは右脳、左脳どちらも使うので音感教育の他に脳の発達も促すと思ったからです。何よりも情操教育になると思ったのです。音楽の素晴らしさを分かって欲しかったのですが、その辺は無理でした。最後までうまくなりませんでした。これは才能がなかったですね。
その4 小学校中学年よりソロバン教室。算数だけなら公文という選択もあったのですが、ソロバンも両手を使い、右脳、左脳両方使うので、計算練習もかねて一挙両得かと。当時の息子に塾は無理だったし、そのソロバン塾は生徒がほとんどいないので、他の生徒に迷惑かけずにすむからという理由も大きかったです。(ソロバン塾マイナーですね・・・アメリカでは脳の教育という点で結構評価されている所もあるのですが。)
その5 毎日学年×10分間のお勉強。(あくまでも目安です。)時間を決めて。
その6 時間の許す限りの読み聞かせ。これは多くのお母さんがやっておられるようですね。読んでいるこちらが感情移入して涙が出てくるのに、息子がへらへらしていると、時に腹が立ちましたが。
その7 一緒に歩いて色んな経験共有。声を出して説明を心がけて。
間違った〇〇の知識オンパレードみたいな点もあるかもしれませんが、このどれも息子にはそれなりの功を奏したと思ってます。友だちができないことの根本的解消にはなりませんが、決まったことを決まった時間にやるというのは、親子ともども心の安定にもなりましたし、友だちの代わりには決してなりませんが、人と関わる時間が持てたので少しは社会と関わりがもてたカナ、と。
友だちに関していえば、息子は小3の時に自分と似たタイプの子を見つけ、その子が唯一の「心の友」です。高校は違ったのですが、私より息子をよく理解しているそうです。
友達のいない人生なんて自分には考えられなかったので、息子の子供時代は本当に悩みました。辛かった。今でも悩みです。でも、息子本人はそれなりに人の中に何とかいるコツを掴んだようです。悟ったんだか、諦めたんだか。
子供を育てるということは自分が育つ事だと痛感した18年でした。この18年が自分の人生で一番濃密な時間だったような気がします。(まだまだ続く?)大変だったけど、息子は私に新しい出会いをもたらしてくれました。その点は本当に感謝しています。このHPでの皆さんとの出会いもその一つです。この仲間に早く出会えたわんこママさんは、その点で私よりずっと恵まれていると思います。一人じゃないんだ!もっと早くに知りたかったです。弱音を吐きあい、励ましあっていきましょう。
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