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▼サンタロウさん:
こんにちは。
言語障害通級指導学級の担当者です。
右脳、左脳、そして脳の複雑さに関して秋桜さんが言及された通りだと思います。
本当に、脳に関しては、本当に難しく、また分かっていないことが多いのです。
サンタロウさんの言う右脳、左脳に関してのことは「機能所在」についてです。
つまり、脳のそれぞれの場所が、おのおのの機能を担当しているという視点です。実際、普段は、そうなのですが。
※それでも秋桜さんのいうように言語野ひとつでも違いがあるのです。
その例では、脳梗塞等により、一部の脳の機能が働かなくなればその機能部分に障害が残ります。それでも、言語ひとつに関しても、ウェルニッケからブローカ野という微妙な分野の障害でその症状に大きな違いがあります。
さらに言えば、女性と男性でも失語症の予後に違いがあるのは男性脳と女性脳という特徴があることも指摘されています。
それだけ複雑なのにさらに、脳には「可塑性」というものがあります。
つまり、機能が障害されたとしても、他の部分がその代替をするというものです。
脳梗塞を起こされた方で、失語になった方が、適切なリハにより回復するのは、障害された部分以外の脳が、代替機能を発揮すると言われているのです。
さらに、
人間の人間たる所以である脳の中の脳、つまり大脳皮質は、右脳・左脳の側頭葉だけではなく、前頭葉、後頭葉、頭頂葉の4つの葉から構成されています。これらが複雑なネットワークを構成して、私たちは思考しているのです。
※あくまで、思考レベルであって、これに基本的な感情や基本的な体調維持はもっと基本的な脳が担当しています。
かつて(20年ほど前)、自閉症は大脳皮質ではなく、もつと根本的な脳幹レベルの問題と言われていました。それが大脳皮質、特に前頭葉のさらに前頭前野が関係していると言われるようになったのはつい最近です。
結局、秋桜さんのコメントを補完することだけなのですが、
脳は難しいもんです。
「ブレインマッピング」という「脳機能所在」の追求と
さらに「脳内分泌物質」の完全な分析は、
まだできていません。
それでもここ十年の脳科学の進歩は素晴らしいものがあるとのことですので
これからの研究に期待できると思います。
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