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▼なつみさん:
はじめまして、秋桜と言います。ASでかつ療育経験のある言語聴覚士(ST)です。現在は病気療養中です。
なつみさんのお気持ち、とてもよく分かります。私にも姉がいます。幼い頃は年子だったこともあって仲がよかったのですが、大学で違う道を歩みだしてからすれ違いが多くなり、私がShinyu(管理人)と結婚前に家を出て一緒に暮らし始めた頃からそれが決定的になりました。今は大分以前よりはましになりましたが、私に対しては大分複雑な気持ちを持っているようです。
原因はいくつかあるのですが、実は姉もアスペルガーで、事象を整理したり自分で考えて決定する能力がかなり低いのを小さい頃に気付けなかったということもあります。姉が就職して家を出てから母はこのようなことに気付いて「もっと早くに気付いてあげられたら…」と後悔しています。私が思うに姉は孤立受動型だったこと、勉強がよくできたので就職まで苦労しなかったこと、母もアスペルガーの傾向が強く、姉と似た面があるので見過ごしてきた面が多かったようです。
現在姉は結婚して子どもを出産したばかりですが、色々あって両親が頻繁に姉の所へ通って手伝っています。姉は母に「お母さんは小さい頃秋桜の方ばかり向いていて私は寂しかった」と言うそうです。今それを取り戻すかのように両親に頼っていると母は寂しそうに私に話します。
両親もできるだけのことはやるから秋桜は関わらなくていいと言ってくれています。そうは言っても両親や姉のことは心配ですし、何かあったらできることは協力する必要があるだろうと思っています。
でも私がここまで冷静なれるのは別居しているからなんです。だから同居されているなつみさんはとても辛いと思います。
親御さんのことは心配かもしれませんが、なつみさんのことを考えると家を出るのはとてもいいと私は思います。一緒にいると本当に大変です。それになつみさんにはなつみさんの人生があります。お姉さんがいらっしゃるからと我慢する必要はないし、親から我慢を強いられるのはちょっと違うのではないでしょうか。
仕事柄兄弟とも関わってきましたが、やはり兄弟は大変です。小さい頃から我慢を強いられることが多いし、随分傷ついてきている子もいます。療育に来た時もやりたくて手を出すと親に「ダメよっ!」と叱られてシュンとなる子もいました。
だから私は兄弟が来ると一緒に学習できるような課題を設定して手伝ってもらっていました。大抵の場合兄弟も嬉しそうな顔をして一緒にやってくれましたし、お母さん達も「こういうことって兄弟にもためになるんですね」と感慨深そうな表情をしていました。
正直肉親から、特に年下の人から注意をされるというのは年長者にとってはプライドが邪魔してなかなか聞き入れられないことも多いようです。こういう場合は第三者を入れた方がいいでしょう。
病院へ行った方がいいとは思いますが、まだお姉さんはその状況ではないかもしれません。それならば自治体の保健センターなどで相談してみるのも手だと思います。自治体の保健センターまたは保健所には精神保健担当の保健師がいます。保健師は業務の関係から訪問ができますから、外出できない場合は訪問を希望されると家まで来てくれます(ただし平日が多いようです)。医療サービスにも詳しいので利用できるサービスを聞いてみるのもいいでしょう。
また発達障害者支援法の施行により各都道府県に発達障害者支援センターが設置されています。そちらでも相談業務をしているので一度問い合わせてみたらいかがでしょうか。
参考になれば嬉しいです。それではまた。
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