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里美さん、はじめまして。アスペルガー当事者です。
▼里美さん:
>長々と語ってしまいましたが、私もAS男性と同じように傷つかないと物事を理解できません。全く傷つかない方法は無理だとしても、大ダメージを受ける前に相手の不快感のサインを読み取るスキルはどのように身につけたらいいのでしょうか。
そうですね、私も若い頃は人をなぎ倒す勢いで傷つけてきましたし、
自分も(世間的にいうと)ちょっとしたことでも傷つき倒れてダメージを
受けながら物事を理解してきたと思います。
相手の不快感のサインを読み取るスキルは、私自身まだ身についていない
部分も多いですが、気をつけていることは以下の通りです。
・相手は自分と違う感じ方や考えを持っている、という大前提を忘れない
小4の頃だったか、母親から「自分が正しいとか楽しいと思っても、
相手も同じように感じているとは限らないんだよ」
「相手には相手の言い分があって、自分の意見を尊重してほしければ、
相手の意見も尊重しなくちゃいけないよ」と諭されました。
白黒つけたい性分の私としては納得できなかったけど、
少なくとも他者には自分と違う感じ方、考えがあるらしいということは
理解できました。ときどき忘れて失敗するので、気をつけています。
・自分自身の傾向を知る
たとえば自分はこういう話題の時は過敏に反応しがちである、とか、
こういうシチュエーションだとパニックを起こしたり落ち込みがちだ、
という自分の傾向を知っておいて、パターンとして自分の脳内に蓄積
しておき、苦手なシーンを避けられるものならば避け、避けられない
ときは脳内でシミュレーションするとか、対策を立てています。
・ときには鈍感になる、他者のアドバイスをもらう
いまだに異なる意見を主張されると、一種のカルチャーショックを
受けてしまいます。ショックを和らげることは難しいけど、あらかじめ
ショックを受けるだろうと予測しておくと、少しパニックが収まるのが
早まるので、なるべく「鈍感たれ」と自分に言い聞かせています。
また、周囲のひとには「言い方キツイってよくいわれるので、もし
キツかったら言ってね」とか、自分から率直に開けっぴろげに言って
おくと、アドバイスもらえるときもあります。指摘されたらいったん
感謝して受け取っておいて、後で振り返りの材料とします。
里美さんは、
>意識して怖い表情を作って「不愉快だと言ってるんです。今後そのような行為をされたら本当に警察に通報します」とその場が静まり返るくらい厳しく注意しました。
とご自分で分析なさってらっしゃいますが、正直言って、その男性が
自分のしたことの重大さをわかるためには、ちょうどいいぐらいの
対応ではないかと思いました。
ハラスメント(嫌がらせ)は、された側が不快に感じればハラスメント
として成立するんですよね。
傷つきやすいのは、ある程度は障害の特性に由来し仕方がありません。
しかし、成人ですから、きつい言い方になりますが、自分の傷つきやすさ
にも自覚と責任をもってコントロールする必要があると思います。
お互い、傷つきやすいかもしれないけど、それもまた反面いい点でも
あると思うので、気をつけて上手につき合っていきましょう。
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