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▼彦さん:
>初めまして、最近自分がアスペルガー症候群(もしくはなんらかの発達障害)ではないかと感じる事があって、医師へ相談しようかと考えています。30歳の男です。
>
>実際に診断を受けるとどんなメリットがありましたでしょうか?
>アスペルガーだとしても、治療法などはないようですので検査を受ける意味はあるのか迷っています。
>
>検査を受けて判明してからこういうところが変わった、こういうところが良かった、といった経験を聞かせていただければ有難いと存じます。
>
はじめまして、ジョンと申します。54歳会社員です。
広汎性発達障害(以後非定型発達と言います)の診断は本人が診断を必要と
しているかどうかによって診断を受けた方がいいかどうかが分かれます。
つまり、本人の困り度によって判断が分かれるというのが、私の意見です。
生きて行く上で、指針を必要とし、現在の困り度が、自分の非定型発達に
よるものであれば、非定型発達かどうかの診断をもらっておけば、
自分の生きる指針になり、より良い人生となると思います。
一方、困り度が軽微であり、生きて行く上で支障がないのであれば、
敢えて診断を受けなくても、自らの経験によって生きていくことが
できると思います。非定型発達の予後は必ずしも良くはなく、
社会に不適応になるケースが多いです。しかし、年齢と共に
経験から学び、徐々に社会適応に向かうことはできます。
加えて、大人の非定型発達を診断できる医療機関が少なく、
1年ぐらい初診を待つ医療機関がほとんどです。
さらに、アスペルガー症候群の割合は人口の0.084%に過ぎず、
アスペルガー症候群と診断される確率は極めて少ないと言えます。
お困りの内容が精神科的なものであるということについては
私も察しない訳ではありませんが、お書きになったことが
すなわちアスペルガー症候群であることに結びつくわけでは
ないと思いますので、一度、専門の先生にご相談され、
どうしても非定型発達の問題の可能性が高いと考えられる
場合は、発達の先生を探して、専門医の診察を受けられては
いかがかと思います。
次に第二のご質問ですが、私は49歳の時に2人の先生から
アスペルガー症候群の診断を受けました。この診断の
大切なところは、診断だけしない、ということです。
あくまでも診断はスタートです。ラベリングが目的ではなく、
その後のアフターケアを行ってくれる医療機関を探すべきです。
というのは、アスペルガー症候群そのものは治療できませんが、
合併症の治療を行い、より楽に生きることができるようにする
ことは医師であれば可能です。
例えば、治療例に睡眠障害の治療が挙げられます。睡眠障害の治療に
睡眠薬を使用しても、非定型発達の方の場合、良くならず、
非定型発達に合った治療が効果がある場合があります。専門の先生に
ご相談ください。
私も合併症がありましたが、主治医の処方により現在は改善しています。
私の投稿意見が参考になれば幸いです。
お大事になさってください。
良い先生とめぐり合うことができることを祈っています。
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