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▼ちびすけさん:
管理人の秋桜です。言語聴覚士として病院や行政機関で発達障害の子どもたちの支援をしてきました。子どもの頃は自閉症やアスペルガーの特性が強かったのですが、療育などの支援を受けて育ち、今は日常生活や仕事は問題なく暮らせています。
>言語聴覚士の卵です。実習に出て、自分にアスペルガーの疑いがあることがわかりました。
>これから診断を受ける予定なのですが、今まで悩んできたことの原因がようやく明らかになるかもしれないと考える一方で、アスペルガーだと確定してしまった場合、自分がコミュニケーション障害を扱う職業についていいのか大きな不安を感じています。
実習に出た、とありますが、評価実習か臨床実習かでも今後の対応はずいぶん変わると思います。
評価実習なら問題点を整理し、臨床実習に向けて準備していくことが大切ですが、臨床実習ならばそろそろ国家試験が控えていますよね。就職活動や国家試験と診断などをすべて並行しているのならば、どれを優先させるかをまず考えることが大切だと私は思います。
また、このような状況について対面で相談に乗って下さる方はいらっしゃいますか?学生ならば小児関係の教官が学校にいらっしゃるでしょうから、そちらの方にも相談してみることをお勧めします。
>そこで、医療従事者の先輩方、お話をお聞かせください。
>対人援助職になるにあたって、自分が自閉傾向を持つことによる不安はありましたか。
>その不安はどうやって乗り越えましたか。
>教えて下さい。
自分がうまくやっていけるか正直不安はありました。学校や付属の病院のスタッフの先生にも折を見て事情を話し、相談に乗ってもらっていました。当時は成人のアスペルガーの例が今ほど問題になっていなかったし、専門の先生方も「あなたの場合はむしろ親御さんの過干渉の方が問題だと思う」と励ましてもらいながら就職活動ができたのはありがたかったです。
そしてたまたま臨床実習に行った先が小児の療育センターで、そこのバイザーに相談することができました。その先生も気をつけてそっとサポートしてくださり、個人相談の場でも「この職業はあなたにとって一番向いている反面、一番向いていない面もあるわね。でも学習していける力があるからこれからも色々な人のアドバイスを受け入れて頑張ってほしい」と言われました。
就職先も最初は非常勤の掛け持ちでしたが、ベテランの先生方が指導上手な方で「若いうちは失敗しても仕方ない。同じ失敗はしないようにね」と注意されながら勉強させてもらう環境だったので、多くの人に助けてもらいながら何とか新人時代は乗り切りました。
常勤に就いてからも親身になってアドバイスしてくださるスタッフに恵まれたので、そういう人に囲まれて仕事していく中で「自閉症であってもそれを生かして仕事はできるし、私だからこそできることがある」「基本の対人スキルさえ押さえていれば、何とかなる」と自信を持って仕事をしていくようになれました。具体的なことは[#2778]に書いていたので、よかったら参考にしてみてください。
ここ3年ほどはコーチングの勉強をしています。コーチングはコミュニケーションのスキルなので、言語聴覚士の仕事をしていくのなら勉強しておいて損はないです。
あと、来月東京で言語聴覚士の勉強会で自分の経験について話をすることになっているので、よかったら聞きに来て下さい。
詳しくはこちら
http://www.lipss.gr.jp/frame_regular.html
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