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はじめまして。アスペルガー症候群当事者の笛と申します。
職場でカミングアウトするつもりは全くなかったのですが、やむにやまれぬ事情からカミングアウトしました。
アスペルガー症候群の困ったことは、一見外見では障害がわからないというところです。
また、どんな困難(障害)を抱えているのかも理解が難しいと考えます。
カミングアウトしたから理解される、というわけではありません。
私の場合、主治医から上司へ発達障害について説明をしてもらいましたが、理解からは程遠い状況です。
主治医からの説明を聞いた後、上司は「結局君には特別な配慮はしない事に決めました。必要ないでしょう。」と言いました。
ごく最近には「アスペルガー症候群なんて、君と君の主治医が言ってるだけのことでしょう。僕は信じてないから。」という発言を聞きました。
上司を始め、職場の人々の事情は理解できます。
彼らにはアスペルガー症候群を理解するためのモチベーションがありません。必要すらない。
アスペルガー症候群の私のパフォーマンスに不満があれば解雇して、定型発達の人を雇用すればいいだけのことです。
企業にとっては、アスペルガー症候群だから「出来ない」のと、特に何の障害でもなくただ「出来ない」のと、区別する必要性がないのが現実と考えます。
(その逆も同様です。)
カミングアウトすることと、理解されることは全く別の次元のお話と考えます。
アスペルガー症候群の人々の中には、日々なんとか定型発達の人々に混ざって仕事についていくことだけで精いっぱいな人々が多いのではないでしょうか。
カミングアウトして理解を得て、職場環境が改善されて楽になるという例もあるのでしょう。
しかし、日々の仕事をこなすのに忙殺されて、理解を得るために働きかける余力がない人々が多数なのではないかと私は考えます。
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